法哲学 瀧川 裕英,宇佐美 誠,大屋 雄裕
法哲学は編入試験の人文学系科目の中でも、抽象度が高く、各学派の主張を体系的に理解することが求められます。特に信州大学人文学部の過去問では、正義・自由・平等といった基本概念が繰り返し出題されており、単なる用語暗記では対応できません。本書は、こうした法哲学の核となる論点を、歴史的な発展順に整理した標準的なテキストです。
この本の位置づけ
本書は、大学の法哲学の講義で使われる基本的な教科書レベルです。編入受験生であれば、法学部出身者も人文学部出身者も、編入試験の対策として一度は目を通すことになる難易度です。 他の参考書との違いとしては、本書は特定の学派に肩入れせず、複数の立場を対等に扱う構成になっています。そのため、試験で「○○の考え方によれば」といった条件付きの出題に対しても、柔軟に答える力が養えます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験の過去問に本格的に取り組む3~4ヶ月前に導入することをお勧めします。この時期から読み始めれば、試験までに内容の定着と、過去問での検証を両立させられます。 もし導入が遅すぎると、試験直前の時間がない時期に初めて読むことになり、用語の定着が不十分なまま過去問に臨むことになります。逆に早すぎると、内容が抽象的なため、試験までの間に忘れてしまう可能性があります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次を見て、「最大幸福の原理」「分配的正義」「平等」といった各章の見出しを確認し、信州大学の過去問で出題された論点がどこに該当するかを特定してください。その上で、該当する章から読み始めることで、迷わずに学習できます。 読む際には、各章で登場する複数の思想家の主張を比較表にまとめることが効果的です。例えば「Aさんはこう考え、Bさんはこう反論した」という対比を自分の言葉で整理することで、記述式試験での説明力が高まります。 読み終わったら、すぐに信州大学の過去問の該当問題に戻り、「本書のどの部分がこの問題に使えるか」を確認するサイクルを回してください。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.3 ➊ 最大幸福の原理
- p.33 ➋ 分配的正義の問題
- p.98 Chapter04 平等「格差社会」がここで扱われています
- p.134 ➋ 自由と無権利
- p.175 ➋ 超世代的共同体
- p.208 ➋ 不確定性「不確実性」がここで扱われています
- p.254 ➋ 包含的実証主義
- p.335 ➋ 仮説の同意
注意点
本書は学術的な教科書であり、編入試験の傾向に特化して書かれたものではありません。そのため、本書に掲載されていない論点が試験に出される可能性もあります。本書を基礎固めの教材と位置付け、過去問分析を通じて試験固有の出題パターンを別途把握することが必要です。 また、本書の内容は原著論文や古典に基づいており、やや難しい表現が多くあります。初めて法哲学に触れる場合は、各章を複数回読むか、あるいはより入門的な参考書で前提知識を整えてから取り組むことをお勧めします。







