公認心理師臨床心理士大学院対策 心理学編
心理学系の編入試験では、臨床心理学から統計手法まで、広い範囲から出題されます。特に複数の大学で「精神疾患の分類」「心理療法の種類と理論的背景」「心理学研究の方法論」といった基礎概念が繰り返し問われており、これらを体系的に理解することが合格の鍵になります。本書は公認心理師や臨床心理士の資格試験対策をベースにしているため、編入試験で頻出の心理学全体の基礎を網羅的にカバーしています。
この本の位置づけ
本書は心理学の基礎から応用まで、大学院進学や資格取得に必要な知識を標準的なレベルで解説しています。特に心理学専攻での編入を目指す受験生、または心理学の全領域を体系的に学び直したい受験生に適しています。大学院入試対策としても機能するため、大学院進学を視野に入れた受験生にも有用です。
他の入試対策参考書と異なり、本書は資格試験のカリキュラムに基づいているため、出題傾向の変動に強い普遍的な知識体系を提供します。過去問で繰り返し出題される「精神疾患」「心理療法」「心理学研究法」といった重要概念が、単なる暗記ではなく理論的背景とともに説明されている点が特徴です。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
本書の導入は、志望大学の過去問を1年分解いた後、自分の弱点領域を把握した時点が最適です。通常は編入受験の準備開始から3~4ヶ月目、つまり受験の約6ヶ月前が目安になります。この時期に全体像を構築することで、その後の過去問演習がより効率的になります。
早すぎる段階で導入すると、細部の知識に時間をかけすぎて、過去問演習に十分な時間が取れなくなる可能性があります。逆に遅すぎる導入は、不十分な理解のまま過去問に向き合うことになり、出題の意図を読み違える危険が高まります。
ターゲット大学と対策できるテーマ
オンライン編入学院が保有する過去問データベースを分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
お茶の水女子大学生活科学部
心理学
頻出テーマ臨床心理学、結晶性知能、流動性知能、宣言的記憶
本書の該当ページ特性論(p.108)、調査研究(p.253)、心理的問題(p.150)
心理学
頻出テーマ臨床心理学、精神疾患、生物心理社会モデル、観察学習、マインドフルネス、強迫症
本書の該当ページ強迫症(p.200)、臨床心理学(p.150)、観察学習(p.40)
心理学
頻出テーマ心理療法、オペラント条件づけ、精神分析、パーソナリティ障害、投影法
本書の該当ページ投影法(p.180)、パーソナリティ障害(p.218)、精神分析(p.250)
心理学
頻出テーママインドフルネス、認知行動療法、合理的配慮、臨床心理学、心理療法、効果量
本書の該当ページ効果量(p.248)、テストバッテリー(p.174)
神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部
心理学
頻出テーマ神経症傾向、心理療法
本書の該当ページ神経症傾向(p.9)、心理療法(p.250)
奈良女子大学生活科学部
心理学
頻出テーマ生物心理社会モデル、社会的要因
本書の該当ページ生物心理社会モデル(p.256)、社会的要因(p.205)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
使い方
本書は第2章(p.58)から始まる章立てになっているため、まずは志望大学の過去問で出題されている分野を確認し、そこから逆算して該当ページを参照する読み方をお勧めします。例えば過去問で「強迫症」が出題されていれば、臨床心理学の該当セクションを精読するといったアプローチが効率的です。
読むときは、概念の定義だけでなく、その理論的背景や他の概念との関連性に注目してください。特に「生物心理社会モデル」「学習性無力感」「観察学習」など、複数の領域にまたがる重要概念は、章をまたいで関連情報を整理するとより理解が深まります。
過去問との往復は、本書で基礎を固めた後に始めるのが効果的です。過去問を解く際に理論的な根拠が不明確だと感じたら、本書に戻って該当ページを確認するという形で、選別的に活用するのが良いでしょう。全てを暗記しようとするのではなく、「なぜそういう理論なのか」という背景理解を優先してください。
編入試験でよく問われる論点から入るなら、次の順で読むのが効率的です。
- p.58 第2章「作動記憶」がここで扱われています
- p.70 第3章「ピアジェ」がここで扱われています
- p.212 第9章「自閉スペクトラム症」がここで扱われています
- p.231 第10章「アクセプタンス&コミットメントセラピー」がここで扱われています
- p.278 第11章「認知症」がここで扱われています
注意点
本書の出版年が古い可能性がある場合は、特に精神疾患の診断基準(DSM や ICD)に関する記述をご確認ください。診断基準は改訂されることがあり、古い版では最新の分類が反映されていない可能性があります。志望大学の過去問で用いられている診断基準と照らし合わせて、必要に応じて追加の資料で確認することをお勧めします。
本書は資格試験対策がベースのため、編入試験特有の出題傾向(例えば特定の大学が重視する統計手法や実験計画)には完全には対応していない可能性があります。「重回帰分析」「事例研究」といった研究方法論については、志望大学の過去問傾向をふまえて、さらに詳細な統計学の参考書との組み合わせが必要になるケースもあります。
また、本書は心理学全般を扱うため、個別の大学で頻出の細かい理論や歴史的背景までは網羅していません。過去問分析で明らかになった「この大学では毎年この理論が出る」というパターンに対しては、別途の資料や過去問解説で補足する姿勢が大切です。







