絵とき土質力学 粟津 清蔵 ,安川 郁夫,今西 清志,立石 義孝
本記事は、編入学試験の対策を検討している受験生向けの参考書レビューです。土質力学は建築学系の編入試験で出題される可能性がある科目ですが、受験生の多くは高専や短大での学習経験が限定的であるため、基礎概念の理解に時間がかかります。本書は図解を重視した構成で、抽象的になりやすい土の性質や力学現象を視覚的に理解する手助けができる参考書です。
この本の位置づけ
本書は、土質力学の初学者から中級者向けの教科書です。数式よりも図表による説明に比重を置いているため、物理的・力学的な直感を養いたい受験生に適しています。 他の土質力学教科書と比べて、計算問題よりも概念理解に重点を置いた構成になっています。このため、試験で求められる計算技能を身につけるには、本書だけでは不十分な可能性があります。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書は、土質力学の学習を開始する段階で導入することをお勧めします。編入試験の1年前から6ヶ月前の間に、基礎概念を固める目的で活用するのが効果的です。 もし学習時期が遅れて3ヶ月以内の導入になった場合、図解の利点を十分に活かす余裕がなくなり、焦りながら読むことになる可能性があります。逆に学習初期段階で導入しすぎると、後の計算演習や過去問演習との接続が弱くなるリスクがあります。
使い方
本書を活用する際は、章立てに沿って順序通りに読み進めることをお勧めします。各単元の図表をノートに写しながら読むことで、概念の定着が進みます。その後、実際の編入試験の過去問で土質力学が出題されている場合は、本書で学んだ概念を問題にどう適用するかを確認する流れが効果的です。 本書を通読したあとは、問題集や過去問で計算練習に移行してください。本書はあくまで「図による理解」の段階であり、試験対策には計算演習の追加が必須です。
注意点
本書の出版年が不明であるため、土質力学の学説や試験基準に変更がないか、出版社のウェブサイトで確認することをお勧めします。また、当社の過去問分析では、本書が編入試験の合格に直結した事例を確認していません。このため、本書だけに頼るのではなく、受験予定の大学の過去問で土質力学が実際に出題されているか、出題されている場合はどの程度の計算深度が求められるかを先に調べたうえで、本書の活用を判断してください。 本書は図解に特化しているため、統計値や最新の土壌分類、特殊な地盤環境への対応などの詳細情報は別途の資料で補う必要がある可能性があります。







