リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください 井上達夫の法哲学入門 井上 達夫
編入試験で法律や政治思想を扱う学部を受験する場合、リベラリズムという概念の基礎を理解することは重要です。しかし多くの受験生にとって、リベラリズムは教科書的な説明だけでは理解しにくく、その背景にある思想体系を掴むことが課題となります。本書は法哲学の専門家による入門書として、リベラリズムの考え方をわかりやすく解説する一冊です。
この本の位置づけ
本書は法学や政治哲学の知識がない状態から読み始められる入門書です。難しい専門用語を避け、日本語での議論という形で、リベラリズムの考え方を段階的に学ぶことができます。
一般的な政治学の教科書とは異なり、思想史的な流れよりも「なぜそのような考え方が生まれたのか」という問いを軸に展開している点が特徴です。そのため、受験生が単なる知識として概念を暗記するのではなく、その内的な論理を理解する手助けになります。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
政治学や法学系の学部編入を視野に入れた1年生の秋から冬にかけて、あるいは2年生の春季に導入することをお勧めします。早すぎる場合、予備知識がないため読み進めることが難しくなる可能性があります。
逆に試験直前に読み始めると、思想的な背景を理解するための読書時間が確保できず、知識の定着が不十分になるリスクがあります。基礎知識を固めた上で、論文試験や小論文対策への橋渡しとして使う時期が効果的です。
使い方
まず序章から章立てに沿って順序通りに読み進めることをお勧めします。本書は積み重ねの論理で構成されているため、飛ばし読みは避けてください。
読みながら、各章で紹介される考え方について「自分の言葉で言い換えられるか」を確認することが重要です。付箋を貼ったり、ノートに要点をまとめたりして、後から見直しやすくする工夫をしてください。
本書で学んだ概念は、その後の政治学の教科書や過去問を読む際に、より深い理解をもたらします。本書と他の基礎テキストの間を往復することで、リベラリズムに関する知識が有機的に結びつきます。
注意点
本書は一般向けの教養書であり、特定の大学の編入試験に直結する内容ではありません。編入試験で実際に問われる個別の論点については、過去問や学部別対策テキストで別途確認が必要です。
著者は法哲学者であり、政治学的な観点とは異なる立場から論じられている部分があります。受験する学部によっては、異なる解釈や批判的見方も学んでおく必要があります。本書をあくまで入門の足がかりとして位置づけ、編入対策の中心軸ではなく補助教材として使用することをお勧めします。







