経済数学 入谷 純 ,加茂 知幸
編入試験で経済学や工学系の科目を受験する際、数学的な基礎が不安定だと、専門科目の理解が途中で止まってしまいます。特に微分・積分や線形代数などを経済学的な文脈で学び直したいとき、この『経済数学』はそのようなニーズに応える一冊です。
この本の位置づけ
本書は、経済学を学ぶために必要な数学を体系的に扱う入門レベルの教科書です。高校数学の復習から始まり、大学の経済学で使う数学へと段階的に進むため、数学に自信がない受験生でも無理なく学習を進められます。
一般的な数学参考書との違いは、経済学や工学の具体例を交えながら解説している点です。純粋な数学だけを学ぶのではなく、その応用場面を同時に理解できるため、編入後の専門科目への橋渡けになります。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入試験の準備を始めた初期段階(準備開始から3~4ヶ月目)で導入するのが目安です。専門科目の過去問に取り組む前に、数学的な土台を固めることで、その後の学習がスムーズになります。
逆に試験直前に導入すると、全体を消化しきれず、かえって不安が増す可能性があります。早すぎる場合は、数学の基礎が完成する前に専門科目へ進んでしまい、理解が浅くなるリスクがあります。
使い方
目次を確認した上で、自分が苦手とする単元から始めてください。全章を順に読む必要はなく、過去問で頻出している数学的手法に該当する章を優先すると効率的です。
各項目を読むときは、説明を読んだ後、掲載されている例題に実際に手を動かして取り組むことが重要です。計算を省略せず、ノートに書き出す作業を通じて、数学的な思考が定着します。その後、実際に受験予定の学部の過去問を眺めて、どの数学的概念が応用されているか確認することで、学習内容が具体化します。
注意点
本書は教科書的な性質のため、編入試験の出題傾向に特化した対策ではありません。あくまで数学の基礎を補強するための補助教材として位置づけるべきです。
また、本書だけで全ての分野をカバーしているわけではないため、受験予定の専門科目に関連する数学的トピックが掲載されているかどうか、事前に確認することをお勧めします。さらに、出版年が確認できていないため、使用している事例や数値が現在の試験傾向と合致しているかを念頭に置きながら学習してください。







