リンケージ英語構文100
英語の編入試験では、単語や基本文法を知っていても、複雑に絡み合った構文を素早く解析できず失点することがあります。特に仮定法、分詞構文、関係代名詞の応用形など、出題頻度は高いのに参考書ではページ数が限られている分野が該当します。本書『リンケージ英語構文100』は、このような応用構文を、体系的かつ段階的に学べる構成になっています。
この本の位置づけ
本書は、高校で学ぶ基本構文をすでに習得し、編入試験の長文読解で「何度も間違える構文」に直面している受験生を対象としています。品詞や基本的な文法概念を理解している状態で、より深い構文理解を求める段階に最適です。
同じ構文分野の参考書のなかでも、本書は「STEP 1基本用法」「STEP 2応用用法」という階層構造を持つ点が特徴です。この段階的なアプローチにより、基本から応用へ無理なく進められます。また、There~の構文や強調構文(分裂文)、連鎖関係代名詞、準否定といった、編入試験で頻出でありながら混同しやすい項目が個別に立てられている点も、他の一般的な文法書と異なります。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書の導入は、基本的な文法項目(時制、助動詞、基本的な関係代名詞など)を学び終えた段階、つまり大学1年生の秋冬から大学2年生の春が目安です。その時点で長文読解を始めると同時に、読んでいて「なぜこの訳になるのか」と疑問が生じた構文を本書で確認する使い方が効果的です。
もし導入が早すぎると、基本の定着前に応用項目に触れることになり、理解が浅くなりやすいです。逆に大学2年生の後期に入ってから導入すると、過去問演習の時間が十分に取れず、学んだ構文を定着させる機会を失う可能性があります。
使い方
まず目次を見て、自分の苦手な構文を特定してから取り組むことをお勧めします。全100項目を順番に学ぶ必要はなく、長文読解中に「この部分、解析できていない」と感じた構文の該当ページを開く方が、実践的な学習になります。
各項目では、まずSTEP 1(基本用法)を読んで、その構文の核となる機能を理解しましょう。その後STEP 2(応用用法)に進み、より複雑な文脈での使われ方を確認します。重要な項目は、付属の例文を音読するか、ノートに構文図を描いて視覚化することで記憶に残りやすくなります。
学習後は、必ず過去問の長文を再度読み、その構文が実際にどう出現しているか確認してください。参考書で理解した構文が過去問のどこに隠れているかを見つける作業を通じて、初めて試験本番での応用力が育ちます。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.20 There V+S+〈場所〉 「Sが〈場所に〉ある[いる]」「There V+S+〈場所〉」がここで扱われています
- p.28 It is C wh- ... 「…はわからない・重要ではない」
- p.74 STEP 2 応用用法 ― 仮定法過去完了「もし~だったならば,…だっただろうに」
- p.112 独立分詞構文
- p.148 連鎖関係代名詞
- p.172 STEP 2 応用用法 ── 複合関係形容詞
- p.194 STEP 2 応用用法 ― 準否定(hardly / scarcely / rarely / seldom)
- p.206 強調構文(分裂文)It is ~ that ...
注意点
本書は構文の解説に焦点を当てているため、個々の単語の意味や文全体の背景知識をカバーしていません。したがって、本書を読んでも長文の主旨が理解できない場合は、別途で単語力の強化や背景知識の学習が必要です。
また、本書に掲載されている構文が、受験する大学の過去問で実際に出題されているかどうかは、大学ごとに異なります。一般的な編入試験では出題される項目がほとんどですが、特定の大学が独特な出題傾向を持つ場合、本書だけでは対策不足になる可能性があります。導入前に、受験予定の大学の過去問3〜5年分に目を通し、頻出の構文を把握してから使用することをお勧めします。







