よくわかる心理統計 山田 剛史 ,村井 潤一郎
心理学系の編入試験では、実験データの分析や統計的推測に関する出題が見られます。本書は心理統計の基礎から仮説検定までを段階的に解説しており、統計学の初学者が体系的に学ぶために役立つ参考書です。特に、平均値の計算から有意水準の理解まで、統計分析に必要な概念を丁寧にカバーしています。
この本の位置づけ
本書は統計学の基礎知識がない受験生を対象にしています。データの測定尺度の分類(名義尺度など)から始まり、記述統計と推測統計の両方に対応しているため、統計を一から学ぶ必要がある場合に適しています。
他の統計参考書と比べると、心理学の分野で用いられる統計手法に特化している点が特徴です。心理学部や人間科学部のシラバスに統計科目がある場合、編入先の授業内容に直結する解説が期待できます。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
統計が必要な学部への出願を決めた段階で、できるだけ早期に導入することをお勧めします。遅くとも過去問演習を開始する3ヶ月前までには手をつけておくと、統計用語の理解に余裕が生まれます。
逆に過去問演習の直前期に初めて開く場合、基礎概念の定着に時間がかかり、問題演習に充てる時間が不足する可能性があります。また、統計が出題されない学部向けの対策であれば、この本に時間をかける必要はありません。
使い方
1周目は通読に力を入れず、目次を見て自分に必要な単元を判断してください。編入先のシラバスや過去問で統計分野の出題傾向を確認してから、該当部分を集中的に読み進めることが効率的です。
2周目以降は、各章の重要概念(外れ値の影響、標本統計量の性質、有意水準など)をノートに整理しながら読み直します。合格者の体験談にあるように、ざっくり内容を把握してから必要箇所をまとめ直すという2段階の学習が有効です。
過去問で統計計算が出題されている場合は、本書で該当単元を学んだ後、すぐに過去問の類題に取り組んで理解の定着を確認してください。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.8 平均を出してみよう「平均値」がここで扱われています
- p.23 ○名義尺度
- p.29 棒グラフとヒストグラム
- p.56 ○外れ値の影響
- p.70 ○標本統計量は確率変数
- p.88 標準正規分布表
- p.100 母分散と標本分散
- p.112 有意水準
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
編入先の大学のシラバスに載っていたため選択。1周目でざっくり内容を読み、2周目で必要な箇所をまとめながら読み直した。
法政大学 文学部 合格(2026年度) / 心理学
注意点
本書が編入試験の過去問に直結する対策本ではない点に注意してください。編入先として具体的な大学が決まっていない段階では、本当に統計学習が必要かどうかを慎重に判断する必要があります。
統計分野が出題されない学部を志望する場合、この本に時間を割くことは避けるべきです。また、本書は心理学を専門とする受験生向けの内容となっているため、経済学系や理工学系の統計問題には異なるアプローチが必要になる可能性があります。







