物理のエッセンス [熱・電磁気・原子] 五訂版 浜島 清利
編入物理試験では、熱・電磁気・原子分野の基礎概念の理解が得点差を大きく左右します。特に磁束密度やファラデーの法則といった電磁気の単元は、計算問題に直結するため、定義や原理を曖昧なまま進めると応用問題で手が止まりやすいです。本書は、これらの単元を図解で丁寧に説明し、概念的な理解を固める手助けができます。
この本の位置づけ
本書は、高校物理の基本概念をしっかり理解したい受験生向けです。特に熱力学と電磁気の分野を、短時間で体系的に学び直したい場合に適しています。計算問題を解くための「なぜそうなるのか」という根拠を習得することが主な役割です。
他の参考書では、単元ごとに問題演習が中心のものが多いのに対して、本書は図解による原理説明に重点を置いています。このため、公式の成り立ちや物理現象の本質を理解したうえで問題に取り組みたい受験生に向いています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験の準備を始めてから、過去問演習を本格化させるまでの間に位置づけるのが効果的です。目安としては、受験の6~7ヶ月前に学習を開始する場合は早めに取り入れ、3~4ヶ月前からスタートする場合は初月に終わらせることをお勧めします。
導入が遅すぎると、過去問で出た問題の背景にある原理を後付けで学ぶことになり、理解の定着が浅くなります。反対に早すぎる場合は、記憶が薄れてから過去問演習に入るリスクがあるため、最低2回は目を通す時間を確保してください。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
物理
頻出テーマ回転運動、磁束密度、ローレンツ力、エネルギー保存、ファラデーの法則、起電力
本書の該当ページ起電力(p.101)、ローレンツ力(p.128)、磁束密度(p.105)
愛媛大学医学部
物理
頻出テーマβ崩壊、半減期、電子の運動、ローレンツ力
本書の該当ページβ崩壊(p.153)、電子の運動(p.149)、半減期(p.156)
弘前大学医学部
物理
頻出テーマコンデンサー、静電エネルギー、電気容量、力学的エネルギー
本書の該当ページコンデンサー(p.48)、静電エネルギー(p.68)、電気容量(p.59)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書は一冊を通して通読するのではなく、自分が不安な分野から選んで読み込む方法をお勧めします。例えば、熱力学に自信がない場合は熱の章だけ、電磁気が弱ければ該当箇所に絞って、図解とともに読み進めてください。
読む際は、単に目で追うのではなく、説明図を自分で再描画したり、物理量の関係式を導出したりしながら進めると、理解が深まります。1周目で全体をつかんだ後、過去問で出題された論点が本書でどのページに載っているかを確認し、2周目で重要な部分だけを集中的に復習する方法も効果的です。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
1周行った。波動分野の学習に使用した。
大阪大学 工学部 合格(2026年度) / 物理
2024年2月から開始し、2周解いた。全部解いた。
東京大学 工学部 合格(2026年度) / 物理
1周実施。熱力学分野の知識補充のために取り組み、熱の分野だけ知識のインプットを目的に軽く読んだ。
大阪大学 基礎工学部 合格(2026年度) / 物理
注意点
本書は原理理解に特化しているため、入試レベルの問題演習には別途問題集が必要です。本書だけでは問題を解く経験が不足するため、過去問や演習書と組み合わせて使用することを前提に考えてください。
五訂版は最新版ですが、原子分野の記載内容が大学によって出題範囲と異なる可能性があります。特に大学の編入試験要項で原子物理の細かい範囲指定がある場合は、事前に確認し、本書でカバーできない部分があれば補完する計画を立ててください。







