やまぐち健一の物理探検隊NEO 電磁気・原子編
物理の電磁気分野は、概念の理解がないまま公式を暗記しようとすると、応用問題で手が止まる受験生が多い領域です。特に愛媛大学医学部や京都工芸繊維大学の過去問では、電場・磁場の影響下での粒子運動、回路解析、交流理論といった融合的な問題が繰り返し出題されます。本書は「探検隊」という学習スタイルで、電磁気現象の本質的な理解を重視しながら、編入試験で問われる頻出テーマを体系的に解説しています。
この本の位置づけ
本書は物理の基礎学力がある程度備わっている受験生を対象としています。公式の導出過程や物理現象の仕組みを丁寧に説明することで、単なる計算技法ではなく「なぜそうなるのか」を納得できる学習が可能です。 同じ電磁気分野の参考書と比べると、本書は講義的なアプローチで概念の繋がりを重視する点が特徴です。高度な数学的展開よりも、現象の物理的意味を優先した説明により、編入試験で求められる「理解に基づいた問題解法」に適合しやすくなっています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
導入は大学1年後期から2年前期が目安です。この時期に本書で電磁気の全体像を把握することで、その後の過去問演習がスムーズになります。 逆に時期が早すぎると、基礎知識がないために説明が理解しづらくなる恐れがあります。遅すぎる場合は、過去問で初めて概念上の穴に気づき、修正に時間を要することになります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
過去問の出題傾向を分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
物理数学
頻出テーマ電荷保存、合成容量、直方体、電気容量、合成抵抗、エネルギー保存
本書の該当ページ電荷保存(p.76)、合成容量(p.71)、直方体(p.185)、電気容量(p.55)
東京農工大学工学部
数学
頻出テーマヘリウム、等電位面、電気容量、導体棒、合成抵抗、エネルギー保存
本書の該当ページヘリウム(p.282)、等電位面(p.31)、電気容量(p.55)、導体棒(p.165)
数学物理化学
頻出テーマ電荷保存、等電位面、電気容量、エネルギー保存、質量数、誘導起電力
本書の該当ページ電荷保存(p.76)、等電位面(p.31)、電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)
物理化学
頻出テーマ電気容量、エネルギー保存、誘導起電力、結合エネルギー、荷電粒子、静電エネルギー
本書の該当ページ電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、誘導起電力(p.172)、結合エネルギー(p.304)
お茶の水女子大学理学部
数学化学物理
頻出テーマ結晶面、電気容量、エネルギー保存、結合エネルギー、ローレンツ力、コンデンサー
本書の該当ページ結晶面(p.284)、電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、結合エネルギー(p.304)
物理
頻出テーマ電気容量、エネルギー保存、誘導起電力、静電エネルギー、ローレンツ力、コンデンサー
本書の該当ページ電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、誘導起電力(p.172)、静電エネルギー(p.64)
英語
頻出テーマ電荷保存、電気容量、エネルギー保存、実効値、質量数、半導体
本書の該当ページ電荷保存(p.76)、電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、実効値(p.200)
物理英語
頻出テーマ電気容量、エネルギー保存、ローレンツ力、静電エネルギー、荷電粒子、半導体
本書の該当ページ電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、ローレンツ力(p.144)、静電エネルギー(p.64)
名古屋工業大学工学部
物理
頻出テーマ電気容量、エネルギー保存、実効値、誘導起電力、静電エネルギー、ローレンツ力
本書の該当ページ電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、実効値(p.200)、誘導起電力(p.172)
物理化学
頻出テーマ電気容量、エネルギー保存、質量数、ローレンツ力、結合エネルギー、中性子
本書の該当ページ電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、質量数(p.306)、ローレンツ力(p.144)
新潟大学理学部
物理化学
頻出テーマ電気容量、エネルギー保存、静電エネルギー、ローレンツ力、結合エネルギー、点電荷
本書の該当ページ電気容量(p.55)、エネルギー保存(p.66)、静電エネルギー(p.64)、ローレンツ力(p.144)
大阪公立大学工学部
物理
頻出テーマ電気容量、合成抵抗、静電エネルギー、コンデンサー、運動方程式、振動数
本書の該当ページ電気容量(p.55)、合成抵抗(p.102)、静電エネルギー(p.64)、コンデンサー(p.55)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
はじめから順に読み進めるのではなく、自分が苦手とする単元(例えば交流回路やインピーダンス)から取り組むことをお勧めします。各単元を読み終わった後は、対応する過去問を解いて、学んだ概念がどのように出題されるかを確認することが重要です。 特に愛媛大学や京都工芸繊維大学の過去問に登場するキルヒホッフの法則や、β崩壊といったテーマについては、本書の該当ページを何度も参照しながら過去問を反復すると効果的です。一度読んだだけでなく、問題を解く際に「どの概念が使われているのか」を意識する読み方をしてください。
注意点
本書は『やまぐち健一の物理探検隊』シリーズの一冊ですが、力学分野は別巻になっています。等加速度運動など力学の基礎が不安な場合は、別途力学編の確認が必要です。 本書は概念理解を重視する構成のため、単元によっては計算演習量が限定的な可能性があります。本書で理解を深めた後、別の問題集で計算パターンを増やすことを想定して学習計画を立てることをお勧めします。また、編入試験では大学によって出題範囲や難度が異なるため、本書の内容だけで全てをカバーするのではなく、過去問分析に基づいた選別的な活用が必要です。




