新・明解C言語で学ぶアルゴリズムとデータ構造
本記事は、編入試験でアルゴリズムとデータ構造を問う大学を志望する受験生向けです。これらの科目では、ソートや探索のプログラムがどう動作するのかを読み取る問題や、アルゴリズムの効率性を比較する問題が頻出します。本書はC言語の実装例を通じてこれらの概念を学べるため、試験対策の軸となる参考書です。
この本の位置づけ
本書は、C言語の基礎文法をすでに習得している受験生向けです。変数やループ、配列の概念があれば、アルゴリズムの実装に進むことができます。試験対策に必要な主要なアルゴリズム(バブルソート、選択ソート、マージソートなど)と基本的なデータ構造(スタック、キュー、線形リスト、二分探索木)が体系的に扱われています。 他のアルゴリズム入門書と比べると、本書はC言語での具体的な実装に重点を置いています。そのため、「プログラムを読んで実行結果を予測する」「計算量を評価する」といった編入試験で問われる実践的なスキルを身につけやすい構成になっています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書は、所属大学でC言語の基礎を学んだ後、編入対策として導入するのが効果的です。目安として、大学1年の秋~2年の春に着手するとよいでしょう。早すぎる時期に始めると、言語仕様の理解が不十分なままアルゴリズムを追うことになり、内容が定着しません。 逆に編入試験が近い時期に初めて本書に手をつけた場合、各章の内容を丁寧に読み進める時間が不足します。遅くとも編入試験の3~4か月前までには基本的なアルゴリズムの理解を完成させておくことが重要です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
アルゴリズムとデータ構造
頻出テーマソートアルゴリズム、選択ソート、マージソート
本書の該当ページマージソート(p.250)、選択ソート(p.218)、ソートアルゴリズム(p.208)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書を効果的に使うには、章を順序通りに進めることをお勧めします。第1章の基本的なアルゴリズムから始まり、第2章のデータ構造へ進む流れが学習の理解を深めます。 プログラム部分を読むときは、単に眺めるだけでなく、紙に書き出したり、頭の中でコードの実行を追ったりして、各ステップの動きを確認してください。特にソートアルゴリズムでは、簡単な配列例(3~5個の要素など)で手作業して、プログラムの動作と一致するかを検証することが効果的です。 本書で各アルゴリズムの基本を理解した後は、志望大学の過去問に戻り、「このアルゴリズムが過去問ではどう問われているのか」を確認します。計算量の比較や実行結果の予測といった出題パターンごとに、本書のプログラムと照らし合わせながら演習すると定着が早まります。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.31 第1章 基本的なアルゴリズム「後判定繰返し」がここで扱われています
- p.77 第2章 基本的なデータ構造「ブロック」がここで扱われています
- p.132 第3章 探索「再ハッシュ」がここで扱われています
- p.162 第4章 スタックとキュー「エンキュー」がここで扱われています
- p.291 第7章 文字列探索「ASCIIコード」がここで扱われています
- p.310 第8章 線形リスト「ノード」がここで扱われています
- p.365 第9章 木構造と2分探索木「2進木」がここで扱われています
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
アルゴリズムについて頻繁に出題されていたため、アルゴリズムのプログラム部分を参考にして3周解いた。
東京大学 工学部 合格(2026年度) / 情報
大学でc言語に基礎を学んだのちにやった。実際に頭の中で動かしたり、紙に書くなどして動きを考えて学んだ。
静岡大学 情報学部 合格(2027年度) / 情報基礎
情報のアルゴリズムを学び直すため、高専の教科書として使用した。2周してアルゴリズムとデータ構造についてコーディングをしながら仕組みを学んだ。
千葉大学 情報・データサイエンス学部 合格(2026年度) / 情報
中身がかなり高度な内容になっているので全て頭に入れるのではなく、ソートや探索の流れを身につける程度に使用した。
宮崎大学 工学部 合格(2027年度) / 情報基礎
注意点
本書は2007年初版の書籍であり、掲載されているC言語の記法は現在の標準環境と異なる部分がある可能性があります。ただし、アルゴリズムとデータ構造の基本概念は変わらないため、学習の妨げになることは少ないでしょう。 本書が扱っていない章(第5章「グラフ」と第6章「ソートの応用」)が試験範囲に入る可能性があります。志望大学の過去問で頻出範囲を確認し、必要に応じて追加教材を用意してください。また、本書はプログラムの実装方法に重点を置いており、より発展的な数学的背景(計算量理論の詳細など)については別の専門書が必要になる場合があります。







