カラー図解アメリカ版新・大学生物学の教科書. 第1巻 Sadava David E,石崎 泰樹 ,中村 千春,小松 佳代子
生物学の編入試験では、細胞の構造と機能、特にミトコンドリアや小胞体といった細胞小器官の役割が頻出です。本記事では、これらの基礎概念を体系的に学べる参考書をご紹介します。本書は生命現象を分子レベルから細胞レベルまで段階的に解説しており、編入試験で問われる細胞生物学の土台を作るのに適しています。
この本の位置づけ
本書はアメリカの大学教科書を邦訳した標準的なテキストで、生物学の基礎をゼロから学ぶ受験生向けです。原核細胞と真核細胞の違い、細胞核や核小体の構造など、編入試験の頻出論点を網羅しており、高校生物では扱わない内容もカバーしています。 他の参考書と異なり、本書は図表が豊富で、複雑な細胞構造を視覚的に理解できるのが特徴です。同時に記述量が多いため、要点整理本とは異なり、各論点の背景にある原理まで学べます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験の対策を始める1~2年目の比較的早い段階、特に受験する大学の過去問を見て「細胞の構造や機能について詳しく学ぶ必要がある」と判断したときに導入するのが効果的です。導入が遅すぎると、試験直前の限られた時間で基礎概念の習得に追われ、応用問題への対策が後手に回るおそれがあります。 逆に導入が早すぎた場合、記述量が多いため挫折するリスクもあります。過去問で問われる論点を先に把握し、本書のどの章が必要かを選別してから使い始めることをお勧めします。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
香川大学農学部
生物学(細胞生物学・分子生物学)
頻出テーマ原核細胞と真核細胞、ミトコンドリア、細胞小器官、細胞核、核小体、粗面小胞体
本書の該当ページ核小体(p.260)、原核細胞と真核細胞(p.249)、粗面小胞体(p.266)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次を見て、香川大学や神戸大学の過去問に出た論点(原核細胞、ミトコンドリア、粗面小胞体など)に関する章から読み始めましょう。本書は第5章「細胞:生命の機能単位」と第6章「細胞膜」が編入試験との関連性が特に高いため、ここを重点的に学習することをお勧めします。 読むときは、図表を丁寧に見ながら、各細胞小器官の役割を言葉で説明できるようになるまで繰り返してください。読み終わったら、実際の過去問で同じ論点がどう問われているかを確認し、本書の説明と問題形式のギャップを埋める作業が重要です。この往復を通じて、試験に必要な説明の深さと広さが明確になります。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.43 第1章 生命を学ぶ「科学的方法」がここで扱われています
- p.99 第2章 生命を作る低分子とその化学「水素結合」がここで扱われています
- p.137 第3章 タンパク質、糖質、脂質
- p.195 第4章 核酸と生命の起源「ミトコンドリア」がここで扱われています
- p.292 第5章 細胞:生命の機能単位「モータータンパク質」がここで扱われています
- p.321 第6章 細胞膜「膜内在性タンパク質」がここで扱われています
- p.393 第7章 細胞の情報伝達と多細胞性「プロテインキナーゼカスケード」がここで扱われています
注意点
本書は2010年代の訳本であり、細胞生物学の最新知見が部分的に反映されていない可能性があります。編入試験で出題される内容は大学教科書の標準的範囲がほとんどですが、受験予定の大学が最新の研究トレンドを重視する場合は注意が必要です。 また、本書は総合的な大学教科書であるため、記述量が多く、編入試験に必ずしも必要でない内容も含まれています。「二酸化炭素」「遺伝子」など、過去問に出た論点であっても、本書では深掘りされていない場合があるため、足りない部分は学習を進める中で別の資料で補う必要があります。







