法社会学〔第4版〕 村山 眞維,濱野 亮
法社会学は、法律学と社会学の両分野に関わる独特の科目であり、編入試験で出題される際には、単なる法律知識ではなく「社会との関わり」を問う論述問題が中心になります。本書は、法社会学の基礎概念から日本の具体的な法現象まで、体系的に学べる標準的な教科書です。この記事では、編入対策として本書をどう活用すべきかをお伝えします。
この本の位置づけ
本書は法社会学を初めて学ぶ受験生を想定した入門レベルの教科書です。法学部出身ではない、または法社会学に触れたことのない方でも読み進められるよう、基本概念の説明が丁寧に構成されています。 他の法社会学の教科書と比べると、本書は日本の事例(刑事司法、行政過程、社会問題)に比重を置いており、理論的な基礎と実際の法現象のつながりを理解しやすい点が特徴です。そのため、試験で「日本の社会と法の関係」を問われる場合に有用です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書の学習は、社会学や法学の基礎科目の学習と並行して、遅くとも編入試験の準備期間の中盤(試験の6~8ヶ月前)までに導入することをお勧めします。早期に導入すれば、各章の事例を他科目の知識と結びつけることができます。 逆に試験直前に初めて手をつけると、理論的な枠組みの習得に時間がかかり、過去問演習に割く時間が不足する可能性があります。また、事前に法学や社会学の基礎がない場合は、導入後に一定の読み込み期間が必要になります。
使い方
まず p.36 の第1章で「法社会学における法の概念」を読み、この学問分野がどのような視点で法を捉えるのかを理解することから始めてください。次に、第3章・第4章・第5章で、刑事司法・行政過程など具体的な法領域での社会現象を学びます。 読む際は、各章で提示される事例に対して「なぜこのような法現象が起きたのか」「社会的背景は何か」という問いを自分に投げかけながら、単なる知識の暗記ではなく思考の枠組みを吸収することが重要です。その後、編入試験の過去問で「法と社会」に関連する出題があれば、本書の該当ページを参照して、試験で求められる論述の深さを確認する往復学習が効果的です。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.36 第1章 法社会学における法の概念「法的ディスコース」がここで扱われています
- p.107 第3章「司法へのアクセス」がここで扱われています
- p.138 第4章 刑事司法過程
- p.203 第5章 行政過程「行政規制」がここで扱われています
- p.243 第6章 日本の法と社会「事項索引」がここで扱われています
注意点
本書は第4版であり、出版からの経過を確認した上で使用してください。法律や社会制度は改正されることがあるため、本書の事例や統計データが現在の状況と異なっている可能性があります。特に行政制度や刑事司法制度に関する記述を参考にする場合は、最新の制度改正に注意が必要です。 また、重要な注意点として、当社の過去問分析によると、この本が直接的に対策となる編入試験が確認されていません。つまり、本書は法社会学という学問分野の理解を深めるには有用ですが、特定の大学の編入試験で頻出の論点をカバーしているとは限らない点をご理解ください。志望大学の過去問で「法社会学」や「法と社会」の出題がない場合は、優先順位を下げることをお勧めします。







