ここが変わる!日本の考古学 先史・古代史研究の最前線 藤尾 慎一郎 ,松木 武彦
編入試験の日本史では、考古学的な証拠に基づいた古代史の出題が増えています。特に行政文書や出土文字資料といった一次史料を問う問題では、従来の歴史叙述だけでは対応できません。本書は先史・古代史研究の最新知見をまとめており、編入試験で頻出の論点を学ぶのに役立つ一冊です。
この本の位置づけ
本書は考古学の専門知識を持たない受験生でも読める入門的な位置づけです。早稲田大学文学部の歴史・考古学科や学習院大学文学部の日本史専攻を志望する場合、長屋王や出土文字資料など具体的な遺跡・史料に基づいた出題への対策が必須となりますが、その基礎的な理解をこの本で得られます。
一般的な日本史参考書は文献史料中心で、考古学的証拠との関係性をほとんど扱いません。本書はその空白を埋め、編入試験で問われる古代史の出題背景にある考古学的アプローチを理解できる点が異なります。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
夏までに一度目を通すことをお勧めします。秋以降に過去問演習を始める際に、出題の背景にある考古学的知見が頭に入っていると、問題文の読み込みが深まるためです。
逆に試験直前に初めて開くと、専門用語や遺跡名の量に圧倒される可能性があります。また、直前期は過去問の反復に時間を充てるべき時期なので、遅くとも秋中旬までには一読を終える方が効率的です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次から自分の志望学部が出題している時代(古墳時代、飛鳥時代、奈良時代など)の章を特定し、その章から読み始めてください。全章を読む必要はありません。
読む際は、出土した文字資料や遺構がどの時代のどの政治的背景と結びついているかに注目しながら進めます。その後、志望大学の過去問を解く際に、問題文に出てきた遺跡名や文字資料について、本書の記述を参照して理解を深める往復学習をお勧めします。
ページ数が多い場合は、長屋王や行政文書に関する部分を優先的に精読し、その他は斜め読みで構いません。
注意点
本書の出版年を事前に確認してください。考古学は発掘調査の進展に伴って学説が更新される分野であり、版が古い場合は最新の研究成果と異なる可能性があります。
本書は考古学の研究動向を扱っているため、編入試験に必要な古代政治史や人物(天皇や貴族など)の詳細については他の日本史参考書で補う必要があります。また、本書だけで過去問の全問題をカバーするわけではないので、標準的な日本史参考書との併用は欠かせません。







