心理学検定 基本キーワード[第3版] 一般社団法人日本心理学諸学会連合 心理学検定局
編入心理学では、臨床心理学や発達心理学、社会心理学など複数の領域から幅広く出題されます。受験生の中には「心理学って範囲が広すぎてどこから手をつけたらいいのか分からない」と感じる人も多いです。本書は日本心理学諸学会連合による公式の検定対策本で、編入試験で繰り返し問われる重要キーワードを8つの領域に整理しているため、体系的な学習の土台を作るのに適しています。
この本の位置づけ
本書は編入試験の受験生というより、心理学の基礎用語を網羅的に学びたい初級〜中級レベルの学習者向けです。編入試験の専門科目問題で「このキーワードの定義は?」という基本的な問いに確実に答える力をつけるのに活用できます。
他の心理学参考書と異なり、本書は教科書的な細かい説明よりも「キーワードの定義と簡潔な説明」に特化しています。各用語は1〜2ページで収まるため、辞書的に引きやすく、試験直前の確認用にも向いています。深い理論的背景を学ぶというより、試験に出やすい用語を確実に押さえるのが目的です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
心理学の学習を始めた大学1年生の秋冬から導入するのが理想的です。まず本書で各領域の基本キーワードを押さえてから、志望大学の過去問に進むと、問題文の背景にある理論が理解しやすくなります。
導入が遅すぎる場合、過去問を解く際に用語の定義を確認するのに時間がかかり、直前期に焦って丸暗記に走りやすくなります。一方、導入が早すぎる場合でも、キーワード集として使えるため問題ありません。むしろ学習の進め方に迷ったときの「道しるべ」として役立ちます。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
お茶の水女子大学生活科学部
心理学
頻出テーマ臨床心理学、結晶性知能、流動性知能、宣言的記憶、個人心理療法、神経心理学
本書の該当ページ特性論(p.165)、類型論(p.166)、精神療法(p.218)、生理心理学(p.22)
奈良女子大学文学部
心理学専門科目
頻出テーマワーク・ライフ・バランス、モチベーション、発達心理学、認知発達、社会心理学
本書の該当ページ行動と心理(p.242)、承認欲求(p.193)、ワーク・ライフ・バランス(p.295)、認知発達(p.36)
臨床心理学心理学
頻出テーマひきこもり、臨床心理士、心理臨床、少年法、特定少年、健全育成
本書の該当ページ臨床心理士(p.39)、心理臨床(p.39)、ひきこもり(p.214)、健全育成(p.351)
心理学
頻出テーママインドフルネス、認知行動療法、臨床心理学、心理療法、効果量、テストバッテリー
本書の該当ページ公認心理師(p.39)、知能検査(p.112)、復職支援(p.338)
心理学
頻出テーマ順序尺度、測定尺度、自我同一性、アイデンティティ、気分一致効果、心の理論
本書の該当ページ順序尺度(p.260)、気分一致効果(p.65)、エピソード記憶(p.63)
追手門学院大学心理学部
心理学
頻出テーマ信頼性、妥当性、自閉スペクトラム症、学習性無力感、大脳辺縁系、心理学研究
本書の該当ページ大脳辺縁系(p.226)、心理学研究(p.16)、自閉スペクトラム症(p.204)
心理学
頻出テーマ発達心理学、心理療法、オペラント条件づけ、精神分析、心理検査、認知心理学
本書の該当ページ精神分析(p.29)、心理療法(p.195)、発達心理学(p.35)
臨床心理学
頻出テーマグループセラピー、メンタライゼーション、代理強化、EAP、クライエント
本書の該当ページ代理強化(p.120)、メンタライゼーション(p.184)、グループセラピー(p.218)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
第1章から第8章まで、領域ごとに順序立てて読むのが基本です。ただし編入試験では臨床心理学と発達心理学の出題が多い傾向にあるため、まずは第3章(発達・教育)と第5章(臨床・障害)を優先的に学習しましょう。
おすすめの使い方は、志望大学の過去問を解いて分からないキーワードが出てきた際、本書で該当ページを引いて定義を確認し、その周辺の関連用語も一緒に学ぶやり方です。例えば「流動性知能」について問われたら、第2章で関連キーワードも確認し、知能に関する理解を広げます。
学習が進むにつれて、本書は「確実に押さえておきたい用語リスト」として機能します。試験1ヶ月前からは、弱点の領域のページを重点的に読み込み、各キーワードを瞬時に説明できるレベルを目指しましょう。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.13 第1章 原理・研究法・歴史「ミネソタ多面的人格目録」がここで扱われています
- p.48 第2章 学習・認知・知覚「効果の法則」がここで扱われています
- p.112 第3章 発達・教育「知能検査」がここで扱われています
- p.169 第4章 社会・感情・性格「相互作用論」がここで扱われています
- p.187 第5章 臨床・障害「ソーシャルスキル・トレーニング」がここで扱われています
- p.223 第6章 神経・生理「ウェルニッケ野」がここで扱われています
- p.275 第7章 統計・測定・評価「構造方程式モデリング」がここで扱われています
- p.291 第8章 産業・組織「動機づけ-衛生要因理論」がここで扱われています
注意点
本書は第3版で、出版から数年が経過しています。心理学の基本用語は比較的変わりませんが、臨床心理学の動向(例えば臨床心理士資格制度の変化)に関しては、最新の情報を確認する必要があります。志望大学の過去問で出題傾向が更新されていないか確認してください。
もう一つの注意点は、本書はあくまで「キーワード集」であり、理論の詳細な背景説明は限定的だという点です。過去問で「この理論について詳しく説明せよ」という論述問題が出た場合、本書だけでは対応できません。その際は別途、専門的な教科書や講義ノートで補強が必要になります。また本書に載っていない新しい領域や法改正(少年法の改正など)に関しては、志望大学の指定教科書や最新資料で補う必要があります。







