社会学 = Sociology Modernity,Self and Reflexivity 長谷川 公一 ,浜 日出夫 ,藤村 正之
社会学の編入試験では、ハビトゥスや脱埋め込み、想像の共同体といった現代社会学の重要概念が繰り返し出題されます。しかし教科書レベルの説明だけでは、これらの概念が現代社会とどう結びついているのかが見えにくいものです。本書は、モダニティ(近代性)と自己、反省性というテーマから、社会学の主要な理論と現象を体系的に解説しており、受験範囲となる多くの論点をカバーしています。
この本の位置づけ
本書は、社会学の基礎を学んだ1~2年生向けの中~上級レベルの教科書です。社会学の基本的な用語や考え方は既に理解していることを前提としており、それらがどのように現代社会の分析に応用されるかを学ぶ段階で活躍します。 他の社会学参考書と異なり、本書は単なる理論紹介ではなく、モダニティという一貫したテーマの下で複数の理論や現象を関連づけて学べます。これにより、バラバラな知識ではなく、社会学的思考の「枠組み」を獲得できる点が特徴です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入受験の準備期間に入った1年生の秋冬、または2年生の春から本格的に導入することをお勧めします。春から導入すれば、夏以降の過去問演習で理論を検証する余裕が生まれます。 遅すぎる導入は避けるべきです。本書は分量が多いため、秋以降の開始では十分な反復時間が取れず、試験直前に「全体像がつかめないまま」という状態になりかねません。逆に、社会学の基礎がまだ固まっていない時期での導入は、理論の抽象性に圧倒される可能性があるため注意が必要です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
社会学
頻出テーマ新しい社会運動、一般化された他者、家父長制、合理的選択理論、想像の共同体、脱埋め込み
本書の該当ページ新しい社会運動(p.515)、ジンメル(p.48)、社会秩序(p.80)、ハビトゥス(p.456)
明治学院大学社会学部
社会学
頻出テーマ社会階層、経済格差、社会的影響
本書の該当ページ携帯電話(p.39)、近代官僚制(p.113)、身体化された文化資本(p.491)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次を眺めて、出題が多い分野(新しい社会運動、社会階層、日本社会など)の章から読み始めることをお勧めします。分厚いため、全て同じペースで読むのではなく、志望大学の過去問で頻出の領域に時間を配分しましょう。 各章を読み終えたら、その章で扱われた概念(ハビトゥス、脱埋め込みなど)について、自分の言葉で「1段落の要約」を作成することが重要です。合格者の体験談でも、章ごとの要約とそのアウトプットが効果的だったと記されています。その後、該当する過去問を解き、実際の出題の中でどう使われているかを確認する往復学習が有効です。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
3周した。分厚すぎて要点がわからないため、自分の興味のある分野や編入後に周りから聞いた有斐閣の本のほうが自分には合っているような気がしたと述べている。章ごとの要約をし、面談でアウトプットを行った。
筑波大学 社会国際学群 合格(2025年度) / 社会学
注意点
本書の最大の課題は分量です。内容が濃く、1冊が非常に厚いため、要点と詳細の区別なく読み進めると、試験までに全体を消化できません。志望大学の過去問分析を先に行い、「自分の受験に必要な章と不要な章」を判断した上で、読む範囲を絞ることが現実的です。 本書の出版年が古い場合は、最新の日本社会の事例(社会問題や環境問題など)が記述された時点でのものになっている点に注意してください。現代社会の具体例については、別途、最新の論文や資料で補強する必要があります。また、本書だけでは対応できない大学別の特殊な出題傾向(例えば特定の研究者の理論を重視する大学)については、志望大学の過去問から逆算して、補足的な参考書の活用を検討してください。







