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線形代数 = Linear Algebra 岡本 和夫

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線形代数 = Linear Algebra 岡本 和夫

編入試験の数学で線形代数は、計算問題から理論問題まで幅広く出題される科目です。特に固有値・固有ベクトル、行列の対角化、連立1次方程式といった単元は、近畿大学・東京工業大学・九州大学などの理工系学部で繰り返し問われています。本書は、こうした頻出単元を体系的に学べる標準的な教科書として、多くの編入受験生の基礎固めに役立ちます。

この本の位置づけ

本書は、線形代数の基礎から応用まで、編入試験に必要な内容をひと通り網羅した教科書です。ベクトル、行列、行列式という基本概念から、固有値・対角化といった発展的な単元まで、段階的に学習を進めることができます。高校数学の延長として線形代数に入る受験生にとって、導入教材として適切な難易度に設定されています。 他の参考書と異なり、本書は定義と定理を丁寧に説明した教科書型の構成です。問題集寄りの参考書とは異なり、「なぜそうなるのか」という理論的背景を理解したい受験生向けです。計算技法を素早く習得したい場合は、別途問題集との併用をお勧めします。

いつどのタイミングの編入受験生におすすめか

編入試験に向けた線形代数の学習は、遅くとも受験年の前年度中に本書での基礎理論の学習を完了しておくことが目安です。第1章ベクトル(p.33)から第2章行列(p.72)の内容は、その後の過去問演習でも頻繁に参照することになるため、早めに定着させておくと後の学習が効率的になります。 逆に、受験直前期に初めて本書を開くと、教科書型の説明文を読み込む時間が足りなくなり、理解が浅いままで過去問に進むことになりかねません。一方、学習開始直後に完璧を目指して何度も読み返すと、時間を失うため、1回目の学習では「全体像を掴む」程度の心持ちで進めるとよいでしょう。

ターゲット大学と対策できるテーマ

オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。

近畿大学理工学部

数学

頻出テーマ式の計算、直交行列 orthogonal matrix、平面の方程式 equation of plane、点と平面の距離、転置行列、式の値

本書の該当ページ式の計算(p.103)、式の値(p.109)、点と平面の距離(p.63)

秋田大学教育文化学部

数学

頻出テーマパラメータ、行列の逆行列、連立1次方程式simultaneous linear equations、1次独立・1次従属

本書の該当ページ1次独立・1次従属(p.139)、行列の逆行列(p.81)、連立1次方程式simultaneous linear equations(p.91)

広島大学広島大学工学部

数学

頻出テーマ対角化、相似変換 similar transformation、固有値と固有ベクトル、行列の対角化

本書の該当ページ相似変換 similar transformation(p.146)、対角化(p.176)、固有値と固有ベクトル(p.170)

佐賀大学理工学部

数学

頻出テーマ行列の対角化、逆行列、1次従属 linearly dependent

本書の該当ページ1次従属 linearly dependent(p.18)、逆行列(p.80)、行列の対角化(p.176)

宇都宮大学データサイエンス経営学部

線形代数

頻出テーマ逆行列、連立1次方程式simultaneous linear equations、余因数

本書の該当ページ余因数(p.68)、連立1次方程式simultaneous linear equations(p.91)、逆行列(p.80)

九州大学理学部

線形代数

頻出テーマ直交行列 orthogonal matrix、部分空間 subspace、対称行列 symmetric matrix

本書の該当ページ対称行列 symmetric matrix(p.87)、直交行列 orthogonal matrix(p.88)

東京理科大学理学部

数学

頻出テーマ数学的帰納法、点と直線の距離

本書の該当ページ点と直線の距離(p.62)、数学的帰納法(p.79)

東京工業大学全学部

線形代数

頻出テーマ1次独立 linearly independent、行列の階数

本書の該当ページ行列の階数(p.99)、1次独立 linearly independent(p.18)

※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。

使い方

本書は第1章から順に読み進めることをお勧めします。最初は定義と基本的な定理の説明(例:p.33のベクトルの定義、p.72の行列の定義)を読んで、その後に各章末の練習問題に取り組みましょう。計算問題で手を動かしながら、概念の定着を確認することが重要です。 過去問との往復は、本書で1章分の学習が終わった段階で行うのが効果的です。たとえば、第2章「行列」(p.72)を読み終えたら、対象大学の過去問から「連立1次方程式」や「逆行列」に関する問題を解いてみます。本書の説明に戻って再確認するというサイクルを回すことで、理論と実践の結びつきが強まります。 なお、第4章「行列式」(p.104)と第5章「行列式の応用」(p.132)は、固有値計算に直結する単元です。特に過去問で「固有値を求めよ」という問題が出た場合、本書の行列式の章に立ち戻って確認する場面が多くなるため、索引を活用して関連箇所を効率的に参照できるようにしておくと良いでしょう。

編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。

  1. p.33 第1章 ベクトル「ベクトル方程式vector equation」がここで扱われています
  2. p.72 第2章 行列「分配法則」がここで扱われています
  3. p.104 第4章 行列式「行列式 determinant」がここで扱われています
  4. p.132 第5章 行列式の応用「クラメルの公式Crammer's rule」がここで扱われています

注意点

本書が初版されてから一定の年数が経過しています。編入試験の出題傾向は年によって変わるため、本書の例題だけでなく、志望大学の過去問10年分を必ず確認して、現在の出題形式に対応しているか確認してください。 本書は教科書型の参考書であり、計算の工夫や時短テクニックを学ぶには向きません。編入試験では、限られた時間で複数の問題を解く必要があるため、本書での理解を深めた後は、問題集で演習量を増やし、計算速度を高めることが不可欠です。特に対角化や固有ベクトルの計算は、過去問で何度も練習して習熟度を高めましょう。 また、本書で扱う範囲は標準的な線形代数ですが、大学によっては「部分空間の基底と次元」(p.132周辺)といった単元の問題が深掘りされることもあります。志望大学の過去問で出題されている単元が本書に該当するか、事前に確認してから導入を決めることをお勧めします。

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