カラー図解アメリカ版新・大学生物学の教科書. 第3巻 Sadava David E,石崎 泰樹 ,中村 千春,小松 佳代子
編入試験の生物学では、光合成やエネルギー代謝、遺伝子発現といった生命現象の基礎が毎年問われます。特に神戸大学農学部や島根大学医学部では、これらのテーマが繰り返し出題されており、単なる暗記ではなく仕組みを理解できているかが合否を分ける要因になります。本書は、複雑な生物学的過程を図解で丁寧に説明することで、こうした基礎概念の理解を助ける教材です。
この本の位置づけ
本書は、米国の大学生物学テキストを日本語化したもので、標準的な生物学の知識を持つ編入受験生向けです。高校生物の学習経験がある受験生であれば、無理なく読み進められるレベルに設定されています。
日本国内の参考書と比べると、図解が豊富で概念的な説明に重点を置く点が特徴です。微細な現象を可視化することで、光合成やATP合成といった抽象的なプロセスを具体的にイメージできるようになります。一方、入試問題を直接的に想定した練習問題は多くないため、過去問演習との組み合わせが必須です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入対策を本格的に始める秋から冬にかけて、基礎知識の整理目的で導入するのが効果的です。このタイミングであれば、次の春以降の過去問演習で実際の出題パターンに対応する余裕が生まれます。
もし対策を始める春の段階で導入した場合、基礎の詳しい説明に時間を取られすぎて、過去問練習に充てられる期間が短くなる可能性があります。逆に直前期(数ヶ月前)からの導入は、基礎からの積み上げが間に合わず、不完全な理解のまま過去問に進むことになりかねません。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
島根大学医学部
生物
頻出テーマミトコンドリア、コドン
本書の該当ページミトコンドリア(p.257)、コドン(p.203)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書の活用は、まず第14〜16章(エネルギー代謝から光合成)を通読し、次に第17〜18章(遺伝子とDNA)と進むのが学習の流れとしてスムーズです。図表を眺めるだけでなく、説明文を読みながら「なぜそうなるのか」という因果関係を意識することが重要です。
各章を読み終えた後、対応する過去問を解くことで知識を定着させます。例えば、第16章で光合成を学んだ後、すぐに志望大学の過去問で光合成関連の出題を確認するという往復学習が効果的です。わからなかった論点については本書に戻り、図を使って再度確認する習慣をつけると、理解が深まります。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.38 第14章 エネルギー、酵素、代謝「活性化エネルギー」がここで扱われています
- p.86 第15章 化学エネルギーを獲得する経路「酸化還元反応」がここで扱われています
- p.169 第16章 光合成:日光からのエネルギー「カルビンサイクル」がここで扱われています
- p.216 第17章 ゲノム「複合トランスポゾン」がここで扱われています
- p.257 第18章 組換えDNAとバイオテクノロジー「ミトコンドリア」がここで扱われています
- p.367 第19章 発生「ヘテロメトリー」がここで扱われています
注意点
本書の出版年が古い場合、生物学の最新知見が完全には反映されていない可能性があります。特に遺伝子やバイオテクノロジー関連の記述については、志望大学の過去問で問われている内容と照らし合わせ、必要に応じて最新の参考書や講義資料で補完してください。
また、本書はあくまで教科書的な説明に特化しており、「編入試験では○○が頻出」といった入試戦略的な情報は含まれていません。過去問分析に基づいた重点学習(コドン、ミトコンドリアの機能など)については、別途、過去問演習の中で押さえる必要があります。本書だけの学習では試験対策として不十分なため、必ず過去問と組み合わせて使用してください。







