社会心理学 = Social Psychology 池田 謙一 ,唐沢 穣 ,工藤 恵理子
編入試験の心理学では、単なる心理学的現象の暗記ではなく、人間行動がなぜそうなるのかという「メカニズム」を理解することが求められます。特に奈良女子大学文学部の過去問では、モチベーションやモデル(社会的学習など)といった、人の行動を説明する基礎理論が繰り返し出題されます。本書は、このような「行動が生まれるプロセス」を体系的に学べる構成になっています。
この本の位置づけ
本書は、心理学の基礎知識がある程度ある受験生向けの教科書です。個別の心理学用語をそのまま覚えるのではなく、人間の心の働きがどのような仕組みで行動につながるのかを、段階的に理解していく形になっています。
他の社会心理学入門書と異なり、本書は「人や社会をとらえる心の仕組み」から始まり、感情の影響、非意識的プロセス、対人関係、集団行動へと、一貫した流れで学習を進められるように設計されています。編入試験で問われやすい基礎理論と応用事例のバランスが取れた内容です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
心理学の基礎科目(心理学概論など)を一通り学んだ後、編入試験の過去問に本格的に取り組む前の時期が最適です。目安としては、編入受験を決めてから4~5ヶ月前から導入するのが良いでしょう。
もし導入が遅すぎると、過去問で出題される理論の背景が十分に理解できず、暗記に頼りがちになってしまいます。逆に導入が早すぎると、心理学全体の基礎がまだ固まっていないため、本書の内容を十分に消化できない可能性があります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
第1章から順に読み進めることをお勧めします。特に第1章の「心の仕組み」と第3章の「非意識的・自動的過程」は、後続の章を理解するための基礎になるため、丁寧に学習してください。
各章を読み終わったら、その内容に関連する奈良女子大学の過去問を解くという往復学習が効果的です。例えば、第1章を読んだ後に「モチベーション」に関する過去問を解く、というように、書籍と過去問を交互に活用すると、試験で実際に問われる形式での理解が深まります。
章立てが連続していない点(第4章、第6章がない)に注意してください。目次を確認しながら、必要な単元を重点的に何度も読み返すことで、知識を定着させるようにしましょう。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.28 第1章 人や社会をとらえる心の仕組み「接近可能性」がここで扱われています
- p.56 第2章 感じたことの影響過程「判断の手がかり」がここで扱われています
- p.71 第3章 心と行動をつなぐ 非意識的・自動的過程「乱文構成課題」がここで扱われています
- p.116 第5章 他者に対する評価・判断・推論「ステレオタイプ適用」がここで扱われています
- p.167 第7章 対人関係「コミットメント」がここで扱われています
- p.186 第8章 集団の中の個人「集団凝集性」がここで扱われています
- p.209 第9章 集団間の関係「社会的アイデンティティー」がここで扱われています
- p.225 第10章 コミュニケーション
注意点
本書は教科書的な構成になっているため、試験対策に特化した参考書ではありません。過去問の出題パターンを見ながら、どの章のどの内容が試験に直結しやすいのかを、事前に整理してから学習計画を立てることが大切です。
また、各章で扱っているのは社会心理学の主要な理論や概念ですが、本書でカバーしていない周辺領域(例えば、社会心理学の最新の研究動向や、特定の応用分野)については、別途資料や最新の論文要約で補う必要があります。奈良女子大学の過去問を解く際に不明な用語が出てきた場合は、その都度確認するようにしましょう。







