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新線形代数 改訂版

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新線形代数 改訂版

編入試験の線形代数では、単なる計算ができるだけでは不十分です。対角化や1次独立・1次従属といった概念的な理解が、出題大学で繰り返し問われています。本書は高校数学の延長としてベクトルから始まり、これらの基本概念を体系的に学べるため、理工系の編入受験生にとって有用な教材です。

この本の位置づけ

本書は高校の数学Bレベルから出発する参考書であり、ベクトルの基礎が不十分な受験生、あるいは線形代数の全体像をつかみ直したい受験生に向いています。編入試験に頻出の1次独立・1次従属(p.22、p.43)、転置行列(p.62)といった単元が明確に構成されている点が特徴です。

同じ分野の他の教材と比べると、本書はベクトルから行列へ、そして抽象的な線形代数の概念へと段階的に進む構成になっています。そのため、線形代数を初めて学ぶ受験生や、高校までの内容と大学の線形代数をつなぎたい受験生にとって、基礎固めの良い足がかりになります。

いつどのタイミングの編入受験生におすすめか

遅くとも受験対策を開始してから2ヶ月以内に、この本の第1章から第2章(ベクトルの範囲)に目を通すことをお勧めします。早い段階で導入することで、その後の過去問演習で登場する対角化や正則行列といった応用的な概念を理解する土台が作られます。

逆に過去問演習を始めてから導入すると、個別の計算問題には対応できても、背景にある線形代数の論理構造が見えないまま受験を迎えることになりかねません。一方、出発点が遅すぎると(受験3週間前など)、本書の全体を消化する時間がなくなるため、該当する単元を部分的に参照する使い方に切り替える必要があります。

ターゲット大学と対策できるテーマ

オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。

新潟大学理学部

数学

頻出テーマ三角関数、対角化、正則行列、行列の対角化、対角化の応用、相似変換 similar transformation

本書の該当ページ対角化の応用(p.153)、対角化(p.144)、正則行列(p.131)

近畿大学理工学部

数学

頻出テーマ直交行列 orthogonal matrix、点と平面の距離、転置行列、式の値

本書の該当ページ式の値(p.87)、点と平面の距離(p.41)、転置行列(p.62)

佐賀大学理工学部

数学

頻出テーマ行列の対角化、逆行列、1次従属 linearly dependent

本書の該当ページ1次従属 linearly dependent(p.43)、逆行列(p.65)、行列の対角化(p.144)

宇都宮大学データサイエンス経営学部

線形代数

頻出テーマ逆行列、余因数

本書の該当ページ余因数(p.50)、逆行列(p.65)

東京工業大学全学部

線形代数

頻出テーマ1次独立 linearly independent、行列の階数

本書の該当ページ行列の階数(p.80)、1次独立 linearly independent(p.22)

※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。

使い方

まずは第1章の平面ベクトル、第2章の空間ベクトルの順で読み進めます。ここでp.22とp.43に登場する「1次独立・1次従属」は、編入試験で頻出の概念であり、定義と具体例を丁寧に学んでください。その後、行列の章(p.50以降)に進み、転置行列や逆行列の定義と性質を確認します。

本書で基本概念を理解した後は、志望大学の過去問に取り組んでください。特に対角化や正則行列に関する問題に当たったとき、本書の該当箇所に戻って計算の背景にある考え方を確認する使い方が効果的です。このように「参考書で概念を学ぶ→過去問で応用を試す→わからなければ参考書に戻る」という往復を繰り返すことで、知識が定着します。

なお、本書は説明と例題が中心であり、練習問題の量は限定的です。そのため、計算の反復練習は別途、編入試験向けの問題集と組み合わせて行うことをお勧めします。

編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。

  1. p.2 平面のベクトル
  2. p.15 ベクトルの垂直条件「垂直 perpendicular」がここで扱われています
  3. p.16 位置ベクトルと内分点の公式
  4. p.19 第2章 空間ベクトル「ベクトル方程式vector equation」がここで扱われています
  5. p.22 |8 平面のベクトルの線形独立・線形従属「1次独立 linearly independent」がここで扱われています
  6. p.43 **②7** 空間のベクトルの線形独立・線形従属「1次従属 linearly dependent」がここで扱われています
  7. p.50 行列「余因数」がここで扱われています
  8. p.62 ①4 転置行列

注意点

本書は「改訂版」ですが、出版年を確認した上で導入してください。教科書の内容は比較的安定していますが、編入試験の出題傾向は年ごとに変わる可能性があります。本書で学んだ内容が現在の過去問に対応しているか、志望大学の過去3年分を見て確認するとよいでしょう。

もう一つの注意点として、本書は高校レベルからの導入を想定しているため、大学編入試験で問われる抽象的な線形代数(例えば、固有値や固有ベクトルの詳しい性質、ジョルダン標準形など)の全てをカバーしているわけではありません。志望大学の過去問に「対角化の応用」や「相似変換」など、本書には記載されていない単元が頻出の場合は、より高度な参考書や講座の補足が必要になります。

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