現代政治学〔第4版〕 加茂 利男,大西 仁,石田 徹,伊藤 恭彦
編入試験の政治学では、民主主義体制やダール、サルトーリといった理論家の思想が繰り返し問われます。しかし教科書的な説明だけでは、複数の理論家の主張の違いや、それが現代政治にどう適用されるのかが見えにくいものです。本書は現代政治学の主要な概念と理論家をバランスよく網羅しており、編入対策の基礎固めに適した一冊です。
この本の位置づけ
本書は政治学部の学部生向けの標準的な教科書として設計されています。編入試験の受験生にとっては、過度に高度な理論に陥らず、試験で問われる主要概念(民主主義、行政機関、民族紛争など)を系統立てて学べるレベルです。 他の参考書と比べると、本書は理論の歴史的な発展順や相互の関連性を重視しており、単発の理論解説ではなく「なぜこの理論が必要なのか」という文脈で学べます。編入試験で出やすい比較問題や論述問題への準備に有効です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入対策を始めた初期段階(大学1年秋~2年春)での導入が効果的です。政治学の基礎となる概念や主要理論家の全体像を先につかむことで、その後の過去問演習がより効率的になります。 この本を遅く始めた場合、試験直前に全体を読み切るのが難しくなり、個別の理論の関連性を十分に理解しないまま過去問に臨む危険があります。反対に序盤で読むことで、後の問題演習の際に「この問題はこの章の内容だ」と素早く対応できるようになります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
近畿大学大学院全学部
政治学
頻出テーマ民主主義体制、ダール、デュヴェルジェ、サルトーリ
本書の該当ページデュヴェルジェ(p.143)、ダール(p.248)、民主主義体制(p.47)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次や各章の冒頭で全体の構成を把握し、担当教授の講義内容や志望大学の過去問で頻出のテーマ(民主主義体制、ダール、行政責任など)から読み始めることをお勧めします。 過去問で「ダールの民主主義論」が問われたら、本書の該当ページを読んで理解を深めるという往復学習が有効です。理論の定義や主張を線引きしながら読み、ノートに「この理論家は何を主張したのか」を3~4行でまとめる習慣をつけると、試験本番での論述がスムーズになります。また、複数の理論家の主張が対比される問題(例:ダール vs サルトーリ)に対応するため、異なる理論家の章を読んだ後に比較表を自作するのも効果的です。
注意点
本書は第4版での出版であり、出版から一定の時間が経っている可能性があります。国内政治や国際紛争の事例が時代遅れになっていないか、志望大学の最新過去問と照らし合わせて確認してください。 また、本書はあくまで理論と概念の学習であり、各大学が独自に強調する特定の論点(例えば東京外国語大学の「国際紛争論」など)については、本書だけでは不十分な場合があります。志望大学の過去問を並行して解き、カバーされていない論点は別途資料で補う必要があります。さらに、本書は法律的な細部(行政法や憲法との関係)までは深掘りしないため、法学部編入を目指す場合は行政法の参考書と組み合わせることをお勧めします。







