アメリカの20世紀 上 有賀 夏紀
大学編入の人文学系対策では、歴史や思想の流れを体系的に理解することが求められます。とくにアメリカの20世紀は、世界史や現代史の問題でも扱われる重要な時期です。本書は、この複雑な時代を通史として学ぶ際の基礎を築く参考書です。
この本の位置づけ
本書は、アメリカ20世紀史を包括的に学ぶ受験生向けの通史です。編入試験で直結する過去問演習よりも前に、その時代の大きな流れをつかむ段階で活用されます。
同じ時代を扱う参考書のなかでも、本書は政治・経済・文化を横断的に取り上げることで、個別の事件や人物だけでなく、時代全体の構造を理解させるアプローチを取っています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
アメリカ史を出題範囲とする編入試験を受験予定なら、早めの段階(大学1年生の後期〜2年生の前期)で読み始めることをお勧めします。この本で通史を学んでから、過去問で出題されやすい領域へ重点を移すという流れが効率的です。
逆に、試験直前になってから読むと、細部まで記憶する時間がなくなる可能性があります。また、ある程度の背景知識なしに過去問に取り組むと、問題文の文脈を理解しにくくなるリスクもあります。
使い方
本書は上巻と下巻に分かれているため、まずは上巻全体を通読して20世紀前半のアメリカの輪郭をつかむことから始めましょう。読みながら、政治の転換点や経済危機、文化運動など、時代区分の指標となる出来事にマーカーを引くと、後の復習がしやすくなります。
その後、編入試験の過去問に取り組む際には、問題に出てきた時期や事件について、本書のどのページで扱われているのかを逆引きして確認する方法が有効です。こうすることで、細部の暗記だけでなく、歴史的背景への理解が深まります。
注意点
本書は一般向けの学術書であり、編入試験に特化した参考書ではありません。出題頻度の高い領域と低い領域の区別が明記されていないため、効率性を重視する場合は、志望校の過去問で頻出テーマを先に確認してから読むことをお勧めします。
また、本書の出版時期によっては、近年の歴史研究の成果が完全には反映されていない可能性があります。版の刊行年を確認した上で、必要に応じて最新の関連資料と併用してください。本書だけでは編入試験で求められる詳細な年号や人物名などの暗記は不足する場合が多いため、別途、用語集や年表での補強が必要です。







