電磁気学演習 山村 泰道 ,北川 盈雄 ,大槻 義彦
電磁気学は編入試験の理工系科目の中でも計算量が多く、ガウスの法則やアンペールの法則といった基本概念から交流回路の複雑な計算まで、広い範囲をカバーする必要があります。本書は演習問題を通じて、大阪公立大学や名古屋工業大学といった編入試験で頻出する電気容量、コンデンサー、インダクタンス、交流回路などの論点を体系的に学べる教材です。
この本の位置づけ
本書は初歩的な電磁気学の知識を持つ受験生を対象とし、例題と演習問題を組み合わせた学習で基本から応用へ進むことができます。単なる暗記ではなく、式の導出や原理の理解を重視した構成になっています。
他の電磁気参考書と異なり、本書は問題数が豊富な点が特徴です。ただし解説は『大学生の物理』シリーズなどと比べるとコンパクトであるため、基本概念の学習後に問題演習の量を増やしたい受験生に向いています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
電磁気学の基本を一通り学んだ後、本格的な演習段階に入る時期(通常は編入試験の6〜8ヶ月前)から導入することをお勧めします。この時期に導入すれば、問題の取捨選択と複数周回を通じて出題パターンへの対応力を高める余裕が生まれます。
導入が早すぎると、理解不足のまま演習を進めることになりやすく、遅すぎると十分な周回数を確保できず、最終的な定着度が低下します。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
大阪公立大学工学部
電磁気学電気回路
頻出テーマ電気容量、交流回路、平行平板コンデンサー、ガウスの法則、誘電体、静電エネルギー
本書の該当ページ交流回路(p.113)、電気容量(p.29)、平行平板コンデンサー(p.30)、コンデンサー(p.29)
名古屋工業大学工学部
物理
頻出テーマガウスの法則、交流回路、アンペールの法則、自己インダクタンス、相互インダクタンス、直流回路
本書の該当ページ相互誘導(p.107)、コイル(p.108)、比透磁率(p.89)
京都工芸繊維大学工芸科学部
専門基礎(力学,電磁気学,電気回路)
頻出テーマ過渡応答、インダクタ、直流回路、交流回路、インピーダンス
本書の該当ページインダクタ(p.108)、インピーダンス(p.113)、交流回路(p.113)
愛媛大学医学部
物理
頻出テーマスネルの法則、電子の運動、ローレンツ力
本書の該当ページ電子の運動(p.82)、スネルの法則(p.137)、ローレンツ力(p.83)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず全体を一読し、自分の志望大学に関連する論点(電気回路系なら交流回路とインピーダンス、理論系ならガウスの法則とベクトルポテンシャルなど)を把握します。その上で、受験大学の頻出分野を中心に重要な問題から優先的に解くことが効率的です。
合格者の体験から、本書は複数周回する教材として位置づけられています。1周目は基本例題と演習問題を丁寧に解き、式の導出や単語の意味を徹底的に理解することが重要です。2周目以降は、解けなかった問題と受験大学の過去問に出た形式の問題に絞って反復演習し、計算の正確性を高めます。
受験大学の過去問との並行学習も重要です。本書の問題形式と実際の過去問が異なる部分もあるため、定期的に過去問を解いて、本書で学んだ知識がどう活かされるか確認しながら進めると効果的です。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
問題数がかなり多いため、重要な問題を厳選して解いた。2週目以降は解けなかった問題と受験大学の頻出分野を中心に2周解き直した。
東京農工大学 工学部 合格(2027年度) / 物理学
初歩的な電磁気学に関する知識を例題を通して幅広く学べるため選んだ教材で、6回以上周回した。解説を読み込み出てくる単語、式を全て理解し、導出できるまで仕上げた。
広島大学 工学部 合格(2026年度) / 電磁気
2周行った。
大阪大学 工学部 合格(2026年度) / 物理
どこの編入を目指すにしてもおすすめできる本として6回以上周回した。ただし『大学生の〜〜』シリーズほど解説が丁寧でなく、編入の過去問からはズレた形式の問題も含まれているため、取捨選択しながら解くと良い。
名古屋工業大学 工学部 合格(2026年度) / 物理
注意点
本書の解説は必要最小限であり、初歩的な物理の知識がない状態での利用は難しい可能性があります。クーロンの法則や電場・磁場の基本概念が曖昧な場合は、先に基礎的な教科書や参考書で補完してから取り組むことをお勧めします。
編入試験の問題形式と本書の演習問題が完全に一致するわけではない点に注意が必要です。本書のすべての問題が等しく重要ではなく、志望大学の過去問分析に基づいて優先順位をつけて学習することが合格に向けた効率的な勉強につながります。
また、本書の出版年に関わらず、電磁気学の基本原理は変わりませんが、編入試験の出題傾向は年ごとに若干変動します。本書での学習と並行して、直近3〜5年の過去問を定期的に確認し、最新の頻出論点を把握することが重要です。







