新・明解C言語 中級編 柴田 望洋
C言語の基礎文法は理解できても、それを実際のプログラムに組み立てるとなると戸惑う受験生は多いです。特に広島大学情報科学部の編入試験では、じゃんけんゲームや乱数生成といった実践的なプログラミング問題が繰り返し出題されています。本書は単なる文法解説ではなく、ゲーム制作を通じて実用的なコード設計を学べる一冊です。
この本の位置づけ
本書は、C言語の基本文法を習得済みで、次のステップとして「プログラムをどう組み立てるか」を学びたい受験生向けです。高専や大学の情報系学科で基礎を学んだものの、編入試験レベルの応用問題に対応できていない層に適しています。
他の参考書との違いは、文法の羅列ではなく、じゃんけんゲームやマスターマインドといった具体的な題材を通じて、実装の流れを体験できる点です。乱数生成の実装方法なども、実際のコード例として学べるため、広島大の過去問対策に直結しやすくなっています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験の約4~6ヶ月前から導入することをお勧めします。C言語の基礎文法(変数、ループ、条件分岐、配列、関数)を一通り学んだ後で取り組むと、その知識を実際にどう活かすかが見えてきます。
もし試験2~3ヶ月前に始めた場合、各章のプログラムを実装しながら学ぶ時間が限られるため、コードを読んで理解する形になりやすいです。逆に基礎文法がまだ曖昧な状態で始めると、応用の理解が浅くなり、応用問題への対応力が身につきません。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず第1章から順に、各章のプログラム例を自分のパソコンで実装してみてください。コードを丸写しするのではなく、各行の意味を確認しながら手を動かすことが大切です。特に第3章のじゃんけんゲーム、第5章の記憶力トレーニングについては、広島大の出題傾向と照らし合わせながら何度か実装を繰り返します。
実装を一通り終えたら、広島大の過去問に取り組みます。過去問で出題されたプログラミング課題を見たときに、本書で学んだゲーム制作の考え方がどう応用されているかを意識するとよいでしょう。その後、本書に戻ってコード例を参考にしながら、別の実装方法がないか検討する往復学習が効果的です。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.31 第1章 数当てゲーム「静的 な理論」がここで扱われています
- p.36 第2章 表示に凝ろう「カーソル」がここで扱われています
- p.76 第3章 じゃんけんゲーム「ポインタ」がここで扱われています
- p.112 第4章 マスターマインド「ヒット」がここで扱われています
- p.148 第5章 記憶力トレーニング「malloc」がここで扱われています
- p.164 第6章 カレンダー「グリニッジ標準時」がここで扱われています
- p.227 第7章 ゲーム&トレーニング「putch」がここで扱われています
- p.290 第9章 ファイル操作「標準エラーストリーム」がここで扱われています
注意点
本書は2002年初版の比較的古い参考書です。掲載されているコーディング慣例や関数の使い方が、現在の標準的なC言語実装と異なる可能性があります。特にファイル操作など環境依存の処理については、お手持ちのコンパイラや開発環境との相性を確認してから活用してください。
本書は「ゲーム制作を楽しく学ぶ」ことに軸足を置いているため、編入試験で問われるアルゴリズムの応用や計算量の最適化まで深掘りする内容ではありません。本書で基礎的な実装パターンを習得した後、必要に応じて過去問や他の参考書で、より高度な問題解法を補うことをお勧めします。







