演習無機化学 第3版 基本から大学院入試まで 田中 勝久,中平 敦,平尾 一之,幸塚 広光,滝澤 博胤
無機化学は暗記と思われがちですが、編入試験では電子配置や結合理論といった理論的な理解が問われます。特に化学系学部の試験では、なぜその物質がそのような性質を持つのかという根拠を説明させる問題が頻出です。本書は基本概念から大学院レベルまでの演習を通じて、こうした理論的背景を体系的に学べる参考書です。
この本の位置づけ
本書は理学系・工学系の化学編入を目指す受験生向けです。単なる知識の詰め込みではなく、電子軌道や混成軌道といった化学結合の本質を理解したい受験生に適しています。
同じ演習書でも、より基礎的な内容に特化した参考書と異なり、本書は大学院入試レベルの内容まで段階的に学べるという特徴があります。そのため、理論的な深さを求める受験生向けの構成になっています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験の1年前、または基礎的な無機化学の参考書を一通り終えた後の導入をお勧めします。演習を始める際は、受験予定の大学の過去問で出題傾向を確認した上で、必要な章から取り組むとよいでしょう。
試験直前に初めて使用すると、演習問題の難易度や分量の多さから消化しきれない可能性があります。逆に試験まで時間が限られている場合は、過去問に頻出な単元(電子配置、混成軌道、分子構造など)に絞って活用する方が実用的です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
まず受験予定の大学の過去問で問われている論点を洗い出し、該当する章から始めることをお勧めします。本書は演習書であるため、問題を解く際は計算や記述をノートに書き出すことが重要ですが、複数回の演習に対応するため、無機化学のように文章量が多い単元では解法の流れを読み込む方法も効果的です。
過去問との往復は、まず本書の演習で理論的背景を固めてから、大学の過去問に当たるというプロセスが基本になります。過去問で出た論点が本書のどのページに相当するのかをマークしておくと、直前の確認時に役立ちます。
合格者の体験では1冊を複数回転すること(3周程度)で定着を図っている例が多いため、1周目は理解、2周目以降は速度を意識した反復学習を検討してください。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
編入前の自分へのアドバイスで、おすすめの教科書として挙げられている。
東京農工大学 工学部 合格(2026年度) / 無機化学
有名な演習書として選択したが、正直難しくオーバーワーク気味だった。
東京農工大学 工学部 合格(2026年度) / 化学
3周。短くまとめられていてやりやすいが、無機は文書が多いので書くよりも読んでやっていた。
お茶の水女子大学 理学部 合格(2024年度) / 化学
使用した。
お茶の水女子大学 理学部 合格(2027年度) / 無機化学
注意点
本書は難易度が高めであり、基礎が不十分なまま使用するとオーバーワークになる可能性があります。編入試験に出題されない大学院レベルの内容も含まれているため、受験予定の大学の出題範囲を確認した上で、必要な章だけを選別する工夫が必要です。
無機化学の章は文章量が多いという特徴があるため、すべての問題を解答欄に書く計画は立てず、問題の読み込みと解法の理解に重点を置くなど、時間配分を工夫する必要があります。出版から時間が経っている可能性があるため、試験前に最新の過去問傾向と本書の内容がズレていないか確認することもお勧めします。







