政治学をつかむ 苅部 直,宇野 重規,中本 義彦
政治学の編入試験では、比較政治や福祉レジーム、政治体制といった幅広い概念を体系立てて理解することが求められます。しかし教科書的な説明だけでは、これらの概念がどのように関連し、実際の政治現象にどう適用されるのかがつかみにくいことがあります。本書は政治学の基礎概念から応用まで、編入試験に頻出する論点をコンパクトにまとめた一冊です。
この本の位置づけ
本書は政治学の初学者から中級者を対象とした入門書です。高度な理論書ではなく、編入試験で問われやすい重要概念を確実に押さえることを目的とした参考書です。
同じレベルの政治学入門書と異なり、本書は比較政治学や福祉レジームなど、編入試験で実際に繰り返し出題されている論点に的を絞っています。筑波大学や東京外国語大学といった編入試験でよく問われるテーマが網羅されており、試験対策として効率的に学べます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
政治学系の編入試験を受験する場合、遅くとも入試6~8ヶ月前から導入することをお勧めします。基礎概念の定着に時間がかかるため、早期からの学習が有利です。
導入が遅すぎると、過去問演習の段階で理論的背景が不十分なまま問題を解くことになり、解答の根拠が曖昧になります。一方、導入が早すぎても、具体的な過去問との結びつきがまだ見えず、学習が抽象的になる恐れがあります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まずp.55の第2章から読み始めることをお勧めします。ここで政治学の基本的な分析枠組みが示されるため、その後の章がより理解しやすくなります。その後、p.154の第3章、p.177の第4章と順序通り進め、最後にp.243の第5章で応用的なテーマを学ぶという流れが効果的です。
一度読んだ後は、過去問演習と往復させながら活用しましょう。過去問で福祉レジームや民族紛争といった用語が出題された際に、本書の該当ページに戻って概念を確認し、問題背景への理解を深めます。この反復を通じて、単なる知識から試験で活用できる理解へと進化させることができます。
段落ごとに「その概念は試験でどう問われるか」を自分の言葉で書き出すと、理解の定着が進みます。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.55 第2章「ネットワーク」がここで扱われています
- p.154 第3章「アジア太平洋経済協力」がここで扱われています
- p.177 第4章「第一次世界大戦」がここで扱われています
- p.243 第5章「国民国家」がここで扱われています
注意点
本書は比較政治、政治体制、政治制度といった制度論的アプローチを中心としているため、政治思想史や政治哲学の深掘りを求める大学の編入試験には補助的な参考書が必要になる場合があります。志望大学の出題傾向を確認し、思想史が重視される場合は別途対策を検討してください。
また、本書は基礎概念の説明に重点を置いているため、最新の政治動向や事例を詳しく知りたい場合は新聞や時事解説で補う必要があります。編入試験では時事的な政治現象を理論的に分析する力も問われるため、並行して情報収集することをお勧めします。







