日本経済史 宮本 又郎
日本経済史は編入試験の経済学系で頻出ですが、単なる歴史の流れとしてではなく、経済学的な概念と結びつけて理解する必要があります。本書は産業構造の変化や労働市場、技術革新といった経済学的な論点を、日本の具体的な歴史事例を通じて学べるため、経済学部の編入試験対策に適しています。
この本の位置づけ
本書は経済学部を目指す受験生を主な対象としており、日本経済史を経済学的な視点から解説する教科書です。江戸時代から現代までの長期的な経済変化を扱っており、基礎知識から応用まで段階的に学習できる構成になっています。 一般的な日本史の参考書は政治・文化を中心とするのに対し、本書は労働市場、産業革命、技術革新といった経済学的な概念に重点を置いています。また広島大学・和歌山大学・奈良女子大学といった編入試験でよく出題される論点を網羅的に扱っている点が特徴です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
編入対策の準備期(入学直後から1年目の秋まで)に導入することをお勧めします。この時期に基礎知識を定着させておくと、その後の経済学理論との結びつけがスムーズになります。 遅すぎる導入は避けましょう。過去問演習に入ってから本書で知識を補うのでは、その場しのぎの学習になりがちです。逆に早すぎる場合でも、基本的な経済学用語の意味を押さえてから読み進めるほうが効果的です。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
各章は独立した単元になっているため、受験対象の大学が出題する時代・分野に合わせて選別して読むことができます。まずは第5章(産業革命)、第6・7章(戦間期)、第12章(技術革新と労働)から始めると、編入試験で頻出の論点に効率よく対応できます。 読む際は、単に事実を覚えるのではなく「なぜこの産業構造になったのか」「労働市場にどう影響したのか」といった因果関係を意識することが重要です。各章を読み終えたら、すぐに該当する過去問を解き、本書の内容がどのように出題されるかを確認する往復学習が効果的です。段落ごとに立ち止まり、経済学の講義ノートと照らし合わせながら進めるペースで良いでしょう。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.37 第2章 江戸時代の経済と社会「天王寺屋五兵衛」がここで扱われています
- p.47 第3章 明治維新と近代化「関税自主権」がここで扱われています
- p.80 第4章 近代化の進展と伝統的要素「大阪紡績会社」がここで扱われています
- p.90 第5章 産業革命「日本鉄道会社」がここで扱われています
- p.106 第6章 戦間期の経済「第二次世界大戦」がここで扱われています
- p.174 第7章 戦間期の産業と企業「持株会社整理委員会」がここで扱われています
- p.252 第12章 技術革新と労働の変化 | 209「住宅金融専門会社」がここで扱われています
注意点
本書は複数の出版年が存在するため、入手時に版の新しさを確認してください。古い版の場合、最新の経済統計や研究成果が反映されていない可能性があります。 難易度としては教科書的であり、入試対策の基礎を固めるには十分ですが、大学によっては本書だけでは深掘りが足りない場合があります。特に独占禁止法や経済政策の詳細については、別途の資料補充が必要になることもあります。また本書は日本経済史に特化しているため、世界経済との比較や国際経済学的な観点からの出題に対しては、別の参考書と組み合わせることをお勧めします。







