化学の新標準演習 大学入学共通テスト・理系大学受験
編入試験の化学では、モル濃度や反応速度、結晶構造といった頻出単元が、単発の知識問題ではなく、複数の概念を組み合わせた出題形式で問われます。特に工学系・医療系・農学系の編入では、これらの基礎概念をどれだけ正確に理解しているかが合否を左右します。本書は共通テスト対策として編まれていますが、編入試験で繰り返し出題される論点をしっかり網羅しており、基礎固めから応用へのステップアップに適しています。
この本の位置づけ
本書は、化学の基礎概念を習得済みで、それらを使った問題演習に進みたい受験生向けです。高卒認定試験合格者や通信制課程の生徒、編入学年で化学から遠ざかっていた受験生が、演習を通じて思考プロセスを取り戻すのに向いています。
同じ演習型の参考書と比べると、本書は共通テスト対策という性質上、試験時間内での効率的な解き方を重視した問題設計になっています。編入試験の過去問よりも段階的に難易度が上がるため、過去問に直結させる前の「中間段階の演習」として機能します。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
導入は、編入学年の4月から6月頃、つまり編入試験対策を本格化させる時期が目安です。その時点で化学の基礎概念(化学式、モル、結晶構造など)の説明を読んで理解できる状態にあることが前提です。
導入が早すぎる場合、基礎概念がまだ定着していないため、問題を解いても「なぜそうなるのか」が腑に落ちず、時間だけが消費されます。逆に遅すぎると、過去問演習との間に十分な演習量を確保できず、本番で計算ミスや概念の混同が増える可能性があります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
高知大学医学部
数学
頻出テーマ水酸化物イオン濃度、不飽和炭化水素、イオン積、多糖類、シャルルの法則、完全燃焼
本書の該当ページ水酸化物イオン濃度(p.64)、不飽和炭化水素(p.247)、イオン積(p.64)、多糖類(p.294)
京都工芸繊維大学工芸科学部
化学生物物理
頻出テーマ熱化学、原子半径、電離平衡、無水酢酸、吸熱反応、反応速度定数
本書の該当ページ熱化学(p.139)、原子半径(p.12)、電離平衡(p.181)、無水酢酸(p.282)
化学数学生物
頻出テーマ生成速度、水のイオン積、電離平衡、シュウ酸、分解反応、分子構造
本書の該当ページ生成速度(p.164)、水のイオン積(p.64)、電離平衡(p.181)、シュウ酸(p.58)
生物化学
頻出テーマ可逆反応、テレフタル酸、不飽和脂肪酸、電子式、マレイン酸、フマル酸
本書の該当ページ可逆反応(p.172)、テレフタル酸(p.329)、不飽和脂肪酸(p.197)、電子式(p.27)
お茶の水女子大学理学部
化学数学
頻出テーマメスフラスコ、ジペプチド、気体の溶解度、原子半径、結合の極性、塩化水素
本書の該当ページメスフラスコ(p.48)、ジペプチド(p.239)、気体の溶解度(p.113)、原子半径(p.12)
滋賀医科大学医学部
物理化学
頻出テーマ系統分離、完全燃焼、キシレン、不飽和脂肪酸、シュウ酸、塩化水素
本書の該当ページ系統分離(p.229)、完全燃焼(p.54)、キシレン(p.274)、不飽和脂肪酸(p.197)
茨城大学理学部
化学数学
頻出テーマ反応速度定数、分子構造、イオン半径、アンモニア水、還元性、アボガドロ定数
本書の該当ページ反応速度定数(p.166)、分子構造(p.245)、イオン半径(p.14)、アンモニア水(p.232)
愛媛大学医学部
物理化学
頻出テーマイオン積、無水酢酸、アセチルサリチル酸、水のイオン積、電離平衡、脱水縮合
本書の該当ページイオン積(p.64)、無水酢酸(p.282)、アセチルサリチル酸(p.209)、水のイオン積(p.64)
名古屋工業大学工学部
化学物理
頻出テーマ気体の溶解度、酢酸の電離、完全燃焼、ヨードホルム反応、希塩酸、自由電子
本書の該当ページ気体の溶解度(p.113)、酢酸の電離(p.184)、完全燃焼(p.54)、ヨードホルム反応(p.190)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
最初に各章の例題を通して、その単元の典型的な解き方を確認します。その後、問題演習に進み、1冊を通して全範囲を1周することを目標にしてください。合格者の体験談でも、例題1周後に全範囲を学習するという進め方が報告されています。
問題を解く際は、選択肢ごとに「なぜこの選択肢は間違いなのか」を言語化する習慣をつけてください。特にモル濃度や反応速度、電子配置など計算系と概念系の問題が混在しているため、計算間違いなのか概念理解の不足なのかを区別することが重要です。
本書の演習を終えたら、志望大学の編入試験の過去問に移ります。本書で扱われていない出題形式(記述式の反応機構など)については、そこで初めて追加学習を検討してください。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
編入試験に出題される基本的な化学問題に対応した難易度。例題を1周行った後に全範囲を学習した。
山口大学 医学部 合格(2024年度) / 化学
注意点
本書は共通テスト対策として編まれているため、出版年を確認した上で導入してください。化学の理論は基本的に変わりませんが、出版から年数が経っている場合は、最新版を入手することをお勧めします。
編入試験の化学では、アミラーゼやペクチン、アスコルビン酸といった有機化学・生化学の知識が問われることがあります。本書が有機化学や高分子についてどの程度の深さで扱っているかを事前に確認し、必要に応じて別途対策を用意してください。
また、本書は演習量重視の参考書であるため、各問題の詳しい解説を求める場合は、解答欄の記述が十分であるかを確認してから購入することをお勧めします。




