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ケースに学ぶ経営学

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ケースに学ぶ経営学

経営学の編入試験では、競争戦略やイノベーション、組織形態といった概念を「企業の実例の中でどう機能するか」という形で問われることが多いです。教科書で定義を覚えても、具体的な企業事例との結びつきが弱いと、論述問題で説得力のある答案を書くことが難しくなります。本書は経営学の重要概念を実在する企業のケーススタディを通じて学べるため、そうした「概念の活きた理解」を深めるのに役立ちます。

この本の位置づけ

本書は経営学の基礎概念(企業形態、戦略、組織、イノベーション)を既に学んでいる受験生向けです。教科書で習った用語をより具体的に理解したい段階、または過去問で企業事例を問う問題が多く出ている大学を志望する場合に活用できます。

他の経営学参考書との違いは、歴史的な企業の成長プロセスを追うことで、経営理論がどのような問題状況から生まれ、どう実行されたかを学べる点です。単語帳や理論中心の参考書では見えない「経営判断の文脈」を掴むことができます。

いつどのタイミングの編入受験生におすすめか

基礎的な経営学用語を一通り学んだ後、過去問演習を始める前段階(準備期の中盤以降)に導入することをお勧めします。各章が独立したケースなので、順序を変えて読むことも可能です。

導入が早すぎると、ケースの中の議論が抽象的に感じられて活用しにくくなります。逆に直前期に初めて手にすると、読む時間を確保するのが困難です。理論学習ひと通り後の「理解を深める」段階での活用が効果的です。

ターゲット大学と対策できるテーマ

オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。

近畿大学産業理工学部

経営学会計学

頻出テーマステークホルダー、トヨタ生産方式、破壊的イノベーション、株式会社、合同会社

本書の該当ページトヨタ生産方式(p.189)、破壊的イノベーション(p.158)、ステークホルダー(p.173)、合同会社(p.45)

北海学園大学経営学部

経営学

頻出テーマ所有と経営の分離、競争戦略、事業部制組織、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント、経営組織論

本書の該当ページ作業の標準化(p.190)、ダブルループ学習(p.209)、シングルループ学習(p.208)

追手門学院大学経営学部

経営学

頻出テーマリーダーシップ、企業組織、組織変革

本書の該当ページ製造企業(p.76)、ベンチャー・キャピタル(p.40)、資金調達(p.38)

近畿大学経営学部

商学

頻出テーマ会社法、会社形態、合名会社、合資会社、合同会社、株式会社

本書の該当ページ合資会社(p.44)、合名会社(p.44)、合同会社(p.45)

福島大学人文社会学群

経営学

頻出テーマコスト・リーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略、競争優位性、日本的経営、終身雇用

本書の該当ページ年功序列(p.241)、企業別労働組合(p.241)、競争優位性(p.176)

九州大学経済学部

経営学

頻出テーマイノベーション、社会的責任、ステークホルダー、ソフトウェア、ハードウェア

本書の該当ページ段階的プロセス(p.212)、ハードウェア(p.112)、ソフトウェア(p.116)

大阪経済大学経営学部

経営学

頻出テーマ組織学習、イノベーション、知識創造、暗黙知、形式知

本書の該当ページ組織学習(p.207)、暗黙知(p.166)、知識創造(p.231)

神戸学院大学経済学部

経営学

頻出テーマ企業活動、企業不祥事、組織文化

本書の該当ページ企業活動(p.44)、企業不祥事(p.308)、組織文化(p.323)

名古屋大学経済学部

経営戦略論

頻出テーマプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント、競争戦略、多角化戦略

本書の該当ページプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(p.111)、競争戦略(p.95)、多角化戦略(p.75)

神奈川大学経営学部

経営学

頻出テーマイノベーション、企業成長、国際経営、競争優位、リーダーシップ、組織文化

本書の該当ページ企業成長(p.34)、国際経営(p.181)

※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。

使い方

章ごとにケースが独立しているため、志望大学の過去問に出た論点(例えば競争戦略が頻出なら第4章・第6章など)から優先的に読むとよいでしょう。1回目は流し読みでケースの全体像を把握し、2回目で登場する経営概念に下線を引きながら丁寧に読むことをお勧めします。

ケース学習後、過去問の同じテーマを扱う問題を解くことで、学んだ概念の「試験での使われ方」が明確になります。例えば企業形態について学んだ後、株式会社と合同会社の違いを問う過去問に取り組むといった往復学習が有効です。ケース内の重要な判断局面や数字(例:デュポン社の事業部制導入時期など)はメモし、論述の具体例として蓄積しておくと答案作成時に活用できます。

編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。

  1. p.14 第1章 バイオベンチャー企業の創業と成長「経営人材」がここで扱われています
  2. p.38 第2章 企業形態の進化「有限会社」がここで扱われています
  3. p.60 第3章 スタンダード・オイル・トラストの成立
  4. p.74 第4章 デュポン社の戦略展開「職能別組織」がここで扱われています
  5. p.90 第5章 ヤマト運輸の宅急便事業「環境創造」がここで扱われています
  6. p.98 第6章 マクドナルドとモスバーガー「低価格戦略」がここで扱われています
  7. p.110 第7章 GEの企業革新「リストラクチャリング」がここで扱われています
  8. p.139 第8章 ソニーのコロンビア映画会社買収「外部資源の利用」がここで扱われています

注意点

本書は典型的な経営学ケースを扱っていますが、個別の大学が問う観点は異なる場合があります。近畿大学の会計学試験や福島大学のように法的側面(会社法)を重視する大学の場合、本書だけでは不足する可能性があります。過去問で会社法や会計制度が頻出なら、その分野に特化した参考書と併用してください。

また、ケースの企業は戦後から現代のものが多いため、より古い経営理論(初期段階の組織論など)については深掘りされていません。教科書で学んだ理論が「どの時代背景で、どの企業の課題から生まれたのか」を理解する補助教材として位置づけ、理論そのものの詳細は他の参考書で補強することをお勧めします。

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