C言語によるはじめてのアルゴリズム入門 改訂第5版 河西 朝雄
編入試験の情報系科目では、アルゴリズムの仕組みを理解し、コードで実装できることが問われます。特にソート処理や計算量の概念は繰り返し出題される重要な分野ですが、参考書によっては理論に偏りすぎていたり、実装方法が曖昧だったりすることがあります。本書は、C言語を使いながら基本的なアルゴリズムを段階的に学べる構成になっており、神戸大学工学部などでよく出題されるバブルソートや計算量の対策に適しています。
この本の位置づけ
本書は、プログラミングの経験がある程度ある受験生(大学1年生以上で基本的なC言語の文法を習った人)を対象にしています。アルゴリズムの基礎を、手を動かしながら習得したい受験生に向いています。
同じアルゴリズム対策でも、より数学的な証明を重視した参考書や、複雑なデータ構造まで網羅した書籍もあります。本書の特徴は「実装を通じて基本をしっかり定着させる」という点にあり、編入試験で直接問われやすいバブルソートなどの古典的なアルゴリズムを何度も書く学習に適しています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
C言語の基礎文法(条件分岐、ループ、配列、関数)を習った直後、具体的には大学1年の2学期以降に導入することが理想的です。この段階で実装しながら学ぶことで、アルゴリズムの動作が体に染み込みます。
導入が早すぎると、基本文法の理解が不十分なままでつまずく可能性があります。逆に遅すぎる場合(直前期に初めて学ぶ)、繰り返し手を動かす時間が確保できず、試験本番でコードを書くときに詰まる可能性があります。目安として、編入試験の半年前までに基本内容を一通り理解しておくことをお勧めします。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
最初は序盤から順に読み進めますが、数学的な説明が詳しい箇所は、実装理解に直結しない場合は飛ばしても構いません。重要なのは、各アルゴリズムについて『コードを見る→自分で書く→動かしてみる』というサイクルを回すことです。
本書だけで終わらず、学習の中盤以降は過去問(特に神戸大学や同レベルの編入試験問題)を解き、そこで問われたアルゴリズムを本書に戻って確認する往復学習が効果的です。バブルソートや基本的なソート、計算量の読み取り問題が出題されたら、本書の該当部分で再度実装して確認します。直前期には、見ずにコードを書けるようになるまで何度も繰り返すことが重要です。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
基本的なアルゴリズムが書かれており、すべての基礎になると思ったので、何も見ないでも書けるように何回も書いた。
山梨大学 工学部 合格(2026年度) / C言語
重要なソートやデータ構造をきっちり学べ2周した。序盤の数学的なものは飛ばし、実装しながら学習し、直前期に何度も見直した。
広島大学 情報科学部 合格(2027年度) / 情報
注意点
本書は改訂第5版ですが、初版の出版は相当前です。基本的なアルゴリズムは変わりませんが、近年の編入試験では言語やツールの流行が変わることもあるため、入手前に最新版の確認をお勧めします。
もう一つの注意点として、本書はあくまで基本的なアルゴリズムに絞られており、ハッシュテーブルやグラフアルゴリズム、動的計画法など高度な内容は扱っていない可能性があります。志望大学の過去問でそうした分野が頻出であれば、本書と並行して別の参考書を検討してください。また、C言語を使わない言語で編入試験を受ける場合、アルゴリズムの考え方は応用できますが、実装練習としての効果は減少します。







