村瀬のゼロからわかる地理B 地誌編
編入試験の地理では、単なる地名や産業の暗記ではなく、各地域の人口動態・気候・社会問題がどう結びついているかを理解する力が問われます。特に法政大学文学部や日本大学文理学部の過去問では、人口移動や少子高齢化といった現象を地域の特性と結びつけて説明させる問題が繰り返し出題されます。本書は地誌学習の入門段階から、各地域の構造的な特徴を体系的に学ぶための教材です。
この本の位置づけ
本書は地理の基礎概念をすでに学んでいる受験生向けです。地形図の読み方や気候区分の基礎は別途習得していることを前提に、アジア・アフリカ・ヨーロッパ・アメリカなど8つの地域について、人口構造・産業・都市化といった実践的なテーマを中心に解説しています。
同じ村瀬シリーズの「ゼロからわかる地理B 地図編」で基礎を固めた後、本書で地域ごとの具体的な事例を学ぶという使い方が想定されています。単なる事例集ではなく、各地域の論理的な成り立ちを理解することで、過去問に出題される複合的な問題に対応できる思考力を育てる構成になっています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入受験の準備が本格化する1年生の後期から2年生の前期が導入に適した時期です。地理系学部志望であれば、遅くとも受験の1年前には着手しておくことで、過去問演習時に知識の穴が見えやすくなります。
導入が遅すぎると(受験3ヶ月前など)、知識の定着が追いつかず、過去問で出題された詳細な地域情報に対して場当たり的な暗記になるリスクがあります。逆に高1から始めるのは時間を浪費する可能性があるため、編入を視野に入れた時点で着手するのが現実的です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まずは東アジア(p.18)から順に地域ごとの章を読み進め、人口動態・気候区分・都市問題といった主要テーマがどの地域にも共通して問われることを認識してください。各章で挙げられた都市圏や産業構造は、地図帳と照らし合わせながら空間的に理解することが重要です。
1冊を通読した後、志望大学の過去問を解いてみてください。その際に「この問題では本書のどの章の知識が必要か」と意識的に結びつける作業を繰り返します。特に人口移動や少子高齢化に関する問題では、本書で学んだ地域の社会経済的背景を説明の根拠にすることが評価につながります。
過去問演習で「このテーマについて本書では十分な説明がない」と感じたら、同シリーズの体系地理参考書や統計資料で補完するという段階的な学習が効果的です。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.18 第1章 東アジア地誌「シンチヤンウイグル自治区」がここで扱われています
- p.44 第2章 東南アジア地誌「スマトラ島」がここで扱われています
- p.75 第3章 南アジア地誌「パンジャブ地方」がここで扱われています
- p.98 第4章 西アジア、中央アジア地誌「アムダリア川」がここで扱われています
- p.126 第5章 アフリカ地誌「ギニア湾岸」がここで扱われています
- p.147 第6章 ヨーロッパ地誌「ピレネー山脈」がここで扱われています
- p.205 第7章 ロシアと周辺諸国地誌「ヨーロッパロシア」がここで扱われています
- p.235 第8章 アングロアメリカ地誌「カリフォルニア州」がここで扱われています
注意点
本書は地域ごとの事例学習に特化しているため、気候区分や人口統計学といった「地理学的な基礎概念」の理論的な理解は別途確保する必要があります。特に法政大学文学部の人文地理学は理論面の問い方が厳密なため、過去問で出題される理論概念については追加の参考書で補強してください。
本書は特定の版の出版年について情報がありませんが、統計データや事例(とりわけ開発途上国の経済状況)は時間経過とともに情報の鮮度が低下する可能性があります。購入前に出版年を確認し、必要に応じて最新版を選択することをお勧めします。また、本書の記述が志望大学の過去問の解答と異なる場合もあり得るため、常に過去問を「真実の情報源」として位置づけてください。







