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東京科学大学物質理工学院の編入試験対策|倍率・募集人員・対策ロードマップ

東京科学大学物質理工学院の編入試験対策|倍率・募集人員・対策ロードマップ

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-05

結論:東京科学大学物質理工学院の編入試験はこんな試験

東京科学大学物質理工学院の編入試験は、旧東京工業大学時代から続く理工学系6学院共通日程の一般入試の枠組みで実施されています。1日目(8月26日)に数学・物理・化学の学力検査、2日目(8月27日)に面接があり、英語は学力検査ではなくTOEIC L&RまたはTOEFL iBTの外部試験スコアで評価される点が特徴です。募集人員は「20名」と案内されますが、これは工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の4学院を合わせた人数で、物質理工学院だけの定員ではありません。学院内には固体材料を中心に学ぶ材料系と、分子・化学を中心に学ぶ応用化学系という2つの系があり、どちらも編入学年次相当・卒業要件は共通ですが、学ぶ内容が異なるため出願前に違いを理解しておく必要があります。出願資格は高等専門学校・短期大学の卒業(見込み含む)者に限られ、学士保有者や4年制大学の在学者向けの出願区分はありません。この記事では、令和9(2027)年度の公式募集要項にもとづいて、試験の全体像・出願手続き・対策の考え方を整理します。

東京科学大学とは:旧東京工業大学との関係

東京科学大学(Institute of Science Tokyo)は、2024年10月1日に東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して誕生した大学です。募集要項にも「東京科学大学は、理工学系(旧・東京工業大学)と医歯学系(旧・東京医科歯科大学)で構成されます」と明記されており、理工学系には理学院・工学院・物質理工学院・情報理工学院・生命理工学院・環境・社会理工学院の6学院、医歯学系には医学部・歯学部の2学部があります。物質理工学院はこのうち理工学系に属し、編入学試験も理工学系6学院共通の日程・選抜方法(学力検査は数学・物理・化学、面接は8月27日)で実施されます。医学部・歯学部の編入学試験(2年次学士編入学など)は出願資格・日程・選抜方法がまったく異なるため、東京科学大学で検索する際は自分が志望する系統を取り違えないよう注意してください。「東京工業大学 物質理工学院」「東工大 物質理工学院」といった旧名称で検索しても現在は同じ入試にたどり着きますが、要項の正式名称は「東京科学大学」に変わっている点も覚えておきましょう。

試験概要(最新要項データ)

令和9(2027)年度2027年4月入学の学士課程編入学試験(一般入試)の募集要項にもとづくデータです。この節は毎年の要項公表に合わせて更新されます(更新日: 2026-08-05)。

20名募集人員(4学院合算)
8/26〜27試験日(2日間)
7/8〜10出願期間
9/8合格者発表日
出願期間2026年7月8日(水)〜10日(金)【出願書類必着】。Web出願サイトでの登録は2026年7月6日(月)午前9時から可能
試験期日8月26日(水):数学・物理・化学の学力検査/8月27日(木):面接
合格者発表日2026年9月8日(火)12時頃、大学の受験生サイトにPDF形式で掲載(電話・メールでの問い合わせ不可)
募集人員工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の4学院合わせて20名。学院別の内訳は非公表
物質理工学院の系材料系/応用化学系(いずれも3年次相当編入
選抜方法調査書、学力検査(数学・物理・化学)、面接、英語外部試験のスコアによる総合判定
出願資格高等専門学校卒業(2027年3月卒業見込み含む)、または日本の短期大学卒業(同)のいずれか
英語学力検査ではなくTOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)のスコアシートを提出(IELTS不可)
編入学の時期2027年4月1日
入学検定料30,000円

出願書類・単位認定・卒業要件など詳細は、必ず東京科学大学が公表する最新の募集要項(大学公式サイトで「東京科学大学 学士課程編入学 募集要項」と検索)で確認してください。本記事は学習計画づくりのための参考情報です。

試験会場と入学時の費用

試験会場は東京科学大学大岡山キャンパス(東京都目黒区大岡山、詳細な会場は後日通知)です。大学の案内では、東急大井町線・目黒線「大岡山駅」から大岡山東地区の正門まで徒歩1分とされています。遠方から受験する場合は、2日間の日程(8月26日・27日)をふまえて前泊も選択肢になります。入学時に必要な経費(いずれも予定額)は、入学料282,000円、授業料前期分317,700円(年額635,400円)で、これとは別に入学検定料30,000円が出願時にかかります。在学中に授業料が改定された場合は、その都度公示されるとされています。

出願手続きの実務(チェックリスト)

出願期間は2026年7月8日(水)〜10日(金)のわずか3日間(出願書類必着)しかありません。しかも英語は外部試験の成績提出方式のため、出願直前になってからでは間に合わない準備がいくつかあります。募集要項の記載から「いつまでに何を用意するか」を逆算すると次のようになります。

  • 出願半年〜1年前: TOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)の受験計画を立てる。有効なのは2025年4月1日以降に受験したスコアのみで、TOEIC-IPやTOEFL-ITPなど団体受験のスコアやIELTSは対象外です。受験から証明書の入手までの日数も見込んで計画してください。
  • 出願3か月前〜: 出願資格(高等専門学校または短期大学の卒業・卒業見込み)を満たしているか確認する。あわせて出身校の教務窓口に、調査書・成績証明書の発行にかかる日数を確認しておきます。
  • 出願1か月前〜: 顔写真データを準備する。カラー・上半身・脱帽・正面向き・無背景・無加工で、出願前3か月以内に撮影した100KB〜5MBのJPGまたはPNG形式が必要です。成績開示を希望する場合は、市販の長形3号封筒(120mm×235mm)に自分の郵便番号・住所・氏名を書き、460円分(簡易書留)の切手を貼って同封します。
  • 出願期間(7月上旬): 入学検定料30,000円の支払い受付は2026年7月1日(水)〜10日(金)。Web出願サイトでの情報登録・写真データのアップロード・検定料の支払いをすべてシステム上で行ったうえで、志願票等を書留・速達で郵送します。大岡山キャンパス入試課への持参出願は認められません。
  • 試験当日: 受験票はWeb出願サイトからダウンロードして印刷し、必ず持参する。受験票を忘れると学力検査・面接を受けられません。

必要書類の正式なリストと様式は年度ごとに変わる可能性があります。必ず東京科学大学が公表する最新の募集要項で確認してください。

難易度・倍率と募集人員の仕組み(大学公表データ)

東京科学大学物質理工学院の編入試験でもっとも読み違えやすいのが「募集人員20名」という数字です。募集要項の注記には「工学院、物質理工学院、情報理工学院、環境・社会理工学院の4学院で合わせて20人を募集します」と明記されており、20名は物質理工学院だけの定員ではありません。物質理工学院を第一志望とする受験生であっても、実質的には他の3学院を志望する受験生と同じ枠を争うことになるため、「定員20名=物質理工学院に20名分の席がある」という理解は誤りです。学院別・系別の内訳は公表されていません。

大学公表データで見る物質理工学院の倍率

学院別の内訳は募集人員としては公表されていませんが、試験が終わったあとの実績は大学が公表しています。東京科学大学は毎年の「学士課程入学者選抜実施結果」に「学士課程編入学等実施結果」を収録しており、そこには編入学試験(一般入試)の学院別・系別の志願者数・受験者数・合格者数・入学手続者数が載っています。物質理工学院の2系分を年度別に抜き出すと次のとおりです。

入学年度志願者受験者合格者実質倍率
2024年度材料系540
応用化学系4431.3倍
学院計9832.7倍
2025年度材料系4221.0倍
応用化学系3212.0倍
学院計7431.3倍
2026年度材料系3313.0倍
応用化学系4422.0倍
学院計7732.3倍

出典: 東京科学大学「学士課程入学者選抜実施結果」令和6年度・令和7年度・令和8年度に収録の「学士課程編入学等実施結果」(編入学試験(一般入試)の表)。年度は入学年度で表記しています(令和8年度=2026年4月入学)。実質倍率は「受験者数÷合格者数」で編入総研編集部が計算し、小数第2位を四捨五入しました。合格者0名の年は倍率を算出できないため「—」としています。

3年分を合計すると、物質理工学院は志願者23名・受験者19名・合格者9名(3年通算の実質倍率は19÷9で約2.1倍)です。3年とも合格者は全員が入学手続きをしており、辞退による欠員は出ていません。系別の3年合計は、材料系が志願12名・受験9名・合格3名(3.0倍)、応用化学系が志願11名・受験10名・合格6名(1.7倍)で、この3年間に限れば応用化学系のほうが合格者数が多い結果でした。

ここでも合格者数が3年とも3名で一定である点が目を引きます。志願者は9名→7名→7名とほぼ横ばいで、実質倍率は2.7倍→1.3倍→2.3倍と上下しています。この振れは選抜の厳しさが年ごとに変わったというより、受験を辞退した人数の差によるものです。2025年度は志願7名のうち受験したのが4名だけだったため倍率が1.3倍まで下がり、2026年度は志願7名全員が受験したため2.3倍になりました。

母数がきわめて小さい点に注意してください。物質理工学院の年間の受験者は4〜8名、系単位では2〜4名という規模です。この人数では受験者や合格者が1〜2名増減しただけで倍率は大きく動きます(たとえば2026年度の合格者が3名から2名になるだけで2.3倍が3.5倍になります)。また2024年度の材料系のように、4名が受験して合格者0名という年もあります。単年度・系単位の倍率を「今年はこのくらいで受かる」という基準として読むのではなく、3年程度の幅で傾向をとらえるのが安全です。

4学院合算で見た枠の実態

物質理工学院の枠は、工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院とあわせた4学院合同20名の中に含まれます。実際に受験生が争っている枠の実態をつかむには、この4学院合計も見ておく価値があります。

入学年度志願者受験者合格者実質倍率
2024年度7863183.5倍
2025年度6145212.1倍
2026年度4841212.0倍

工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の4学院の系別数値を、編入総研編集部が合計したものです(出典は上の表と同じ)。大学が公表する実施結果に印字された「合計」欄は、この4学院に理学院・生命理工学院を加えた理工学系6学院全体の数値であり、20名の枠を共有する4学院の合計とは一致しません。

4学院合計の合格者は18〜21名で、募集人員20名とほぼ一致しています。志願者が78名→61名→48名と減る一方で合格者は増減が小さく、大学側は志願者数の増減にかかわらず、ほぼ定員どおりの人数を採っていると読み取れます。つまり倍率の低下は選抜が甘くなったというより、志願者数そのものが減っていることを反映した動きです。ただし、この20名のうち物質理工学院が確保できているのは毎年3名で、4学院合算枠の中では小さい取り分にとどまります。「4学院合計の倍率が下がっている」ことが、そのまま物質理工学院の合格しやすさを意味するわけではない点に注意してください。

なお、物質理工学院の材料系には、この編入学試験(一般入試)とは別に「海外特定協定大学からの転入学」という枠もあり、実施結果にも別表で掲載されています(2024〜2026年度入学で志願14名・合格9名)。これは海外の協定校からの転入学者を対象とした制度で、高等専門学校・短期大学から出願する編入学試験とは別の入試です。上の表の数値には含まれていません。

なお、2027年度入試(2026年8月実施・今回の受験生が対象)の志願者数・合格者数は、募集要項に「志願者数、合格者数等の資料を2027年4月以降掲載予定です」と記載があるとおり、2027年4月以降の公表予定です。本記事は公表され次第更新します。

数字の面から難易度をとらえるうえでは以上のとおりですが、選抜の構造も押さえておく必要があります。理系の主要3科目(数学・物理・化学)の学力検査に加えて面接、さらに英語外部試験のスコアという複数の評価軸で総合判定される選抜であること、出願できる出身校が高等専門学校・短期大学に限定されていることから、倍率の数字以上に、幅広い科目をバランスよく仕上げる計画性が求められる試験です。

系の選び方:材料系と応用化学系

物質理工学院に編入する場合、「材料系」と「応用化学系」のどちらの系を志望するかを出願時に選びます。学力検査(数学・物理・化学)の内容は両系共通で、編入学年次相当(3年次相当編入)・卒業に必要な在学期間(2年以上)も両系で同じです。情報理工学院のように系によって編入学年次相当が変わることはないため、年次の違いを気にする必要はありません。その一方で、学ぶ内容そのものは大きく異なるため、出願前に違いを理解しておく必要があります。

材料系応用化学系
編入学年次相当3年次相当編入3年次相当編入
卒業に必要な在学期間2年以上(2025年4月入学者と同じ卒業要件が適用)2年以上(同左)

大学が学士課程の各系について公表している紹介によると、材料系は金属材料・有機材料・無機材料にわたる広範な材料学の基礎的知識を修得し、革新的工業材料を創出するための知恵と創造性を身につけることを目指す系です。一方、応用化学系は化学系基礎科目と学生実験を土台に、応用分子化学・化学システム工学・高分子科学という専門科目群を体系的に学ぶ系で、原子・分子といった「ナノ」の世界から、身の回りの化学製品を生み出す「メガ」のプロセスまでを対象とすると説明されています。学院全体としても「固体材料に基盤をおく材料系と分子・化学に基盤をおく応用化学系」で構成されると説明されており、固体材料そのものを設計したいのか、化学反応や生産プロセスまで含めて扱いたいのかが、系を選ぶ際の目安になります。

物質理工学院は、募集要項の「各学院が求める人材像」で「自然科学の幅広い分野について基礎学力を有し、柔軟な発想ができる人」「材料や応用化学に関係する諸現象について積極的に学習する意欲がある人」を求める人材として挙げています。面接では志望する系における専門的な知識を問われることがあるため、材料・化学のどちらの視点から研究や技術に関わりたいかを、自分の言葉で説明できるようにしておくとよいでしょう。

単位認定は、出身校(高専・短大)での修得単位の内容と本学の授業科目の内容を照らし合わせて個別に審査されます。今まで学んだ分野と全く異なる分野の系に編入した場合は認定できる単位が少なくなり、3年次相当編入であっても編入学後2年間では卒業できない場合も起こり得ると募集要項に明記されています。

試験科目と対策の組み立て方

選抜方法は、調査書・学力検査・面接・英語外部試験のスコアを組み合わせた総合判定です。学力検査で実施される科目を1科目でも受験しなかった場合は不合格となるため、3科目とも受験できる状態で試験日を迎える必要があります。

数学微分積分学、線形代数学(9:30〜11:30・120分)
物理力学、電磁気学、熱力学又は波動(13:00〜14:30・90分)
化学物理化学、無機・分析化学、有機化学(15:00〜16:30・90分)
面接個人面接。志望する系における専門的な知識を問われることがある(8月27日10:00〜、開始時刻は志望する系により異なる場合がある)
英語学力検査ではなく、TOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)のスコアシートを提出

数学・物理・化学:出題範囲の広さに備える

数学は微分積分学と線形代数学、物理は力学・電磁気学・熱力学又は波動、化学は物理化学、無機・分析化学、有機化学と、大学募集要項に出題範囲が明記されています。理系の基礎科目を横断的に問われる構成であるため、それぞれの分野で公式や考え方を単に暗記するのではなく、標準的な問題を自力で解ける段階まで理解を積み上げておくことが対策の土台になります。材料系・応用化学系のいずれを志望する場合も学力検査の科目は共通であるため、特定の科目に偏らずバランスよく仕上げることが重要です。3科目を同じ日にまとめて受験することになるため、休憩時間を挟みながら集中力を保つ練習として、時間を計った通し演習もしておくと当日の消耗を抑えやすくなります。

英語外部試験:受験可能な試験の種類に注意

英語は独立した学力検査ではなく、TOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)のスコア提出で評価されます。IELTSは対象外である点、TOEIC-IPやTOEFL-ITPなど団体受験のスコアも対象外である点は、他大学の編入試験と条件が異なるため注意が必要です。有効なスコアは2025年4月1日以降に受験したものに限られるため、対象期間内に、公式な試験会場で受験しておく必要があります。具体的な出願時の目安スコアは公表されていませんが、専門科目の対策と並行して基礎的な読解力・リスニング力を早めに固めておくことが土台になります。

面接:志望する系の専門知識を問われる

面接は個人面接形式で、志望する系における専門的な知識を問われることがある、と募集要項に案内されています。材料系と応用化学系のどちらを志望するかによって聞かれる内容が変わり得るため、志望理由や編入後にどの分野を学びたいかを、自分の言葉で具体的に説明できるよう準備しておくことが重要です。材料科学・応用化学分野の技術動向や、なぜ東京科学大学の物質理工学院でなければならないのかについても、日頃から考えを整理しておくとよいでしょう。

合格までのロードマップ(時期別)

公式な日程(出願7月上旬・試験8月下旬・合格発表9月上旬)から逆算した、準備の目安です。合格者個人の学習記録は確認できていないため、あくまで出願手続きと出題範囲にもとづく一般的なスケジュールとして参考にしてください。

  • 試験1年〜半年前

    TOEIC L&RまたはTOEFL iBTの受験計画を立て、2025年4月1日以降の対象期間内にスコアを確保します。並行して数学(微分積分学・線形代数学)・物理(力学・電磁気学・熱力学又は波動)・化学(物理化学/無機・分析化学/有機化学)の基礎を、出題範囲に沿って一通り学び直します。出願資格(高専・短大の卒業見込み)に不安がある場合は、この時期に出身校の教務窓口へ確認しておきます。

  • 3か月前〜

    3科目の標準的な問題演習を本格化し、志望する系(材料系/応用化学系)を固めます。あわせて調査書・成績証明書など発行に時間のかかる書類の依頼を出身校に出しておきます。面接で聞かれる可能性のある志望理由・学びたい分野についても、この時期から言葉にする練習を始めておくと直前期に慌てません。

  • 出願期間(7月上旬)

    Web出願サイトでの情報登録・写真データのアップロード・検定料30,000円の支払いを済ませたうえで、志願票等を書留・速達で郵送します。出願書類は必着のため、余裕を持って発送してください。

  • 直前期(8月)

    3科目・120分+90分+90分という長丁場の学力検査を想定し、休憩を挟んだ通し演習で体力配分を確認します。面接(2日目)に向けては、専門知識に関する質問への受け答えを声に出して練習しておくと安心です。

併願を検討するときの視点

出願できる出身校が高等専門学校・短期大学に限られる試験であるため、併願先を検討する場合は、同じく理工系・材料系や化学系の学びを扱う国公立大学の編入試験が候補になります。科目構成(数学・物理・化学の有無や配点)や出願時期が東京科学大学と重なるかどうかは大学ごとに異なるため、候補校ごとに最新の募集要項を確認してください。関連記事では、理工系・工学系の編入試験を扱った他大学の解説もあわせて紹介しています。

併願先を比較する際に確認しておきたい実務的なポイントは3つです。第一に出願期間の重なり。東京科学大学は7月上旬出願・8月下旬試験というスケジュールのため、同時期に出願期間が重なる大学がないか、候補校の日程を一覧にして確認します。第二に英語要件の違い。東京科学大学はTOEIC L&RまたはTOEFL iBTのみが対象でIELTSは使えませんが、大学によってはIELTSのみを指定していたり、外部試験そのものを求めなかったりします。準備する英語試験を1種類に絞れるかどうかで対策の負担は大きく変わります。第三に出願資格の違い。東京科学大学は高専・短大の卒業(見込み)者に限られますが、大学によっては4年制大学の2年以上在学者や学士保有者も出願できる場合があります。自分の出身校区分で出願できる大学を先に絞り込んでから、科目の重なりを比較するのが効率的です。

よくある質問

東京科学大学物質理工学院の編入試験の募集人員は20名ですか?

令和9(2027)年度の募集要項によると、20名という定員は物質理工学院単独のものではなく、工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の4学院を合わせた人数です。学院ごとの内訳は公表されていないため、「物質理工学院に20名の枠がある」と読み違えないよう注意してください。

材料系と応用化学系は、どちらを選べばいいですか?

編入学年次相当はどちらも3年次相当編入、卒業に必要な在学期間もどちらも2年以上と共通です(情報理工学院のように系によって年次相当が変わることはありません)。一方で学ぶ内容は異なり、大学が学士課程の各系について公表している紹介では、材料系は金属材料・有機材料・無機材料にわたる材料学の基礎知識を修得する系、応用化学系は応用分子化学・化学システム工学・高分子科学の専門科目群を体系的に学ぶ系と説明されています。学力検査の科目は両系共通のため、編入後にどちらの視点から研究や技術に関わりたいかで選ぶことになります。

出願資格は?

高等専門学校を卒業した者(2027年3月卒業見込みを含む)、または日本の短期大学を卒業した者(同)のいずれかに限られます。学士の学位を持つ人や4年制大学に在学している人からの出願枠はない点が、他大学の編入試験と異なります。

英語はTOEICとTOEFLのどちらを準備すればいいですか?

英語は学力検査ではなく、TOEIC Listening & Reading TestまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)のスコア提出で評価されます。IELTSのスコアは対象外です。対象になるのは2025年4月1日以降に受験したスコアのみで、TOEIC-IPやTOEFL-ITPなどの団体受験のスコアは使えません。

試験当日のスケジュールはどうなっていますか?

令和9(2027)年度は8月26日(水)に数学(9:30〜11:30・120分)、物理(13:00〜14:30・90分)、化学(15:00〜16:30・90分)の学力検査、8月27日(木)に面接(10:00〜、開始時刻は志望する系により異なる場合がある)という2日間の日程です。学力検査で実施される科目を1科目でも受験しなかった場合は不合格になります。

編入試験の倍率はどのくらいですか?

大学公表の「学士課程編入学等実施結果」によると、物質理工学院の実質倍率(受験者数÷合格者数)は2.7倍(2024年度入学)→1.3倍(2025年度)→2.3倍(2026年度)と推移しています。3年間の合計では志願者23名・受験者19名・合格者9名で、通算の実質倍率は約2.1倍です。系別の3年合計は材料系3.0倍・応用化学系1.7倍でした。ただし年間の受験者は4〜8名と母数が小さく、1〜2名の増減で倍率が大きく動きます(2024年度の材料系は4名が受験して合格者0名でした)。定員20名を共有する4学院合計では、実質倍率は3.5倍(2024年度)→2.1倍(2025年度)→2.0倍(2026年度)でした。なお2027年度入試(今回実施分)の志願者数・合格者数は2027年4月以降に公表される予定です。

対策はいつから始めるべきですか?

出願は例年7月上旬、試験は8月下旬のため、逆算すると半年〜1年程度の準備期間が現実的です。英語外部試験は受験から出願まで一定の期間を要するうえ、2025年4月1日以降に受験したスコアしか使えないため、数学・物理・化学の対策と並行して早めに受験計画を立てておくと安心です。

編入後、何年で卒業できますか?

材料系・応用化学系のどちらに編入した場合も、2年以上の在学で卒業要件を満たせます(2025年4月入学者と同じ卒業要件が適用されます)。ただし今まで学んだ分野と全く異なる分野の系に編入した場合は認定できる単位が少なくなり、3年次相当編入であっても編入学後2年間では卒業できない場合も起こり得ると募集要項に明記されています。

この記事の情報はいつ時点のものですか?

令和9(2027)年度(2026年4月公表)の学士課程編入学学生募集要項にもとづき、2026年8月5日に更新しています。日程・定員・出願資格は年度により変わる可能性があるため、出願前には必ず大学が公表する最新の募集要項を確認してください。

まとめ

東京科学大学物質理工学院の編入試験は、旧東京工業大学から続く理工学系共通日程の一般入試で、数学・物理・化学の学力検査、面接、英語外部試験のスコアという複数の評価軸で合否が決まります。もっとも注意すべきは、募集人員20名が物質理工学院単独ではなく4学院合算であること、そして材料系と応用化学系は編入学年次相当・卒業要件こそ共通なものの、学ぶ内容が大きく異なることです。大学公表の実施結果では、物質理工学院の合格者は3年とも3名で、実質倍率は2.7倍(2024年度入学)→1.3倍→2.3倍と推移していますが、受験者が年間4〜8名という小さな母数の数字であり、単年度の倍率だけを合否の基準にするのは危険です。まずは自分がどちらの系を志望するかを固め、英語外部試験のスコア取得と理系3科目の基礎固めを、出願期間(例年7月上旬)から逆算して今日から始めましょう。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要は東京科学大学が公表する募集要項をもとに毎年度確認し、倍率は大学が公表する学士課程編入学等実施結果にもとづいています。出題傾向の分析や合格者の体験談は、確認でき次第この記事に追記します。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年8月5日

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