漆原の物理最強の99題 物理基礎・物理
編入試験の物理は、基礎概念の理解が不十分だと応用問題で得点できない傾向があります。特に電磁気学や熱力学の出題では、暗記ではなく現象の本質を理解していることが問われます。本書は物理基礎・物理の全範囲から厳選した99題を通じて、編入試験で繰り返し出題される重要論点を体系的に習得できる構成になっています。
この本の位置づけ
本書は、大学の物理授業を受講済みで基本的な公式は知っているものの、問題演習を通じた理解の深化が必要な受験生を主な対象としています。物理の全単元をカバーしながらも、編入試験に特に頻出の分野(電磁気学、力学、熱力学)に重点を置いた問題選定がなされています。
一般的な物理問題集との違いは、問題数を99題に絞ることで解説に時間をかけている点です。当塾の分析では、大阪大学工学部や北海道大学理学部などの難関大編入試験で、本書が扱う誘電体、静電エネルギー、交流回路、熱効率といった論点が毎年のように出題されています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験対策の物理は、大学の講義内容をおおむね習った段階(通常は1年生後期~2年生前期)で導入することをお勧めします。この時期に本書で基礎的な理解を固めることで、その後の過去問演習がより効果的になります。
もし導入が早すぎると、公式の背景にある物理現象をまだ習っていないため理解に時間がかかります。逆に遅すぎると、過去問に取り組む際に基礎的な詰めが不足したまま高度な問題に進むことになり、ケアレスミスや穴の多い解答につながる恐れがあります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
大阪公立大学工学部
電磁気学
頻出テーマ誘電体、静電エネルギー、コンデンサー、平行板コンデンサー、電気容量、交流回路
本書の該当ページコンデンサー(p.120)、誘電体(p.124)、静電エネルギー(p.103)、交流回路(p.128)
香川大学医学部
物理学
頻出テーマ相対速度、弾性衝突、運動量保存、状態方程式
本書の該当ページ運動量保存(p.31)、相対速度(p.46)、弾性衝突(p.23)
弘前大学医学部
物理
頻出テーマ力のモーメント、コンデンサー、静電エネルギー、電気容量、弾性衝突、力学的エネルギー
本書の該当ページコンデンサー(p.120)、力学的エネルギー(p.31)、力のモーメント(p.10)
愛媛大学医学部
物理
頻出テーマ等加速度運動、β崩壊、半減期、電子の運動、ローレンツ力
本書の該当ページ電子の運動(p.152)、β崩壊(p.150)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書は99題すべてを一気に解く必要はありません。まず目次や章立てを確認し、自分が苦手とする単元(例:電磁気なら「電気容量」「交流回路」など)の問題から優先的に取り組むことをお勧めします。
各問題の解説が丁寧であることが特徴のため、間違えた問題だけでなく正解した問題も解説を読んで、別解や関連する概念を確認する使い方が有効です。1周目で全体を把握した後、2周目以降は間違えた問題に絞って繰り返し解くことで定着が進みます。
タイミングとしては、同じ大学の過去問に進む前に本書で類似の論点を習熟させておくと、過去問の実戦演習がスムーズに進みます。受験対象大学の過去問で「ここは本書の○ページに類似の問題があった」と気付ければ、本書が編入対策の土台として機能していることが実感できます。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
2周実施。解説が丁寧で物理の基礎を網羅することができ、間違えた問題は何度も繰り返した。
香川大学 医学部 合格(2027年度) / 物理
注意点
本書の出版年を確認の上、大学の教育課程で扱う物理の内容が変わっていないか注意してください。特に原子物理や現代物理など、大学によって出題の有無が異なる分野については、本書の内容だけに頼らず受験対象大学の過去問で確認が必要です。
また、本書は物理基礎・物理の標準的な内容をカバーしていますが、編入試験では大学によって難易度のばらつきがあります。例えば東京理科大学先進工学部などの難関大を目指す場合、本書は基盤として重要ですが、これだけでは充分でない可能性があります。受験対象大学の過去問を先に確認し、必要に応じて難度の高い問題集との組み合わせを検討してください。







