経験から学ぶ経営学入門(第2版) 上林 憲雄,奥林 康司,團 泰雄,開本 浩矢,森田 雅也,竹林 明
経営学の編入試験では、会社形態から人材育成まで、経営学全般の広い範囲から出題されます。特に近畿大学や龍谷大学、神奈川大学などの編入試験では、株式会社の仕組み、経営戦略、組織論といった複数分野の基礎知識が同時に問われる傾向があります。本書は、これらの分野を体系的に学べる入門書として、編入対策の全体像をつかむのに役立ちます。
この本の位置づけ
本書は経営学を初めて学ぶ受験生向けの入門テキストです。高校の商業科や簿記の学習経験がない状態から編入対策を始める場合、まずはこの本で経営学の全体像と基本概念を理解することをお勧めします。 編入試験対策の参考書の中では、本書は特定の単元に深掘りするのではなく、会社法から人材マネジメントまで幅広く扱うのが特徴です。複数の出題大学が共通して問う論点を網羅的にカバーしているため、志望校が決まっていない段階での基礎固めに適しています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入対策の初期段階、遅くとも準備を始めて1〜2ヶ月以内に導入することをお勧めします。経営学の基礎がないまま過去問に進むと、用語や概念がつかみにくく、学習効率が低下します。 逆に、すでに経営学の基本用語が頭に入っている場合は、本書の通読より過去問分析を優先した方が時間を有効活用できます。ただし、対策を進める中で「ここの基本をもう一度確認したい」という場面では、辞書的に本書に戻ることになるでしょう。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
近畿大学経営学部
商学会計学
頻出テーマ会社法、会社形態、合名会社、合資会社、合同会社、株主総会
本書の該当ページ会社形態(p.50)、株主総会(p.55)、合資会社(p.51)、流動資産(p.354)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次を確認し、志望校の過去問で頻出の論点がどの章に載っているかを把握してから読み始めてください。全章を順番に読む必要はなく、志望校の出題傾向に合わせて優先順位をつけた方が効果的です。例えば、商学系の学部を志望する場合は第2章「株式会社と所有・経営」と第7章「組織の仕組みと効率」を先に読むといった使い方ができます。 各章を読むときは、単語を暗記するのではなく、概念と概念のつながりを図解に描きながら理解することが大切です。その後、該当する過去問を解き、本書で学んだ概念がどのように問われているかを確認する往復学習が効果的です。わからない用語が出てきたら、その都度本書に戻って該当箇所を確認する使い方も想定できます。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.45 第1章 会社と社会「社会的機能」がここで扱われています
- p.60 第2章 株式会社と所有・経営「専門経営者」がここで扱われています
- p.97 第3章 経営理念と戦略「フォロワー」がここで扱われています
- p.103 第4章 組織形態
- p.122 第5章 組織間関係
- p.152 第6章 ものづくりの経営「テイラー・システム」がここで扱われています
- p.189 第7章 組織の仕組みと効率「ピラミッド組織」がここで扱われています
- p.214 第8章 人材マネジメント「達成動機理論」がここで扱われています
注意点
本書は第2版の出版から一定の年月が経ています。会社法や労働法の改正があった場合、本書の記述と現行法が異なる可能性があるため、最新の法律情報が必要な論点については別途確認してください。特に「会社法」や「労働者」に関する問題を解く際は、本書の内容を絶対視せず、志望校の過去問で実際にどのレベル・角度で問われているかを確認するようにしましょう。 また、本書はあくまで入門テキストであり、経営戦略や国際経営など高度な論点については、試験に必要な深さまで網羅していない可能性があります。志望校の過去問で頻出だが本書に詳しく載っていない論点については、別の専門書や講義資料で補う必要があります。







