速習!マクロ経済学 石川 秀樹
マクロ経済学は編入試験の頻出科目ですが、GDPや失業率、インフレーションといった基本概念の理解がなければ、応用問題に太刀打ちできません。本書は、こうした基礎概念から市場均衡や財政政策まで、体系的に学べる入門書です。編入対策の土台を作るのに適した一冊です。
この本の位置づけ
本書は、マクロ経済学をはじめて学ぶ受験生や、高校までの学習で経済学に触れていない受験生を主な対象としています。複雑な数式よりも、概念の理解を優先した構成になっているため、経済学の基礎知識がない状態からの出発でも取り組みやすいです。
他の入門書と異なる点は、「速習」というタイトルの通り、コンパクトにまとめられている点です。編入試験に頻出する論点(三面等価の原則、45度線モデル、ケインズ型消費関数、流動性の罠など)を効率よく押さえられるため、限られた準備期間で全体像をつかみたい受験生に向いています。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
受験準備の早期段階、具体的には編入試験の1年前~8ヶ月前から導入することをお勧めします。この時期に基礎を固めておくと、その後の過去問演習や応用問題への取り組みがスムーズになります。
逆に導入が遅すぎると、過去問で頻出の用語(恒常所得仮説や経常収支など)の意味を都度確認する手間が増え、対策効率が落ちます。一方、導入が早すぎる場合も、時間が経つにつれて内容を忘れるリスクがあるため、タイミングの調整が重要です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
福岡大学経済学部
経済学
頻出テーマインフレーション、恒常所得仮説、消費者物価指数、乗数効果、経常収支、市場均衡
本書の該当ページ所得収支(p.294)、フリードマン(p.344)、国際収支(p.290)
マクロ経済学
頻出テーマ45度線モデル、国民経済計算、ケインズ型消費関数、流動性の罠
本書の該当ページケインズ型消費関数(p.323)、国民経済計算(p.41)、45度線モデル(p.103)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
最初は通読して、マクロ経済学全体の骨組みを理解することが大切です。その際、インフレーション、失業率、為替レートなどの定義を丁寧に押さえておきましょう。
通読後は、志望大学の過去問を見ながら、本書のどのページに該当する内容かを確認する往復学習をお勧めします。例えば、過去問で「45度線モデル」が出題されたら、本書でそのモデルの説明部分に戻って復習する、といった使い方です。これにより、試験に出やすい論点と本書の内容を結びつけられます。
複数回の読み込みも有効です。編入合格者の体験談でも「2周した」という記載があり、反復を通じて知識を定着させることの重要性が示唆されています。
この本を使った合格者の声
オンライン編入学院に寄せられた合格体験談から、本書を実際に使っていた受験生の記述を抜き出しました。
2周した。編入の先輩のnoteでよく聞く名前の入門書だったため選んだ。神戸・東北のファンデーションとして、内容は全部覚えておいた方がいい。
東北大学 経済学部 合格(2024年度) / 経済学
注意点
本書は入門者向けのため、上位難関大学の経済学部(例えば、かなり高度な分析を求める大学)では、本書だけでは不十分な可能性があります。志望大学の過去問を確認し、より深い理論解説が必要な場合は、別の参考書を追加で用意することを検討してください。
また、マクロ経済学には時間とともに理論が更新される領域もあります。本書の出版年次によっては、最新の経済統計や政策例が古い場合も考えられます。講義資料や最新の過去問と照らし合わせながら、現在の学説との齟齬がないか確認しましょう。
加えて、本書は概念理解に重点を置いているため、計算問題や数学的な導出過程を詳しく学びたい受験生には物足りなく感じるかもしれません。その場合は、計算演習に特化した参考書との組み合わせを検討してください。







