スッキリわかる簿記2級 商業簿記
編入試験の会計学では、減価償却、決算整理、有価証券の分類といった個別の論点が毎年のように出題されます。しかし教科書で断片的に学ぶと、それらがどう貸借対照表に反映されるのか、全体像が見えにくいものです。本書は簿記2級の学習書として、これらの論点を仕訳から決算整理、最終的な財務報告書まで一貫した流れで習得できます。編入対策において、会計学の基礎を体系的に固める際に活躍する一冊です。
この本の位置づけ
本書は簿記2級の合格を目指す学習者向けの教材ですが、編入対策としては会計学の基礎から応用までを網羅する参考書として機能します。特に商学部や経営学部の会計系学科を志望する受験生にとって、同志社大学、神戸大学、近畿大学、上智大学などで繰り返し問われる「減価償却」「手形取引」「流動資産の分類」といった個別論点が、この一冊で体系的に学べる点が強みです。
他の編入対策参考書との違いは、簿記という実務的な記帳から決算までのプロセス全体を扱うため、点ではなく線でつながった理解が得られることにあります。編入試験の会計学では、仕訳ができるだけでなく、その結果がどの勘定科目に集約され、どのように財務報告書に表示されるかが問われるため、この流れ全体を理解していることが有利に働きます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験で会計学を受験する場合は、志望大学の過去問を確認した後、遅くとも受験学年の夏休みまでには導入することをお勧めします。本書は基礎から積み上げるため、早期に開始すればそれだけ演習に充てる時間が増え、志望大学の出題傾向への対応がより丁寧になります。
逆に秋以降に導入した場合、簿記の全範囲を学ぶ時間が限られるため、過去問で頻出の論点に絞った学習になりやすく、取りこぼしが生じる可能性があります。また、簿記の基礎が不十分なまま過去問に進むと、問題文の理解自体に時間がかかり、実践的な問題演習が十分できなくなる恐れがあります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず第1章から順に読み進め、各章で紹介される仕訳のルールと決算整理の流れを把握することが大切です。特に減価償却(p.142)、有価証券の分類(p.193)、流動資産としての現金や未渡小切手(p.120)などは、志望大学の過去問に頻出であるため、該当ページで立ち止まり、複数回繰り返して理解を深めてください。
本書で基本を学んだ後は、同じ論点について志望大学の過去問を解き、「本書ではこのように扱われていたが、実際の入試問題ではどのように出題されるのか」を確認する往復学習が効果的です。例えば減価償却であれば、本書のページを参照してから過去問の関連問題を解く、という形です。また精算表の形式(p.307)は、複数年の過去問で形式や細部の呼び方が異なることもあるため、過去問で実際の出題形式に慣れる必要があります。
本書の練習問題を解く際は、単に正解を確認するのではなく、自分の仕訳や勘定科目の選択がなぜ正しいのか、貸借対照表のどの項目に最終的に反映されるのかを毎回確認する習慣をつけてください。この積み重ねが、試験本番での迷いのない判断につながります。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.4 第1章 株式の発行、剰余金の配当と処分「資本剰余金」がここで扱われています
- p.65 棚卸減耗損の計上
- p.97 🐱 電子記録債権とは
- p.120 未渡小切手とは
- p.142 生産高比例法による減価償却費の計算
- p.193 売買目的有価証券
- p.229 退職給付引当金 【仕訳編】
- p.307 精算表の形式
注意点
本書は簿記2級の学習書として編集されているため、編入試験の出題形式とは異なる場合があります。特に精算表の作成問題は、大学によって求める形式や記入方法に違いがあるため、本書の形式だけに頼らず、志望大学の過去問で実際の出題形式を確認することが必須です。
また、本書が扱う「退職給付引当金」(p.229)など一部の論点は、志望大学の過去問で出題されていない場合もあります。本書全体を学ぶことは基礎固めとして有意義ですが、限られた学習時間の中では、志望大学の過去問分析に基づいて「どの論点に時間をかけるか」を判断し、優先順位をつけることが重要です。
本書の出版年が比較的古い可能性があるため、電子記録債権(p.97)など会計基準の改正が入った最新の論点については、本書と現行の会計実務に齟齬がないか、志望大学の最新過去問で確認することをお勧めします。







