Law Practice民法. 1 千葉 恵美子 ,潮見 佳男 2022,片山 直也
本記事は、大学編入試験で法学系学部への進学を考えている受験生向けに、参考書選びの一助となる情報をお届けします。民法は編入試験でも頻出科目ですが、基本概念の習得から応用的な問題解決まで、段階的な学習が求められます。本書『Law Practice民法. 1』は、そうした民法学習の過程でどのような位置づけを持つのか、検討してみましょう。
この本の位置づけ
本書は2022年出版の民法教科書であり、大学法学部の標準的な民法講義に対応した内容構成になっています。編入試験の対策テキストというより、法学部における正規の学習用教材として設計されているため、体系的な理解を深めたい受験生向けです。
他の編入試験向け参考書と異なり、本書は試験頻出論点の「抽出と整理」よりも、民法全体の体系と各制度の相互関係を丁寧に説明することに重点を置いています。そのため、基礎から応用まで幅広く学びたい受験生には有用ですが、限られた時間で試験対策を進める場合は、目次や章立てを確認したうえで必要な部分を選別する判断が必要になります。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書の導入は、編入試験対策を始める初期段階で、民法の基礎知識がまだ定着していない時期が適切です。体系的な理解を先に構築することで、その後の問題演習や過去問対策がスムーズになります。
ただし、出願時期が近づいた段階で初めて本書に取り組むと、内容量の多さから時間不足に陥る可能性があります。逆に、編入試験との関連性を確認せずに本書だけで学習を完結させようとしても、試験に特化した演習機会が不足するため、過去問対策への転換タイミングを意識的に設定することが重要です。
使い方
本書を活用する際は、まず自分が受験する大学の民法出題範囲を確認し、該当する章から読み進めることをお勧めします。全体を最初から最後まで学習するのではなく、試験対策に必要な部分を優先して学習する戦略が時間効率の面で有効です。
読みながら重要な定義や制度の骨組みをノートにまとめることで、体系的な理解が定着しやすくなります。その後、編入試験の過去問に当たって、本書で学んだ概念がどのように問われているかを検証する往復学習が効果的です。
本書だけでなく、判例や事例問題の演習も並行して進めることで、知識の定着と応用力が養われます。
注意点
本書は2022年出版ですが、民法は民法改正による条文変更の影響を受ける科目です。本書が対応している改正内容と、受験する大学の出題基準がどの時点の民法に基づいているかを、事前に確認してください。
本書は大学の法学部講義用教科書であり、編入試験の頻出論点に特化した内容ではありません。そのため、本書で学んだ知識が実際の入試問題とどう結びつくかは、過去問で検証する必要があります。また、目次を取得できていないため、具体的な単元構成や到達レベルについては、書店で実物を確認することを強くお勧めします。







