福岡歯科大学の編入試験対策|学士等編入学選抜の出願資格・日程
結論からお伝えします。福岡歯科大学(口腔歯学部口腔歯学科)は、2027年度(令和9年度)に「学士等編入学選抜」を実施します。第2学年への編入で、募集は若干名。、出願が2027年3月1日(月)〜3月15日(月)16時必着、試験が2027年3月20日(土)です。試験科目は小論文(60分・100点)と個人面接(5段階評価)だけで、英語・理科などの学科試験はありません。
名称から「大学を卒業した人(学士)だけの試験」と思われがちですが、要項の条文はそうなっていません。「学士等」の「等」には、大学に2年以上在学して62単位以上を修得した人、短期大学・高等専門学校の卒業者、修業年限2年以上の専修学校専門課程の修了者(いずれも見込み含む)が含まれます。大卒でなくても出願の入口に立てる、間口の広い試験です。
また、試験日の3月20日は、全国の歯学部編入のなかでも最終盤の日程です。秋から冬にかけての他大学の試験で届かなかった場合に、年度内最後の機会として挑戦できる位置にあります。この記事では、令和9年度学生募集要項の原本にもとづいて、日程・出願資格・試験の型と対策の組み立て方を解説します。
出典: 福岡歯科大学「令和9年度学生募集要項」学士等編入学選抜の項(2026-08-18確認)。年度は入学年度です。
この記事で分かること
- 2027年度の学士等編入学選抜の日程・募集人員・選抜方法
- 「学士等」の「等」に誰が含まれるか(出願資格5区分の中身)
- 小論文60分・個人面接という試験の型と、対策の組み立て方
- 初年度の学費と、入学辞退時の返還ルール
- 九州・西日本での位置づけと併願の考え方
試験概要。2027年度の要点を1枚で
| 項目 | 内容(2027年度・令和9年度) |
|---|---|
| 大学・学部 | 福岡歯科大学 口腔歯学部 口腔歯学科(私立・福岡市早良区) |
| 編入学年次 | 第2学年(6年制のため卒業まで5年) |
| 募集人員 | 若干名 |
| 出願期間 | 2027年3月1日(月)〜3月15日(月)。Web出願システムで登録・検定料決済のうえ、出願書類を簡易書留速達で郵送(持参可)。締切日16時必着 |
| 試験日 | 2027年3月20日(土)。集合9時、小論文9:30〜10:30、個人面接10:45〜 |
| 試験場 | 福岡歯科大学(本学のみ) |
| 選抜方法 | 小論文(60分・100点)および個人面接(5段階評価) |
| 合格発表 | 2027年3月23日(火)午後5時。Web合格発表システムで照会 |
| 入学手続 | 2027年3月24日(水)〜3月26日(金)9時〜16時 |
| 入学検定料 | 40,000円(クレジットカード・コンビニ・ペイジー決済) |
出典: 令和9年度学生募集要項の「学士等編入学選抜」および「選抜概要」「出願方法」の各項(2026-08-18確認)。日程・内容は変更されることがあるため、出願前に必ず大学公表の最新の要項を確認してください。
スケジュール上の注意は2つです。第一に、出願から試験・発表・入学手続まで1か月足らずで一気に進むこと。合格発表(3月23日)の翌日から3日間で入学手続が締め切られるため、受験を決めた時点で入学金などの資金準備まで済ませておく必要があります。第二に、Web出願の登録・決済だけでは出願は完了しないこと。出願書類一式が期間内に届かなければ受け付けられないと要項に明記されているので、証明書類は早めにそろえてください。
出願資格。「学士等」の「等」は学士だけではない
要項の出願資格は「次の各号のいずれかに該当する者」として5つの区分を挙げています。提出する証明書類も区分ごとに決まっています。
| 区分 | 出願資格(要項の要旨) | 主な証明書類 |
|---|---|---|
| (1)大学卒業 | 大学を卒業した者および2027年3月卒業見込みの者 | 卒業(見込)証明書・成績証明書 |
| (2)大学在学 | 大学において2年以上の課程を修了し62単位以上を修得している者(2027年3月までの修得見込み含む) | 在籍証明書・成績証明書 |
| (3)短期大学卒業 | 短期大学(外国の短期大学・文部科学大臣指定の日本校を含む)を卒業した者(見込み含む) | 卒業(見込)証明書・成績証明書 |
| (4)高等専門学校卒業 | 高等専門学校を卒業した者(見込み含む) | 卒業(見込)証明書・成績証明書 |
| (5)専門学校修了 | 専修学校の専門課程(修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上に限る)を修了した者(見込み含む) | 修了(見込)証明書・成績証明書 |
出典: 令和9年度学生募集要項「学士等編入学選抜」3. 出願資格・4. 出願書類(2026-08-18確認)。大学評価・学位授与機構から学位を授与された人は学位授与証明書(授与見込みの人は学位授与申請受理証明書)を提出します。
ポイントは3つあります。
第一に、大卒でなくても出願できること。区分(2)により、4年制大学で2年以上の課程を修了し62単位以上を持っていれば、在学中でも出願の入口に立てます。区分(3)〜(5)で短大・高専・専門学校からの進路変更にも開かれています。「学士等編入学選抜」という名称だけを見て諦めるのはもったいない設計です。
第二に、出身分野の指定がないこと。要項の条文には「理系の学部に限る」「医療系の課程に限る」といった限定は付いていません。文系学部の出身者や社会人でも、区分のいずれかに該当すれば出願できます(歯学部編入では、出願ルートに理系科目の履修を求める大学もあるため、これは相対的に緩やかな条件です)。
第三に、編入年次は第2学年に固定であること。どの区分で出願しても入学するのは2年次で、6年制の口腔歯学部を卒業するまで5年かかります。歯科医師国家試験の受験資格に至る年数として、学費・生活設計とあわせて確認してください。
試験の型。小論文60分と個人面接だけの勝負
試験当日の中身はシンプルです。
| 科目等 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 小論文 | 9:30〜10:30(60分) | 100点 |
| 個人面接 | 10:45〜 | 5段階評価 |
出典: 令和9年度学生募集要項「学士等編入学選抜」7. 選抜方法(2026-08-18確認)。受験生集合は9時までです。
この型から読み取れることが2つあります。
1つめは、学力を数字で示す場がほとんどないことです。英語・数学・理科の筆記試験はなく、TOEICなどの英語資格スコアの提出欄も学士等編入学選抜の出願書類にはありません。点数が付くのは小論文の100点だけで、面接は5段階評価。つまり、60分の小論文の完成度と、面接での受け答えがそのまま合否を分けます。筆記対策の負担が軽いぶん、1本の文章と数十分の対話に評価が凝縮される試験だと捉えてください。
2つめは、出願書類が面接の土台になることです。学士等編入学選抜では志望理由書の提出が求められます。面接官の手元にあるのはこの書類と成績証明書なので、志望理由書に書いた内容と面接での発言が食い違えば、その場で掘り下げられます。書類は「出して終わり」ではなく、面接の台本の第1章として書いてください。
なお、小論文の過去の出題テーマは、公表されているかどうかを含めて確認できていません。出題形式を事前に知りたい方は、大学の学務課入試係に過去問題の提供可否を問い合わせるのが確実です。
対策の進め方。3つの柱で組み立てる
小論文。60分で「口腔医学」の視点に触れる文章を
福岡歯科大学は、アドミッション・ポリシーで「口腔の健康を通して全身の健康を守る」歯科医師の養成を掲げ、従来の歯学に一般医学・福祉の要素を取り入れた「口腔医学」の教育を打ち出しています。学部名が「歯学部」ではなく「口腔歯学部」なのもこの理念によるものです(2013年4月に歯学部歯学科から名称変更・学位は学士(歯学)のまま)。
出題テーマの断定はできませんが、この大学で書く小論文の準備として、高齢社会と歯科医療、口腔の健康と全身疾患のかかわり、多職種連携といった「歯科と医科・福祉の接点」にあたる話題は、一通り自分の言葉で論じられるようにしておく価値があります。あわせて、60分・原稿用紙相当の分量を時間内に書き切る訓練と、第三者の添削を必ず挟んでください。構成(主張・根拠・具体例)を固めてから書く習慣がつくと、初見のテーマでも崩れにくくなります。
面接。「なぜ歯科医師か」「なぜ編入か」を一つの物語に
編入の受験者は、一度別の分野を選んだ人たちです。面接では「なぜ歯科医師なのか」「なぜ一般選抜ではなく編入なのか」「これまでの学び・職歴を歯学でどう活かすか」が必ず問われると考えて準備してください。答えは志望理由書と一貫している必要があります。アドミッション・ポリシーには、倫理観・コミュニケーション力・知的好奇心・地域や社会への貢献意欲などが受け入れたい学生像として明記されているので、自分の経験をこれらに引きつけて語れるよう、模擬面接で声に出して練り上げておきましょう。
書類とスケジュール。3月の短期決戦を先回りする
出願期間は3月1日〜15日ですが、準備はもっと手前から始まります。卒業(在籍)証明書・成績証明書は出身校での発行に時間がかかることがあるため、遅くとも2月上旬には手配を始めてください。Web出願の検定料決済は締切日16時が期限で、決済後の情報修正はできません。書類の郵送は簡易書留速達・締切日16時必着です。合格した場合の入学手続(3月24日〜26日)と納付金の準備まで含めて、受験を決めた時点でカレンダーを埋めておくことをおすすめします。
学費。初年度の納付金と辞退時の返還ルール
私立歯科大学への編入では、学費が意思決定の大きな要素になります。要項に記載された初年度の金額は次のとおりです。
| 費目 | 金額(一括納付の場合) | 備考 |
|---|---|---|
| 入学金 | 500,000円 | 初年度のみ |
| 授業料 | 3,000,000円 | 毎年度納付 |
| 施設維持費 | 600,000円 | 毎年度納付 |
| 教育充実資金 | 700,000円 | 毎年度納付 |
| 初年度合計 | 4,800,000円 | 前期・後期の分割納付も可 |
| 委託徴収金 | 600,000円 | 学生後援会費・学友会費・学生共済会費(入学手続時) |
出典: 令和9年度学生募集要項「学士等編入学選抜」10. 学生納付金・11. 委託徴収金(2026-08-18確認)。寄付金・学債の募集は行われていません。金額は年度により変わることがあるため、最新の要項で確認してください。
知っておきたいのは辞退時のルールです。2027年3月31日(水)17時までに入学辞退を申し出た場合、入学金を除いた金額が返還されます。試験日から入学までの期間が短い選抜ですが、手続き後に事情が変わった場合の出口が要項に明記されているのは安心材料です(納付済みの検定料は返金されません)。
九州での位置づけと併願の考え方
オンライン編入学院が2027年度の募集要項を確認できた範囲では、九州に立地する歯学部で編入学選抜を実施しているのは福岡歯科大学だけです。九州で歯科医師への進路転換を考える方にとって、地元で受験できる貴重な選択肢と言えます。
併願の面では、試験日が3月20日という「最後発」の位置が効いてきます。歯学部編入の試験は2026年9月から2027年3月まで分散しており、秋の大阪歯科大学(11月試験・専願)や東京歯科大学、冬の日本歯科大学新潟生命歯学部などの結果が出たあとでも、福岡歯科大学には間に合います。前半の受験で届かなかった場合の年度内最後の再挑戦先として、また倍率非公表の「若干名」募集に絞って挑む本命として、どちらの使い方もできる日程です。ただし神奈川歯科大学の2年次編入3期も同じ3月20日が試験日のため、両方を受けることはできません。全国の実施大学と日程は歯学部編入の実施大学一覧で、大学ごとの難易度の考え方は歯学部編入のハブページで整理しています。
注意点として、選抜結果(志願者数・合格者数)は公表が確認できていないため、倍率で難易度を測ることはできません。「若干名」の募集は、基準に達した人がいなければ合格者を出さない運用もあり得る枠です。他校の歯学部編入で5倍を超える倍率が公表されている例もあることを踏まえ、「3月だから」「若干名だから」と入りやすさを期待せず、小論文と面接を仕上げ切って臨んでください。
よくある質問
大学を卒業していなくても(学士がなくても)出願できますか?
できます。名称は「学士等編入学選抜」ですが、出願資格には5つの区分があり、大学卒業者(2027年3月卒業見込み含む)のほかに、大学で2年以上の課程を修了し62単位以上を修得した人(見込み含む)、短期大学の卒業者、高等専門学校の卒業者、修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上の専修学校専門課程の修了者(いずれも見込み含む)が出願できます。大学評価・学位授与機構から学位を授与された人は学位授与証明書で出願します。区分によって提出する証明書が変わるため、募集要項の該当する号を確認してください。
試験科目は何ですか? 英語や理科の筆記試験はありますか?
ありません。試験当日に課されるのは小論文(60分・100点)と個人面接(5段階評価)だけで、英語・数学・理科などの学科試験はありません。TOEICなどの英語資格スコアの提出欄も学士等編入学選抜の出願書類にはありません。ただし出願時に志望理由書と成績証明書などを提出し、面接はこれらの書類をもとに進むため、書類の完成度まで含めた準備が必要です。小論文の過去の出題テーマは公表が確認できていないので、形式を知りたい場合は大学の学務課入試係に問い合わせてください。
何年次に編入し、卒業まで何年かかりますか?
編入学年次は第2学年です。福岡歯科大学の口腔歯学部口腔歯学科は6年制なので、2年次から順調に進級すれば卒業まで5年かかります。卒業時には学士(歯学)の学位が授与され、歯科医師国家試験の受験資格が得られます。1年分の短縮とはいえ長い在学期間になるため、毎年度の授業料などの学費と生活設計をあわせて計画してください。
福岡歯科大学の編入の倍率はどのくらいですか?
公表が確認できていません。福岡歯科大学の入学者選抜結果ページには総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜などの志願者数・合格者数が掲載されていますが、学士等編入学選抜の結果は掲載されていません(2026年8月18日確認)。募集人員は若干名で、基準に達した人だけが合格する選抜と考え、倍率ではなく小論文と面接の完成度を軸に準備することをおすすめします。
学費はいくらかかりますか?
令和9年度の募集要項によると、初年度の学生納付金は一括納付の場合480万円(入学金50万円・授業料300万円・施設維持費60万円・教育充実資金70万円)で、前期・後期の分割納付も選べます。このほか入学手続時に学生後援会費・学友会費・学生共済会費の委託徴収金60万円が必要です。授業料・施設維持費・教育充実資金は毎年度の納付です。なお、2027年3月31日17時までに入学辞退を申し出た場合は、入学金を除いた金額が返還されます。金額は年度により変わることがあるため、最新の要項で確認してください。
九州で歯学部に編入できる大学は他にありますか?
オンライン編入学院が2027年度の募集要項を確認できた範囲では、九州に立地する歯学部で編入学選抜を実施しているのは福岡歯科大学だけです。範囲を西日本に広げると、大阪歯科大学(2年次・2026年11月試験)や徳島大学歯学部(第2年次編入学)などが候補になります。福岡歯科大学の試験は2027年3月20日と全国の歯学部編入でも最終盤の日程なので、他大学の結果が出たあとに受験することも可能です。全国の実施大学と日程は歯学部編入の実施大学一覧の記事で確認してください。

