疫病と世界史 上 McNeill William Hardy 1917-2016,佐々木 昭夫 2009
編入試験の人文学系科目では、歴史的な事象を大きな文脈で捉える力が問われることがあります。本書『疫病と世界史』は、感染症が人類の歴史にどのような影響を与えてきたかを追跡する著作です。編入対策として直結する過去問は当社の分析では確認されていませんが、世界史的思考や文明史的視点を磨く読書として活用できます。
この本の位置づけ
本書は学部1〜2年生が世界史や文明史の基礎知識を深める段階で手にする一般向けの歴史著作です。疫病という視点から複数の文明圏と時代を横断的に扱うため、断片的な歴史知識を体系的に結びつける訓練に適しています。 通常の編入試験対策本(参考書や問題集)とは異なり、本書は教科書的な説明ではなく、歴史解釈の一つの視点を提示する著作です。そのため、編入試験の出題範囲を網羅するというより、歴史的思考の幅を広げるための補助的な読書に位置づけられます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書は、編入対策を始めた初期段階(大学1年秋〜2年春)に、月1冊程度のペースで読むのが目安です。専門科目の本格的な過去問演習に入る前に、背景知識として読んでおくと、後の学習で歴史事象の意味づけがしやすくなります。 早すぎる場合、高校世界史の基本的な流れが頭に入っていないと、著者の議論についていくのが難しくなります。遅すぎる場合(試験直前)は、得点に直結しない読書に時間を費やすことになるため、過去問演習と並行させるなら最小限にとどめましょう。
使い方
本書は、まず各章の導入部で著者の主張を把握してから、詳細な叙述を読む方法をお勧めします。2009年の出版のため、参考文献や論拠となる学説が当時のものであることに注意しながら読み進めてください。 編入試験対策としては、本書を読んだ後に、対応する時代や地域の編入試験出題傾向を確認し、その出題背景を理解する作業が効果的です。たとえば、中世ヨーロッパやイスラム世界の歴史問題が出題されている場合、本書で扱われている疫病の影響をあとづけすることで、より立体的な理解が得られます。
注意点
本書は2009年の出版であり、その後の疫病史研究の進展が反映されていません。最新の学説を踏まえた議論ではない点を認識した上で読むことが大切です。 また、当社の過去問分析では、この本の内容を扱う編入試験が確認されていないため、試験対策としての優先度は高くありません。編入試験の出題科目が確定した後、その分野の背景知識を深める目的で活用するのが適切な使い方です。本書だけで編入試験の出題範囲に対応することはできないため、必ず過去問分析と学科別の標準的な参考書を中心に据えてください。







