生物合格77講 完全版
編入試験の生物は、単なる知識の暗記では対応できません。遺伝子流動や種分化といった進化系の論点、植物ホルモンやフィトクロムといった生理学的メカニズム、そして細胞小器官の機能まで、幅広い分野を体系的に理解する必要があります。本書『生物合格77講 完全版』は、こうした編入試験で頻出となる複雑な概念を、講義形式で段階的に学べる参考書です。
この本の位置づけ
本書は、基礎知識がある程度定着している大学1~2年生向けです。高校生物の範囲を超えて、編入試験に特有の深さを要求される内容(ゲノム編集や遺伝子組換え、ゲノムレベルの細胞生物学)に対応しています。 他の生物参考書とは異なり、本書は「講義」という形式で、なぜそのような現象が起きるのかという因果関係を重視した構成になっています。単元ごとの独立性が高く、必要な章だけを学ぶことも可能です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験の1年前、遅くとも半年前から導入することをお勧めします。各単元が濃密なため、早期に始めることで、理解の深さを確保する時間が生まれます。 逆に、試験3ヶ月以内に初めて本書に取り組むと、量の多さに圧倒される可能性があります。また、基礎的な用語(細胞膜、DNA、タンパク質など)の意味がまだ曖昧な段階での導入は、内容理解の効率を低下させることがあります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
生物
頻出テーマ遺伝子流動、種分化、植物ホルモン、食物連鎖、フィトクロム、温室効果
本書の該当ページ酸素解離(p.164)、遺伝子の位置(p.444)、フロリゲン(p.558)、大量絶滅(p.710)
香川大学農学部
生物学(細胞生物学・分子生物学)植物生理学
頻出テーマ原核細胞と真核細胞、ヒストン、細胞小器官、核小体、粗面小胞体、ゴルジ体
本書の該当ページ核小体(p.337)、原核細胞と真核細胞(p.33)、粗面小胞体(p.27)、種子の休眠(p.534)
遺伝学農学・環境科学
頻出テーマ品種改良、遺伝子組換え、ゲノム編集、分離比、地球温暖化、温室効果
本書の該当ページ分離比(p.439)、遺伝子組換え(p.574)、品種改良(p.592)、温室効果(p.676)
京都工芸繊維大学工芸科学部
生物
頻出テーマ精原細胞、減数分裂、テロメア、半保存的複製、細胞小器官、スプライシング
本書の該当ページ被子植物(p.706)、テロメア(p.503)、光エネルギー(p.296)
金沢大学医学部
生物
頻出テーマシグナル伝達、スプライシング、セカンドメッセンジャー、濃度勾配、エキソン、サイトカイン
本書の該当ページ前後軸(p.474)、間充織(p.459)、サイトカイン(p.215)
大分大学医学部
生物
頻出テーマ免疫寛容、トリプトファン、セロトニン、減数分裂
本書の該当ページ卵形成(p.448)、細胞質(p.27)、紡錘糸(p.337)
お茶の水女子大学理学部
生物
頻出テーマシアノバクテリア、葉緑体の起源、内共生説、光合成色素、流動モザイクモデル、膜タンパク質
本書の該当ページ遺伝情報の発現(p.362)、細胞融合(p.592)、生体内——(p.51)
岡山大学医学部
生物
頻出テーマホスホエノールピルビン酸、オートファジー
本書の該当ページ固定結合(p.79)、ポリメラーゼ(p.404)、細胞間結合(p.79)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次を見て、志望する大学の過去問で頻出している単元から始めることをお勧めします。筑波大学の生命環境学群であれば進化系、香川大学であれば植物生理学といった具合に、優先順位をつけて学習を進めるのが効果的です。 各講を読む際は、図表や説明文を一度読んだら、その内容を自分の言葉で説明できるか試してみてください。その後、志望大学の過去問で同じテーマが問われた場合、本書のどの部分が関連しているかを確認することで、知識が定着しやすくなります。合格者の体験談では2周することで、応用問題への対応力が高まったと報告されています。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.11 生物の多様性
- p.65 選択的透過性
- p.153 | 体外環境「外部環境」がここで扱われています
- p.322 植物の窒素同化
- p.445 キイロショウジョウバエの染色体地図
- p.501 ❶▶分化の能力と幹細胞「iPS細胞」がここで扱われています
- p.621 生物群集と生態的地位
- p.676 地球温暖化
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
2周した。応用以外の書かれた内容を全て理解し、覚えるべき点をピックアップした。
岐阜大学 応用生物科学部 合格(2027年度) / 生物
注意点
本書は2010年代初期の出版のため、ゲノム編集技術やその応用例については、最新の研究動向と異なる部分がある可能性があります。特にゲノム編集やCRISPR関連の内容は、志望する大学の過去問で問われた場合、最新の学術情報を別途確認する必要があります。 また、本書は「完全版」とはいえ、全ての編入試験分野をカバーしているわけではありません。大学によっては統計学的な遺伝学(キイロショウジョウバエの染色体地図など)の計算問題が出題されることがあり、その場合は演習問題集で補強が必須です。







