心理学辞典
心理学の編入試験では、基礎理論から応用分野まで幅広い単元が出題されます。特に奈良女子大学やお茶の水女子大学などの心理学関連学部では、用語の正確な理解と各理論の背景知識が問われます。本書は心理学全体を体系的に整理できる辞典で、試験頻出の概念を効率よく習得する際の支援になります。
この本の位置づけ
本書は高校生から大学初年次レベルの入門的な心理学知識を持つ受験生向けの辞典です。編入試験に必要な基礎用語から、社会心理学や臨床心理学といった専門領域まで、幅広いカバー範囲が特徴です。
他の心理学参考書と異なり、本書は「理論の深掘り」より「用語と概念の正確な定義」に重点を置いています。そのため、過去問で繰り返し出現する「結晶性知能と流動性知能」「宣言的記憶」「実験計画法」などの単語の意味をすぐに確認したいときに有効です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書は試験の3~4ヶ月前から導入することをお勧めします。基礎知識がまだ不安定な早期段階では、辞典形式では全体像が掴みにくいため、まずは教科書的な参考書で心理学の流れを理解してから使用すると効果的です。
一方、試験直前期に辞典を初めて開くと、用語確認だけで終わってしまい、論述問題への応用練習に時間が回りません。過去問演習と並行させながら、わからない概念が出てきたときに参照する使い方が理想的です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
奈良女子大学文学部
心理学専門科目
頻出テーマ言語獲得、ワーク・ライフ・バランス、行動心理学、モチベーション、言語発達、集団心理
本書の該当ページ言語獲得(p.114)、行動心理学(p.913)、社会心理学(p.278)、文化的要因(p.840)
お茶の水女子大学生活科学部
心理学
頻出テーマ実験計画法、臨床心理学、結晶性知能、流動性知能、宣言的記憶、神経心理学
本書の該当ページ特性論(p.330)、類型論(p.329)、流動性知能(p.209)、生理心理学(p.458)
心理学臨床心理学研究法
頻出テーママインドフルネス、認知行動療法、臨床心理学、心理療法、効果量、テストバッテリー
本書の該当ページペアレント・トレーニング(p.429)、認知行動療法(p.380)、効果量(p.522)、形成的評価(p.546)
富山大学人文学部
心理学(基礎理論)心理学研究法・統計
頻出テーマダブル・バインド、社会的参照、自己意識、社会心理学、有意水準、仮説検定
本書の該当ページダブル・バインド(p.385)、社会的参照(p.835)、自己意識(p.256)、研究目的(p.546)
西南学院大学人間科学部
心理学
頻出テーマインフォームド・コンセント、デブリーフィング、交絡変数、リッカート尺度、ダブル・バーレル質問、無作為抽出法
本書の該当ページ弁別刺激(p.72)、割り当て(p.563)、ロジャーズ(p.366)
心理学
頻出テーマ順序尺度、測定尺度、自我同一性、アイデンティティ、気分一致効果、心の理論
本書の該当ページ気分一致効果(p.303)、順序尺度(p.565)、集団極性化(p.624)
心理学
頻出テーマ臨床心理学、精神疾患、モチベーション、生物心理社会モデル、うつ状態、観察学習
本書の該当ページうつ状態(p.420)、観察学習(p.95)、精神疾患(p.787)
心理学
頻出テーマ心理療法、オペラント条件づけ、共同注意、行動心理学、精神分析、パーソナリティ障害
本書の該当ページパーソナリティ障害(p.426)、精神医学(p.401)、投影法(p.333)
心理学研究法
頻出テーマ独立変数、従属変数、実験計画、独立変数と従属変数、剰余変数、測定方法
本書の該当ページ剰余変数(p.33)、従属変数(p.32)、独立変数と従属変数(p.33)
奈良女子大学生活環境学部
心理学
頻出テーマ信頼関係、無条件の肯定的配慮、臨床心理学
本書の該当ページ無条件の肯定的配慮(p.368)、システム論(p.383)、倫理的配慮(p.800)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず目次から試験対象校の出題傾向に合わせて必要な章を特定します。例えば富山大学の「心理学研究法・統計」なら第2章を、お茶の水女子大学の幅広い出題なら複数章を対象にします。
過去問を解く中で「この用語の定義が曖昧だ」「理論の正確な説明が必要」という場面で辞典を開き、該当ページを読んで確認するのが効果的です。全て読み込むのではなく、必要な箇所を都度参照する辞書的な活用に向いています。
特に「言語発達」「認知発達」「社会心理学」といった複数の大学で頻出の分野は、解き終わった過去問で自分の説明が不正確だった部分を本書で復習する流れを繰り返すと、用語の定着がより確実になります。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.11 第1章 心理学史「心理学実験室」がここで扱われています
- p.50 第2章 研究法「インフォームド・コンセント」がここで扱われています
- p.68 第3章 学習「古典的条件づけ」がここで扱われています
- p.106 第4章 認知「並列分散処理」がここで扱われています
- p.156 第5章 知覚「ランダム・ドット・ステレオグラム」がここで扱われています
- p.209 第6章 発達「流動性知能」がここで扱われています
- p.229 第7章 教育心理学「総合的な学習の時間」がここで扱われています
- p.280 第8章 社会心理学「インタビュー」がここで扱われています
注意点
本書が出版されてからの年数が経っている可能性があります。心理学は新しい研究成果や理論が次々と加わる分野なため、最新の学説や研究動向が反映されていない可能性があります。特に臨床心理学や神経心理学の章では、出版年を確認した上で参照するようにしてください。
本書は用語の定義と基本説明に留まるため、「実験計画法」「デブリーフィング」「研究法」などの手法系の単元については、実際の実験例や計算方法まで詳しく書かれていない可能性があります。統計や研究方法論が試験範囲に含まれる場合は、別途専門の参考書で演習を重ねる必要があります。
また、本書だけでは論述問題での「理論同士の関連性の説明」や「事例への応用」といった応用力は養いにくいため、辞典参照と並行して過去問の論述問題に取り組むことが不可欠です。







