初めから学べる微分積分キャンパス・ゼミ 馬場 敬之
編入試験の数学では、微分積分の計算問題が毎年出題されます。特に合成関数の微分や置換積分、部分積分といった単元は、解法パターンを身につけていないと得点を落としやすい分野です。本書は、これらの基礎から応用まで段階的に学べる参考書で、微分積分が苦手な受験生でも体系的に理解できるよう設計されています。
この本の位置づけ
本書は高校数学の微分積分をほぼ初めて学ぶ、あるいは学び直す受験生向けです。短大生や高専生など、数学の履修にばらつきがある背景を持つ受験生にも対応できる難易度設定になっています。
同じ著者の講義型参考書の中でも本書は「初めから学べる」というタイトル通り、前提知識を最小限にしており、いきなり過去問を解く前の基礎固めに適しています。難易度の高い応用問題よりも、まずは標準的な計算問題を確実に解ける力を養うことに主眼を置いています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入対策を始めて1~2ヶ月目、遅くとも過去問演習に入る3ヶ月前までに一通り学習を終えることをお勧めします。この本を導入するのが早すぎる場合、学習ペースが速すぎて挫折するリスクは低いでしょう。むしろ問題は遅すぎる場合で、過去問演習の直前に基礎を学び始めると、試験までに計算パターンを定着させる時間が不足します。
特に三角関数の加法定理や対数微分法など、編入試験で頻出のテーマは、過去問を解く前に十分な演習時間が必要です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書は「講義→例題→練習問題」という構成になっており、各単元を順序通りに学習することをお勧めします。微分の基礎から始まり、合成関数、三角関数へと進み、その後に積分(置換積分、部分積分、重積分)へと段階的に深まっていきます。
読み方としては、講義文を読んだ後、例題で考え方を確認し、練習問題で手を動かしてから答え合わせするという流れが効果的です。本書で一通り学習した後、近畿大学や新潟大学の過去問の該当問題に取り組み、本書で学んだ知識がどう出題されるかを確認する往復学習が有効です。
重積分など複雑な単元は、本書の例題と練習問題だけでなく、類似する過去問を複数解くことで定着が進みます。
注意点
本書の出版年が比較的古い可能性があるため、最新版を入手することを確認してください。また、本書はあくまで標準的な計算問題の習得に重点を置いており、難易度の高い応用問題や証明問題はカバーしていない可能性があります。志望大学の過去問で難易度の高い問題が頻出する場合は、本書だけでなく他の応用参考書との組み合わせが必要になるかもしれません。
加えて、無限大の概念やロピタルの定理など、大学入試では出ない単元も含まれていますが、編入試験ではこれらが問われることもあります。本書で学んだ後、志望大学の過去問を確認し、不足している内容があれば講義ノートや別の参考書で補う準備をしておくと良いでしょう。







