哲学用語図鑑 = THE VISUAL DICTIONARY OF PHILOSOPHY 続 田中 正人 ,斎藤 哲也
哲学の編入試験では、哲学史上の重要な概念や思想家の思想を短時間で正確に把握することが求められます。本記事は、テキストベースの参考書だけでは理解しづらい抽象的な哲学概念を、視覚的に学べる『哲学用語図鑑』についてご紹介します。広島大学文学部や法政大学文学部の哲学系学部を目指す受験生にとって、この本がどのように役立つのかを詳しく解説していきます。
この本の位置づけ
本書は、哲学を初めて本格的に学ぶ大学1~2年生から、編入試験に向けて知識を整理したい受験生まで、幅広いレベルの学習者を対象としています。図解によって複雑な哲学概念を可視化し、各用語の関連性を直感的に理解できる設計になっており、特に抽象的な思考が苦手な受験生にとって強い味方となります。
他の哲学参考書と異なり、本書は「用語の体系的な説明」ではなく「視覚を通じた概念理解」に重点を置いています。デカルト、ヘーゲル、ポパーなど編入試験に頻出する哲学者の思想も図解されており、西洋哲学史・認識論・科学哲学・実存主義など主要分野の全体像をつかむのに適しています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
導入のタイミングは、編入試験対策を本格化させる1年前、具体的には大学1年の秋~冬がお勧めです。この時期に本書で哲学の全体像と主要概念を可視化しておくことで、その後の参考書学習や過去問演習がスムーズに進みます。
逆に試験直前(3ヶ月前)から始めると、細かい用語の関連性を理解する時間が不足し、知識の断片化につながる可能性があります。また、導入が遅すぎると、試験本番で「この哲学者の思想体系全体がどうなっているのか」という大局的な理解なしに過去問に取り組むことになり、問題の背景にある哲学的考え方を十分に読み解けなくなる恐れがあります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書の使い方は、単独での通読ではなく、「参考書学習との並行利用」が最も効果的です。『倫理学概論』や『西洋哲学史』などのテキストで特定の哲学者や概念を学んだ直後に、本書でその内容を図解で確認するという流れをお勧めします。例えば、デカルトの二元論やヘーゲルの弁証法を教科書で読んだ後、本書でビジュアル化された説明を見ることで、理解が格段に深まります。
過去問演習に入った後は、出題された哲学者や思想家についての問題を解いた際に、本書を辞書的に引いて概念を再確認する使い方も有効です。特に反証可能性(ポパー)、心の哲学、生命倫理学など、編入試験で繰り返し問われるテーマについては、本書で関連する複数の概念を一度に確認することで、総合的な理解が進みやすくなります。
一冊を完全に暗記する必要はなく、「わからない概念に出会ったときの確認ツール」として活用することで、学習効率が向上します。
注意点
本書は「図解による概念理解」に特化しているため、哲学の論文や議論の詳細な流れまでは解説されていません。編入試験の多くは、単なる用語理解ではなく、哲学者たちの主張の具体的な根拠や相互の関係性を問う問題が出題されるため、本書だけでは試験対策として不十分です。必ず、より詳しい西洋哲学史のテキストや、各分野の専門的な参考書と組み合わせて使用してください。
出版年が比較的最近の本のため、版の古さに関する心配は少ないと考えられます。ただし、本書は「入門的な図鑑」という性質上、認識論や科学哲学など高度な内容については、詳しい専門書での補習が必須になる可能性があります。特に法政大学の西洋哲学史や広島大学の倫理学は論述式の試験となるため、本書で概要をつかんだ後、論理的な説明ができるレベルまで参考書で学習を深める必要があります。







