エクセル化学総合版
編入試験の化学では、有機化学・無機化学・物理化学の3分野から幅広く出題されるため、単元ごとの知識を体系的に整理することが重要です。特にアミノ酸や立体化学、酸化還元など、複数の概念が絡む問題で得点を落としやすい受験生が多くいます。本書は、基礎から応用までをまとめた総合版として、このような単元横断的な理解を支援する教材です。
この本の位置づけ
本書は、高校化学の基礎知識をすでに持っている大学1~2年生や、短期大学・高専からの編入受験生を対象としています。編入試験の化学問題で繰り返し出題されるアミノ酸、反応速度、化学平衡、酸化還元、立体化学といった重要論点を、網羅的に学べる構成になっています。
個別の分野別参考書と異なり、本書は化学全体を一冊で扱うため、異なる分野の知識を結びつけるときに活用しやすい特徴があります。例えば、有機化学で学んだ構造式の知識を、物理化学の反応速度論に応用するといった学習が効率的に進められます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書は、大学1年次の後期から2年次の前期にかけて、高校化学の内容をひと通り復習・整理する段階で導入するのが効果的です。編入試験の過去問に本格的に取り組む前に、各論点の基礎を固めておくことで、過去問演習での理解度が深まります。
導入が遅すぎる場合、過去問の解説を読むときに毎回基礎に立ち戻る必要が生じ、学習効率が低下する可能性があります。逆に、高校化学の学習をほぼ終えていない段階では、本書の内容が活用しきれないため、高校の教科書や基礎参考書での準備を先に済ませることをお勧めします。
ターゲット大学と対策できるテーマ
過去問の出題傾向を分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
高知大学医学部
数学
頻出テーマ気体定数、周期律、ボイルの法則、シュウ酸、合成繊維、中和滴定
本書の該当ページ気体定数(p.176)、周期律(p.30)、ボイルの法則(p.172)、シュウ酸(p.128)
数学化学生物
頻出テーマ構造決定、気体定数、生成速度、過マンガン酸カリウム、酸化反応、シュウ酸
本書の該当ページ構造決定(p.375)、気体定数(p.176)、生成速度(p.232)、過マンガン酸カリウム(p.128)
お茶の水女子大学理学部
化学数学生物
頻出テーマ数え上げ、気体定数、過マンガン酸カリウム、酸化反応、アルカリ土類金属、アセトアルデヒド
本書の該当ページ数え上げ(p.344)、気体定数(p.176)、過マンガン酸カリウム(p.128)、酸化反応(p.134)
滋賀医科大学医学部
物理化学
頻出テーマ二酸化窒素、炭酸水素ナトリウム、気体定数、過マンガン酸カリウム、シュウ酸、大気圧
本書の該当ページ二酸化窒素(p.289)、炭酸水素ナトリウム(p.258)、気体定数(p.176)、過マンガン酸カリウム(p.128)
生物化学
頻出テーマ炭酸カルシウム、酸化反応、電子式、マレイン酸、フマル酸、アセトアルデヒド
本書の該当ページ炭酸カルシウム(p.196)、酸化反応(p.134)、電子式(p.48)、マレイン酸(p.242)
茨城大学理学部
数学化学
頻出テーマ塩素原子、紫外線、電子数、反応速度定数、アンモニア水、還元性
本書の該当ページ塩素原子(p.223)、紫外線(p.224)、電子数(p.9)、反応速度定数(p.235)
東京海洋大学海洋生命科学部
化学
頻出テーマ炭酸カルシウム、硫酸銅、酸化反応、分解反応、中和滴定、電子数
本書の該当ページ炭酸カルシウム(p.196)、硫酸銅(p.137)、酸化反応(p.134)、分解反応(p.237)
東京農工大学農学部
化学
頻出テーマ二酸化窒素、示性式、過マンガン酸カリウム、中和滴定、気体の状態方程式、過酸化水素
本書の該当ページ二酸化窒素(p.289)、示性式(p.368)、過マンガン酸カリウム(p.128)、中和滴定(p.103)
化学物理
頻出テーマ気体定数、酸化反応、大気圧、マレイン酸、状態変化、結晶構造
本書の該当ページ気体定数(p.176)、酸化反応(p.134)、大気圧(p.100)、マレイン酸(p.242)
琉球大学医学部
生物小論文医療・看護
頻出テーマ気体の圧力、反応速度定数、飽和蒸気圧、気体の状態方程式、酸塩基、混合気体
本書の該当ページ気体の圧力(p.178)、反応速度定数(p.235)、飽和蒸気圧(p.113)、気体の状態方程式(p.169)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書を開くときは、まず編入試験の志望先で出題された化学分野の単元から読み始めるとよいでしょう。過去問を見ながら「この問題ではどの概念が使われているのか」を確認しつつ、該当する章を参照するという読み方が実践的です。
単元ごとに読み進めるときは、その単元の要点をまず理解し、その後すぐに過去問の該当問題に取り組んでみてください。本書で学んだ知識が実際の試験問題でどのように問われるかを経験することで、知識の定着が進みます。
反応速度やエントロピー、酸化還元など計算を含む単元では、本書の説明を読んだ後、自分で手を動かして計算問題を解くことが重要です。複数の大学の過去問を見比べながら、出題パターンの違いを整理する際にも、本書を参照用として活用できます。
注意点
本書の出版年が確認できていないため、掲載されている実験法や理論的背景が、現在の大学教育の水準と完全に一致しているか確認することをお勧めします。特に物理化学の最新理論に関しては、執筆時期によって説明方法が異なる場合があります。
また、本書は「総合版」として広い範囲をカバーしているため、特定の単元(例えば立体化学など)を深掘りしたい場合には、分野別の専門参考書を併用する必要が出てくる可能性があります。志望先の過去問で頻出の単元については、本書の内容だけでなく、より詳しい解説書も手元に用意しておくと安心です。




