神戸大学 工学部 編入の合格体験記|グミモンさん・学費と満員電車から国公立へ
結論:最初の1年は動画講義で土台だけを作り、演習は後半に寄せた
大学受験で北海道大学の総合理系に届かず、両親の勧めで私立大学(理系)へ進んだ方の記録です。入学後に年間約180万円という学費を知って家計への負担を実感したこと、そして東京の満員電車が想像以上に苦手だったことが重なり、国公立大学への編入を本格的に考え始めました。神戸大学を選んだ正直な理由は「関東しか知らないので関西に行ってみたかった」から。加えて応用化学科が理学部のキャンパスと近く、共同研究がしやすそうだと感じた点も挙げています。
対策の開始は2024年4月、本番は2025年8月。最初の1年ほどは1日1.5時間で、動画講義を使って解析学・線形代数・力学・電磁気・物理化学の土台を作ることに充てています。TOEICに手をつけたのは試験2週間前で、音読中心の1冊だけで550点から770点まで上げました。有機化学に入ったのは2025年5月。過去問は数学と物理をフリマアプリで10年分、化学は大学のサイトにある3年分。模範解答がないので、AIと教科書と教授への質問で自分の答案を組み立てました。
| 合格校 | 神戸大学 工学部 応用化学科 |
|---|---|
| 前籍 | 私立大学(理系) |
| 前籍の学部・学科 | 理工学部応用化学科 |
| 入学年 | 2026年4月 入学 |
| 編入年次 | 3年次 |
| 受験年度 | 2026年度入学 |
この記事で分かること
- 学費と通学環境をきっかけに、神戸大学 工学部を目指すまで
- 実際に出願した大学と、その結果・倍率
- 動画講義で土台を作った前半と、演習に寄せた後半の学習計画
- 数学・物理・物理化学・無機・有機で使った教材と、過去問の集め方
- 2日間の試験当日の流れと、口頭試問で聞かれたこと
なぜ編入を目指したのか
もともと大学受験では北海道大学総合理系を志望していましたが、不合格となり、両親の勧めもあって私立大学(理系)へ進学しました。入学後、私立大学(理系)理工学部応用化学科の学費が年間約180万円かかることを知り、家計への負担の大きさを実感しました。そのとき、「このまま通い続けるのは厳しい」と感じ、国公立大学への編入を本格的に考え始めました。また、東京の満員電車が想像以上に苦手だったことも、東京を出たいと思う一因でした。
志望校を選んだ決め手
実家が群馬、大学が東京で、どちらも関東だったので、今まで旅行でしか行ったことがなかった関西圏に行ってみたいな、というのが神戸大学を選んだ正直な理由です。ただ、神戸大学の応用化学科は理学部のキャンパスも近く、共同研究も気軽にできそうだなと思ったのも理由の一つです。
編入を周りに伝えた時の反応
伝えた相手: 家族・友人・大学・学校の先生・先輩・後輩 / 伝えた時期: 人によって時期が違う
私立大学(理系)に入る前に、親族や親しい友人には編入したい旨を伝えました。両親は基本放任主義なので、特に反対はされませんでした。大学でも特に親しい友人には入学して5月ぐらいには伝えていたと思います。一緒にTOEICの勉強を頑張ってくれるなど応援してくれたので、打ち明けてよかったなと思います。 試験が終わって結果が出てからいろんな友人に編入することを伝えましたが、なぜかもう全員知ってて驚いた記憶があります。
受験した大学とその結果
この合格者が実際に出願した大学です。編入試験は日程も科目も大学ごとにばらばらなので、どこをどう組み合わせたかは志望校選びの参考になります。
| 結果 | 大学・学部 | 編入年次 | 試験区分 | 受験者数 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 合格(入学) | 神戸大学 工学部 応用化学科 | 3年次 | 一般編入 | 96 | 3.6倍 |
受験者数・倍率は、この合格者が試験当日に見聞きした記憶にもとづく数値です。大学が公表している数字とは異なる場合があります。出願前には必ず各大学の学生募集要項で確認してください。
合格までの学習計画
私が編入試験対策を始めたのは 2024年4月 、本番の試験は 2025年8月 でした。
時期別の1日の学習時間
平日と休日それぞれ、1日に何時間やっていたかです。棒の長さは平日・休日を通して同じ目盛りで比べられます。
平日
休日
1日あたりの学習時間の推移
月ごとの、1日あたりの学習時間です。どの時期にどれだけ積み上げたのかが分かります。
月ごとの学習の中身
- 2024年4月
主な科目: 数学, 物理学, 物理化学 / 気持ちの状態 5/5
ヨビノリを中心に、化学結合論入門を見終わる。新生活に慣れるのが大変であまり勉強はしてない。
- 2024年5月
主な科目: 数学, 物理学, 物理化学 / 気持ちの状態 5/5
ヨビノリの熱力学・解析学を見終わる。この時点では演習を積んでいないのでわかったつもり。
- 2024年6月
主な科目: 数学, 物理学, 物理化学 / 気持ちの状態 5/5
ヨビノリの線形代数を見終わる。線形代数は演習が大事。まだこれはわかったつもり。
- 2024年7月
主な科目: 数学, 物理学, 物理化学 / 気持ちの状態 5/5
ヨビノリの力学を見終わる。定期テスト範囲をヨビノリで確認。大学の定期テストは過去問だけで乗り切れることも多いが、編入受験生として編入用にも勉強するのがおすすめ。
- 2024年8月
主な科目: 数学 / 気持ちの状態 5/5
夏休みは数学の演習を新しい微積分などを用いて行った。
- 2025年1月
主な科目: 物理学, 物理化学
基礎電磁気学を読み終える。定期テスト対策で化学熱力学の対策も始める。
- 2025年3月
主な科目: TOEIC / 気持ちの状態 2/5
本番2週間前からTOEIC対策を開始。音読特急をひたすらやりこむ。音読特急だけで550→770まで上がった。
- 2025年5月
主な科目: 有機化学
有機化学の対策を始める。反応の多さに絶望するも、授業資料を参考に基本的な反応を抑えた。
- 2025年7月
主な科目: 物理化学, 無機化学, 有機化学 / 気持ちの状態 4/5
定期テストの時期だったので、もう一度化学を全部復習した。
- 2025年8月
主な科目: 面接/口頭試問, 数学, 物理学, 物理化学, 無機化学, 有機化学 / 気持ちの状態 2/5
夏休みは基本過去問しか触れていない。数学と物理は10年分、化学は3年分を行い、理論の確認等を本番までひたすら行った。
勉強場所と環境
場所は特に決めてませんでした。 ただ一つルールとして決めていたのが、家でダラダラしてしまったら必ず家を出るということです。 ダラダラしてしまったらそれを取り返そうと家で頑張ろうとするのですが、なぜか気分が落ち気味になってしまうので必ず家の外に出て、スタバや学校に行くようにしてました。 同じ場所で長時間作業するのがあまり得意ではないので、勉強できる場所を何個も作ってやりたい場所でやるようにしてました。
スランプとメンタル回復
1年生の10月ごろどうしても気分が落ちてしまう出来事があり、何も手につかない状態だったので「このまま落ちるのかもな。」と思ったことがありました。 2週間ほど進捗がゼロになり、さすがに焦りました。 ただここで負けるのは自分らしくないな、という気持ちもあったし、応援してくれる親や友達が頭に浮かんできてここで負けるわけにはいかないと思い、勉強に戻りました。 あの時、誰にも言わずに一人で黙々と頑張っていたら心が折れていたと思います。 応援してくれる家族や友人に目標を宣言しておいてよかったと感じました。
科目ごとの対策と使った教材
科目ごとに、どの時期に何を使って、どう進めたかです。
数学
2024年4月 〜 2025年8月
ヨビノリ 解析学・微分方程式(YouTube)公式チャンネル 6回以上
選んだ基準: 授業が分かりやすく、初学向けだったから
板書をしっかりとって、何周もその板書を見返しました。数学は特に定義、導出が大事なので、何回も見ることによって頭に焼き付けました。
新しい微積分〈上〉〈下〉 改訂第2版 3周
選んだ基準: 高校時代から長岡先生の教材を使っていたから
定義・導出に重点を置いて、よく読みこみました。演習問題もついているので、何問かピックアップして解いていました。ただ、神戸大学工学部の数学に対しては少々オーバーワークだなと思います。
長岡亮介 線型代数入門講義―現代数学の《技法》と《心》 3周
選んだ基準: 新しい微積分と同じ
新しい微積分と同じです。神戸大学工学部に限っては少々オーバーワークです。
物理学
2024年4月 〜 2025年7月
ヨビノリ 力学(YouTube)公式チャンネル 6回以上
選んだ基準: 初学者にもわかりやすい解説だから
数学と同じく、板書を取って何回も見返しました。神戸大学工学部の場合はそこまで大学物理という感じではないので、そのまま過去問で演習につなげられます。
物理化学
2024年4月 〜 2025年8月
とものラボ 物理化学 3周
選んだ基準: 初学者向けに化学熱力学を中心にわかりやすく解説しているから
板書を取って、何度も見返しました。熱力学基本式の導出などは自力で授業を再現できるように何度も練習しました。
無機化学
2024年4月 〜 2025年8月
福田貴光 基礎無機化学など 3周
選んだ基準: とにかく解説がわかりやすいから
各論に関してはどこもあんまり聞かれている印象がないので流しました。前半の酸と塩基、酸化還元や配位子場理論の演習などはしっかり板書を取って勉強しました。
有機化学
2024年4月 〜 2025年8月
はじめて学ぶ大学の有機化学 6回以上
選んだ基準: 同シリーズの物理化学・無機化学に比べて解説が詳しかったから
反応各論はかなり反応機構が省略されていたので、大学の授業資料を参考にしましたが、そこに至るまでの熱力学的な議論はとても分かりやすかったので何周も読んで定着させました。
TOEIC
2025年3月 〜 2025年3月
音読特急 瞬発力をつける/速聴力をつける 1周
選んだ基準: ひたすら音読でトレーニングしたかったから
英語は塾で教えていたりしたので、直前に短期集中で取り組みました。泣きながら本の通り各30回音読していたら本当にリスニング力が上がったのでお勧めです。
過去問対策(入手・分析・周回)
メルカリで数学と物理は10年分ずつ売られていたのでそれを活用していました。 化学はどこを探しても見つからなかったので、大学のHPに載っている過去問3年分を参考にしました。 編入試験の一番の対策の難しさはやはり過去問収集と答案作成にあると思います。 過去問を集めること自体もメルカリ等を頼って自力で探す必要がありますし、大体模範解答もないので、AIをうまく活用したり、大学の教授に質問するなどして自力で答案を作らなければいけません。 ただ意外とこの過程で力がついたりするので、模範解答がないなか自分なりの答えを出すというのもいい勉強だと思います。
振り返ってみて、これもやっておけばよかった
もっと大学の授業をしっかり聞けばよかったと思います。 自分はほかの人と違って編入対策をしなければいけないから、なるべく出席のない授業は出ないで一人で勉強しよう、と思っていたのですが、圧倒的に大学で友達と勉強したほうが理解が楽だと思います。 まじめに授業を聞けばこんなに苦労しなかったのになと感じる時があります。
AIの活用方法
過去問の解答を作るのにChat GPTを主に活用しました。Chat GPTも私が使っていた時期はよく間違えていたので、必ず教科書などで確認し、間違っていたらしっかり何が間違っているのか議論するようにしていました。 とりあえずの答えは出してくれますが、それが本当に正しいのか自分で検証する必要はあると思います。
英語のスコアをどう上げたか
受験で利用した英語試験は TOEIC L&R です。以下、それぞれのスコア推移です。
TOEIC L&Rのスコア
| 2025年3月 | 770 (L 380 / R 390 ) 提出 |
|---|
試験当日はどうだったか
当日の時間の流れと、会場で感じたことです。
神戸大学 工学部 応用化学科
| 当日の受験者数 | 96名(志願者数118名) |
|---|---|
| 試験時間の構成 | 1日目 8:30 集合 9:00~10:30 数学 11:00~12:00 物理学 13:00~14:30 化学 14:50 2日目の会場説明 2日目 13:00 受験番号順に口頭試問 |
| 当日の気づき | 少し遠めのバス停から神戸大学へ徒歩でいきましたが、めちゃくちゃ坂道がきついので、出来ればうまくバスを乗り継いで大学までバスで行ったほうがいいと思います。 また、絶対替えのシャープペンシルを2,3本持って行ったほうがいいと思います。 数学の一文字目を書いた瞬間に緊張でシャープペンシルが詰まり、修理に10分くらいかかったので本当に焦りました。 また、試験官が数学の答案回収に手こずっていて、休憩の30分も座りっぱなしだったので、お手洗いや物理の確認事項なども事前に済ませておいたほうがいいと思います。 |
グミモンさんが神戸大学の面接で実際に聞かれた質問
面接で投げられた質問と、その場での答え方
筆記で何がどう出たか(科目ごと)
面接の準備は、聞かれる中身が分かっているかどうかで負荷がまったく変わります。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。
受験にかかった費用
編入試験対策にかかった費用の内訳です。これから編入を目指す後輩の、予算の参考になれば嬉しいです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| ① 教材・書籍代 | ¥50,000 |
| ② 対策指導費 | ¥0 |
| ③ 試験関連費 | ¥8,500 |
| ④ 出願関連費 | ¥33,000 |
| ⑤ 当日関連費 | ¥50,000 |
| 合計 | ¥141,500 |
編入したあとの生活
差分: −16単位 (認定率 82% )
単位はどれくらい認定されたか
認定された 74単位(82%)認定されなかった 16単位(18%)
編入前に取得した90単位のうち、編入先に引き継がれたのは74単位です。残りの16単位は認定されず、編入先の卒業要件には算入されません(同じ数だけ取り直すという意味ではありません)。
グミモンさんが編入したあとに分かったこと
単位認定でもっとこうしておけばよかったこと
編入を決める前に不安だったこと、入学後の実際
編入後の就職活動の状況
編入学後に気づいた貴重な情報
単位認定でどこを詰めておくべきだったか、入学前の不安が実際どうだったか、就職活動はどう動いているか。入ってからでは取り返しがつかない話です。無料相談では、志望校や現在の状況をうかがったうえで、口頭でお伝えできる範囲でご案内します。資料のお渡しは受講生の方に限らせていただいています。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。編入は入って終わりではありません。入学後の単位と時間割は、出願先を決める段階で効いてきます。
編入前の自分へ
もう少し勉強したほうがいいんじゃないかな。
想定より全然できずに、試験が終わった後は絶望でホテルで大泣きしています。
物理は確かに難しかったけど、数学とかはもう少し頑張れたのでは? 陰関数の問題はほぼ過去問通りなのに解けていないね?本番で見たことあるのに解けないと焦っていますよ。
ノートを何回も見返しているだけだけど、アウトプットが足りていないよね?
ノートの内容を問題形式にするとかして、引き出しを開ける練習をしておいたほうがいいよ。
あと、必ずシャープペンシルの予備は持っていくこと!!!!!
— グミモンさん(神戸大学 工学部)
この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)
本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。本文は、合格者本人が回答した編入体験アンケートをもとに構成し、公開について本人の同意を得ています。氏名・連絡先は掲載していません。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026-08-08
この合格者が使った参考書
本文に出てきた教材のうち、編入総研にレビューがあるものです。各カードをタップすると、中身・使いどころ・つまずきやすい箇所をまとめた記事に移動します。


