村瀬のゼロからわかる地理B 系統地理編
編入試験の地理で高得点を目指すなら、系統地理の基礎をどれだけ固められるかが大切です。特に気候区分、地形図の読図、人口問題といった頻出テーマは、単なる暗記では通用しません。本書は、複雑に見える地理現象の背景にある「仕組み」を丁寧に解き明かすため、筑波大学や明治大学など難関校の出題にも対応できる理解が身につきます。
この本の位置づけ
本書は、高校で地理を学んでいない受験生や、基礎が曖昧な状態から編入対策を始める学生向けの参考書です。タイトルの「ゼロからわかる」が示すとおり、専門用語を前提にせず丁寧に説明しており、短期大学や高専出身で地理学習の空白がある受験生に適しています。 同じ系統地理の学習でも、より図解や統計データを多用した視覚的アプローチを求める場合とは異なります。本書は文章による因果関係の説明に重きを置いており、「なぜそうなるのか」という思考プロセスを育てることに主眼があります。そのため、暗記に頼らず、編入試験の応用問題に対応する力を養いたい受験生に向いています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入対策の初期段階、特に過去問を解く前の準備期間(対策開始から2~3ヶ月目の時点)に導入するのが目安です。第1章の地形から第8章の交通まで、系統地理全体の基本概念を網羅しているため、志望校の過去問で出題傾向を把握した後に、必要な分野から優先的に学ぶのも効果的です。 早すぎる導入(対策開始直後)の場合、まだ志望校の出題範囲が明確でないため、優先度の判断が難しくなる可能性があります。逆に遅すぎる導入(直前期)では、基礎固めに時間を費やすため、実践的な演習量が不足するリスクが生じます。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず志望校の過去問3~5年分を眺めて、地理出題のパターンを把握します。その上で本書の目次から該当する章を特定し、ページ順に読み進めます。例えば筑波大学の生命環境学群であれば、第1章(地形図の読図)と第2章(気候帯)の優先度が高いといった具合です。 各章を読む際は、段落ごとに「この説明は過去問のどの問題に結びついているか」を意識しながら進めると、知識が定着しやすくなります。一度通読した後、該当分野の過去問を解き、解答解説で不明な点が出たら、本書に戻って該当ページを確認する往復学習が効果的です。 本書は受験に直結した演習問題集ではないため、知識習得後は志望校の過去問演習や他社の地理問題集と組み合わせることを前提に学習計画を立てます。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.15 第1章 地形「ヒマラヤ山脈」がここで扱われています
- p.75 第2章 気候「中緯度高圧帯」がここで扱われています
- p.147 第3章 環境問題「国連環境開発会議」がここで扱われています
- p.167 第4章 農業「トウモロコシ」がここで扱われています
- p.205 第5章 エネルギー・鉱産資源「アラブ石油輸出国機構」がここで扱われています
- p.226 第6章 工業「繊維工業」がここで扱われています
- p.253 第7章 商業・サービス業「余暇活動」がここで扱われています
- p.276 第8章 交通・通信・貿易「関税及び貿易に関する一般協定」がここで扱われています
注意点
本書の出版年が比較的古い可能性があるため、最新の統計データ(CO2排出量、人口統計、エネルギー資源の国際動向など)については、出題年が新しい過去問と照らし合わせて確認する習慣をつけてください。 難易度としては編入試験の基礎~標準レベルをカバーしていますが、国立大学の難関校(特に一橋大学や京都大学の編入試験)で問われる応用的・統合的な地理学的思考までは、本書だけでは不足する場合があります。その場合は、本書で系統地理の全体像を押さえた上で、志望校の出題傾向に特化した追加教材の導入を検討してください。 また本書は系統地理(気候、地形、産業など分野別の学習)が中心で、個別地域の詳細な特性や各国の固有の事情(地域地理)は網羅的には扱われていません。志望校によっては、地域地理の対策用参考書と組み合わせる必要があります。







