無料相談を予約

ホーム医療福祉系

神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部

神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部の編入試験対策|2年次編入・小論文と面接の攻略法

神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部の編入学試験には、他大学の編入と大きく違う点が3つあります。第一に、編入できるのは社会福祉学科の「2年次」だけで、3年次編入は行われていません。第二に、小論文は英文を読んだうえで日本語で論述する形式で、英語の読解力が正面から問われます。第三に、配点は小論文40点に対して面接60点と、面接のほうが重く設定されています。

募集人員は3名。ただし、募集人員どおりに合格者を出す試験ではなく、大学が公表した選抜状況では受験者3名に対して合格者1名だった年度もあります。この記事では、2027年度学生募集要項と大学が公表している入学者選抜状況・入試問題をもとに、出願から合格までに何をどの順で準備すればよいかを整理します。

試験概要(2027年度・最新要項)

2027年度(2027年4月入学)

社会福祉学科2年次編入できる学科・年次
3名募集人員
2026年11月23日試験日(月・祝)
10月14日〜10月23日出願期間(消印有効)
実施学科・編入年次保健福祉学部 社会福祉学科の2年次のみ(看護学科・栄養学科・リハビリテーション学科は編入学試験の実施学科に含まれていません)
募集人員3名
出願期間2026年10月14日(水)〜10月23日(金)<消印有効>。速達・簡易書留による郵送のみ受付。手続き自体はインターネット出願
試験日・集合時刻2026年11月23日(月・祝)/集合 午前9時00分(受付開始8時30分)/終了は面接終了後順次
試験会場神奈川県立保健福祉大学 横須賀キャンパス(横須賀市平成町1-10-1)
選抜方法小論文(90分・40点)+面接(10分程度・60点)の合計100点。志願理由書などの出願書類は面接の参考資料として扱われる
合格者の決定総合得点の上位者から合格。ただし総合得点および各試験の結果が一定の基準に満たない場合は不合格
合格発表2026年12月8日(火)午前10時。合否通知書の発送が正式な発表で、合否照会システムでも1週間確認できる。キャンパスでの掲示発表・電話での問い合わせは不可
追加合格追加合格候補者には通知が郵送され、欠員が生じた場合に上位者から順に追加合格となることがある
入学手続2026年12月9日(水)〜12月16日(水)<消印有効>
入学検定料17,000円

出典: 神奈川県立保健福祉大学「2027(令和9)年度学生募集要項」および入試情報ページ(更新日: 2026-08-06)。日程・科目・出願資格は毎年変わる可能性があるため、出願前に必ず大学公表の最新の募集要項を確認してください。

いま確認しておきたいこと

日本の法律(学校教育法)にもとづく学校以外からの編入学を志望する場合、要項では2026年8月7日(金)までに学部入試担当部へ連絡し、出願について相談することが求められています。大学入学資格審査が実施される場合があるためです。海外の学校や、日本の学校教育法にもとづかない教育機関の出身で受験を考えている方は、この期限を過ぎると2027年度の出願そのものができなくなる可能性があります。

編入できるのは社会福祉学科の2年次だけ

神奈川県立保健福祉大学の学部は保健福祉学部の1学部で、看護学科・栄養学科・社会福祉学科・リハビリテーション学科(理学療法学専攻/作業療法学専攻)で構成されています。2027年度入学試験日程・募集人員の一覧では、編入学試験の実施学科として挙がっているのは社会福祉学科のみで、編入年次は2年次、募集人員は3名です。看護学科・栄養学科・リハビリテーション学科の編入枠は設定されていません。

この「2年次」という点は、進路設計に直結します。編入学の卒業要件は、募集要項では次の2つと定められています。

  • 本学に3年以上在学すること
  • 編入学後に認定される既修得単位と、本学で修得した単位を合わせて卒業に必要な単位数以上を修得すること

つまり、短期大学や専門学校を修了してから編入する場合、前の学校での2年間と合わせて合計5年かけて学士を取得することになります。3年次編入を実施している他大学であれば合計4年で済むので、「福祉を学べる大学に編入したい」という理由だけで比較すると、この大学は1年多くかかる選択肢だという点は最初に押さえてください。

一方で、現在大学1年生の人にとっては見え方が変わります。大学1年を終えて2年次に編入するので、学年が遅れません。つまり在学年数は変わらないまま、進学先を組み替えられるルートになります。出願資格の区分に「大学に1年以上在籍」が明記されているのは、この層を想定した設計です。

また、2年次から入るということは、社会福祉士の受験資格に必要な科目や実習を、2年次以降のカリキュラムに沿って学年どおりに積み上げられるということでもあります。大学が公表する社会福祉学科の学年別カリキュラムでは、2年次に社会保障論・ソーシャルワーク演習・児童福祉論・障害者福祉論などを学び、学年の終わりに全員が社会福祉施設などでの実習に参加すると説明されています。3年次に飛び込む形ではないため、実習前の準備科目から順に受けられるのは、資格取得を目的とする人にとって実務的な利点です。

取得できる資格・取得できない資格

保健福祉系の編入で最も確認すべきなのは「その資格の受験資格を、編入学生でも取れるのか」です。神奈川県立保健福祉大学の場合、募集要項の備考欄に明確な記載があります。

資格編入学生の扱い
社会福祉士
国家試験受験資格
社会福祉学科の学生全員が対象。大学は、すべての学生が社会福祉士国家試験受験資格を取得すると説明しています
精神保健福祉士
国家試験受験資格
履修課程(コース)を履修するには、入学後に大学が実施する選考に合格する必要があると要項に明記
介護福祉士
国家試験受験資格
取得することはできないと要項に明記

出典: 神奈川県立保健福祉大学「2027(令和9)年度学生募集要項」Ⅶ 編入学 学生募集要項の備考欄、および大学公式サイトの学科紹介・目指せる資格のページ。

介護福祉士が取得できない理由は、カリキュラムの構造から読み取れます。大学が公表する社会福祉学科の学びの流れでは、介護福祉士コースの科目は1年次から始まると説明されています。2年次から入学する編入学生は、この1年次の科目を履修できないため、受験資格の要件を満たせないということです。

精神保健福祉士については「入学後の選考に合格する必要がある」という条件付きです。社会福祉学科では精神保健福祉士と介護福祉士のいずれも希望者のみが履修する課程で、学内選考があり、同時に複数を履修することはできないと大学が案内しています。編入学生が確実に精神保健福祉士課程へ進めるという保証は要項からは読み取れませんので、この資格を目的に受験するのであれば、出願前に学部入試担当部へ直接確認することを強くおすすめします。編入学生の選考枠や過去の実績は公表資料からは確認できませんでした。

参考までに、大学が公表している令和7年度の国家試験結果では、社会福祉士の合格率が91.9%(全国平均60.7%)、精神保健福祉士が94.4%(全国平均78.2%)でした。これは学科全体の実績であり編入学生に限った数字ではありませんが、資格取得を前提とした教育体制が敷かれている学科であることの目安にはなります。

難易度と倍率(大学公表データ)

神奈川県立保健福祉大学は、入試情報ページの「過去の入試情報」で編入学だけを取り出した選抜状況のPDFを公表しています。表の見出しには募集人員・出願者・受験者(A)・合格者(B)・手続者・入学者・倍率(A/B)・入学者の県内県外の別が並び、倍率は受験者数÷合格者数で算出されていることが明記されています。

入学年度募集人員出願者受験者合格者入学者倍率
2026年度3名7名7名3名3名2.3倍
2024年度3名3名3名1名1名3.0倍
2021年度3名5名4名3名3名1.3倍
編入学選抜の受験者数と合格者数 受験者 合格者 4 3 2021年度 1.3倍 3 1 2024年度 3.0倍 7 3 2026年度 2.3倍

出典: 神奈川県立保健福祉大学「2026(令和8)年度入学者選抜 編入学選抜状況まとめ」(最終更新 令和8年3月31日)、および同資料の2024年度版・2021年度版。いずれも保健福祉学部社会福祉学科2年次編入の数値で、年度は入学年度です。同一のURLで毎年更新される資料のため、2022・2023・2025年度の版は取得できませんでした。

この3つの年度から読み取れることは、単純な「倍率2〜3倍」よりも重要です。

募集人員3名は「3名合格する」という意味ではない

2024年度は受験者3名・合格者1名でした。受験者が募集人員と同数でも、2名が不合格になっています。これは募集要項の「総合得点及び試験の各結果が一定の基準に満たない場合には、不合格となります」という規定が実際に働いていることを示しています。「志願者が少なそうだから通るだろう」という読みは成り立ちません。逆に言えば、基準を満たす答案と面接ができていれば、志願者数の多寡に振り回されにくい試験でもあります。

志願者数は年度によって大きく振れる

出願者数は3名から7名まで変動しています。母数が一桁の試験なので、倍率の数字そのものを難易度の指標として重く受け止めるべきではありません。1名増減しただけで倍率は大きく動きます。判断材料にすべきなのは倍率の推移ではなく、「基準を満たさなければ定員に満たなくても落ちる」という選抜の性質のほうです。

合格者はほぼ全員が入学している

3つの年度とも、合格者数と入学者数が一致しています。国公立大学の一般選抜のように併願で流れる構造ではなく、合格=進学を決めている受験者が中心だと考えられます。面接で志望度の高さが問われる試験であることとも整合します。なお、2026年度・2024年度の資料には追加合格の欄がありますが、いずれも0名でした。

出願資格を区分ごとに確認する

出願資格は「大学入学資格を有し、次のいずれかに該当する者」として、5つの区分が示されています。それぞれ条件が違うので、自分がどの区分で出願するのかを先に確定させてください。

区分条件
(1) 大学・短大大学または短期大学を卒業した人、または卒業見込みの人
(2) 大学在学2027年3月31日時点で大学に1年以上在籍(休学期間を除く)し、かつ31単位以上を修得している人または修得見込みの人
(3) 高等専門学校高等専門学校を卒業した人、または卒業見込みの人
(4) 専修学校文部科学大臣の定める基準を満たす専修学校の専門課程を修了した人、または修了見込みの人
(5) 高校専攻科修業年限が2年以上で、その他文部科学大臣が定める基準を満たす高等学校専攻科を修了した人、または修了見込みの人

ここで誤解が起きやすいのが「31単位」です。この単位数は区分(2)、つまり大学に在籍しながら出願する人にだけかかる要件です。短期大学や高等専門学校、専修学校を卒業・修了して出願する人には、31単位という数字は課されません。学部全体の共通要件ではないので、「31単位に足りないから出願できない」と早合点しないでください。

そのほか、要項には次の注記があります。

  • 区分にある大学・短期大学・高等専門学校・専修学校は、原則として日本の学校教育法にもとづくものを指します
  • 区分(4)の「文部科学大臣の定める基準を満たす専修学校の専門課程」とは、修業年限が2年以上、総授業時間数が1700時間以上の要件を満たす課程のことです。専門学校の出身者は、自分の課程がこの条件に当てはまるか、出身校に確認しておくと確実です
  • 日本の法律にもとづく学校等以外からの編入学を志望する場合は、2026年8月7日(金)までに学部入試担当部へ連絡して相談する必要があります(大学入学資格審査が実施される場合あり)
  • 「見込み」で出願した場合、編入学の時点で卒業・修了が事実になっていなければ編入学できません。入学前に卒業(修了)証明書や修得単位証明書の提出が求められます

小論文|英文読解+日本語800字の論述

募集要項では、小論文は「英文読解と、その英文を参考にした日本語による小論文の記述により、論理的思考力、創造力、表現力などを評価します」と説明されています。試験時間90分・配点40点。「小論文だけだから英語はいらない」という理解は誤りで、英語の読解ができなければ設問に取りかかれない構造です。

大学が問題と模範解答を公開している

この試験の対策で最も価値のある事実は、大学が入試問題そのものと「出題意図・模範解答」を公式サイトで公開していることです。しかも公開されている小論文は、学校推薦型選抜・特別選抜(社会人・帰国生徒)・編入学の共通問題として作成されたものです。つまり、編入学の受験生も同じ問題を解くことになります。著作権処理の都合から公開されているのは直近の年度分に限られますが、大学は国立国会図書館の「インターネット資料収集保存事業」から過去に公開した内容を閲覧できるとも案内しています。

著作権の観点から、ここで設問そのものを転載することはしません。大学が公開している2026年度入学者選抜の問題を見ると、出題の骨格は次のようになっていました。

設問形式問われている力
問1本文中の空所2か所に入る語句を選択肢から選ぶ記号選択接続表現と語彙から論理の流れをつかむ力
問2下線部の内容を日本語60字以内で説明する記述英文を理解したうえで、その概要を日本語で的確に表現する力(大学公表の出題意図)
問3本文の内容と一致するものを5つの日本語の選択肢から2つ選ぶ本文の細部まで正確に読み取る力
問4本文を踏まえて自分の考えを日本語800字以内で述べる論述英文を的確に理解したうえで、その内容を踏まえて自身の考えや意見を論理的に記述する力(大学公表の出題意図)

英文には難語の注釈と、固有名詞の日本語説明が付され、出典も明記されています。分量としては、注釈を頼りに読み進められる水準の英文が1本です。

題材は「保健・医療・福祉から考えられる社会テーマ」

大学が公表している出題意図には、選抜全体のねらいとして「保健・医療・福祉の専門職として、人文・社会・自然科学などについて、幅広く学ぶために必要な基礎学力を有している学生を求める観点から」評価する、と書かれています。2026年度の題材について大学は、社会的なつながりとウェルビーイングの関連を扱った英文を選び、人と人との関わりや社会的孤立の問題に着目して、保健・医療・福祉の立場でどのような関わりができるかを考えてもらう意図だったと説明しています。

ここから逆算できる対策方針ははっきりしています。社会福祉の制度知識を暗記する試験ではありません。一般的な社会課題を扱った文章を読み、それを「保健・医療・福祉の専門職なら何ができるか」という視点に翻訳して書けるかが問われています。孤立・孤独、貧困、高齢化、ヤングケアラー、障害者の社会参加、地域包括ケアといったテーマについて、制度名を並べるのではなく、専門職としての関わり方を自分の言葉で提案できる状態を目指してください。

90分の時間配分と練習メニュー

  • 英文読解に25〜30分: 注釈つきの英文1本を、辞書なしで筋がつかめる速度に上げる。目安として、社会・医療系の話題を扱う英文記事を週2本、時間を計って読む練習が有効です
  • 記号選択と60字記述に15分: 60字は非常に短く、要素を2つに絞らないと収まりません。「何と何の関連を調べたのか」のように、問いの形に対応する要素だけを抜き出す訓練をしてください
  • 800字の論述に45分前後: 構成(現状の整理→専門職としての課題設定→具体的な関わり方→限界と補い方)を先に5分で決め、残りで書き切る型を体に入れます。書き上げたら必ず第三者に読んでもらい、「本文を踏まえているか」「提案が具体的か」の2点で添削を受けてください
  • 大学公開の問題を必ず解く: 出題意図と模範解答まで公開されているため、自分の答案と大学の意図とのズレを直接確認できます。これができる大学はそう多くありません

面接|配点60点、合否を分ける本丸

要項によれば、面接は「志願動機、興味・関心、将来の進路などに関する質問から学習意欲、理解力、表現力などを総合的に評価します」とされ、時間は10分程度、配点は60点です。小論文の40点より配点が高く、100点満点の6割を占めます。この試験は面接で決まると考えて準備してください。

さらに要項には「提出された志願理由書及びその他出願書類は、面接の参考資料として取り扱います」と明記されています。志願理由書は出願の事務手続きではなく、面接の台本になる書類です。志願理由書は大学のウェブサイトからダウンロードした様式に、志願者本人が自筆で、日本語で記入します。

10分で伝えきる設計をする

10分程度という短さは、聞かれる項目が絞られることを意味します。要項が挙げている3点(志願動機・興味関心・将来の進路)を軸に、次の順で答えを固めておくと、どの質問からでも一貫した話に接続できます。

  1. なぜ社会福祉なのか: 自分の経験や問題意識と結びついた具体的なきっかけ。抽象的な「人の役に立ちたい」で止めない
  2. なぜ神奈川県立保健福祉大学なのか: 保健・医療・福祉を1つの学部で横断的に学ぶ構成であること、少人数の指導体制、実習の積み上げ方など、この大学でなければならない理由を挙げる
  3. なぜ2年次編入なのか: 2年次から入るという選択に納得できる説明。前の学校で学んだことをどう接続するのかを語れると強い
  4. 卒業後にどう働くのか: 社会福祉士としてどの現場を志向するのか。行政・社会福祉協議会・医療機関・施設など、進路の方向性を1つは具体的に示す

大学は社会福祉学科の特色として、学年あたり学生3人に教員1人という少人数の指導体制と、すべての教員が福祉行政・福祉実践現場での実務経験を持つことを挙げています。また卒業生の進路として、国家公務員・地方公務員の福祉職、社会福祉協議会、地域包括支援センター、医療機関、社会福祉施設などを公表しています。志望理由をこの学科の実態に接続できているかが、面接での説得力を左右します。

小論文との一貫性を保つ

小論文で「保健・医療・福祉の立場でどう関われるか」を書いた直後に面接があります。小論文で述べた考えと面接で語る志望動機が食い違わないように、事前に自分の「軸」を1つ決めておいてください。関心のあるテーマ(例えば社会的孤立、子どもの貧困、高齢者の地域生活)を1つ定め、それについては小論文でも面接でも掘り下げて話せる状態にしておくのが現実的です。

出願手続きのチェックリスト

この大学の出願は、インターネット出願で登録したうえで書類を郵送する方式です。郵送方法にも制約があるので、直前に慌てないよう順番に進めてください。

  • 今すぐ: 大学公式サイトから2027年度学生募集要項と『インターネット出願ガイド』をダウンロードし、自分がどの出願資格の区分に当たるかを確定する
  • 9月中: 出身校(または在籍校)へ修得単位(見込)証明書または成績証明書を依頼する。学校の長が作成し厳封したものが必要で、すでに修得した(または修得見込みの)科目と単位数が記載されていることが条件。出願前から遡り3か月以内に発行されたものが有効
  • 9月中: 卒業証明書・卒業見込証明書を依頼する(卒業証書は不可)。在学中で証明書が取得できない場合は、在学学年を明記した在学証明書。専修学校の修了(見込み)で出願する場合は、大学のウェブサイトから所定の「専修学校専門課程修了(見込)証明書」をダウンロードして証明を受ける必要があるため、様式の取り寄せを早めに
  • 9月中: 出願前3か月以内に撮影した写真データ(JPEGまたはHEIC、カラー・背景なし・正面上半身脱帽)を用意する
  • 10月上旬: 志願理由書を大学サイトからダウンロードして印刷し、志願者本人が自筆で記入する(志望理由は日本語)。面接の参考資料になるので、面接の準備と同時に作り込む
  • 10月上旬: 市販の角2封筒(A4サイズの書類が折らずに入るもの)を1枚用意する
  • 出願期間中: インターネット出願で登録し、入学検定料17,000円をコンビニエンスストアで支払う。支払い後に入学志願票と宛名シートを印刷する
  • 2026年10月14日〜10月23日: 郵便局の窓口から速達・簡易書留で郵送する。消印有効だが、持参・メール便は受理されない。期間を過ぎた消印は受理されず返送される
  • 出願後: 受験票の受理メールは送られない。「受験票ダウンロード案内メール」が届いたらA4の白紙に印刷し、試験当日に持参する
  • 試験当日: 集合は午前9時00分(受付開始8時30分)。会場は横須賀キャンパス(横須賀市平成町1-10-1)。終了は面接終了後順次

書類の不足・不備があると受理されません。氏名・住所・電話番号に変更があった場合は学部入試担当部への連絡が必要です。詳細は必ず大学公表の最新の募集要項と『インターネット出願ガイド』で確認してください。

学費と、入学料の県内・県外差

公立大学なので、入学料が神奈川県内在住者と県外在住者で2倍違います。編入で県外から進学する人には無視できない差額なので、事前に確認しておいてください。

費目金額備考
入学検定料17,000円出願時にコンビニエンスストアで納付
入学料
(神奈川県内在住)
141,000円2025年度入学生から。入学手続時に金融機関窓口で納付(ゆうちょ銀行・郵便局・ATMは不可)
入学料
(神奈川県外在住)
282,000円
授業料年額535,800円267,900円ずつ、6月27日と11月27日の2回に分けて納付

出典: 神奈川県立保健福祉大学「入学検定料・入学料・授業料」(学部)。金額は変更される場合があります。

「県内在住」の定義に注意してください。大学の説明では、県内在住とは「入学者本人が合格発表の日の1年前の日から引き続き神奈川県内に住所を有する(住民票がある)方」を指します。2027年度入学の編入学試験なら合格発表は2026年12月8日ですから、その1年前にあたる2025年12月8日から継続して神奈川県内に住民票がある必要があるということです。合格が決まってから転居しても対象になりませんし、進学のために今から引っ越しても間に合いません。

費用面で押さえておきたい点がもう2つあります。1つは、大学が「学内外の実習・実験にかかる実習費・施設費、履修課程(コース)の選択にかかる追加費用は徴収しません」と明記していることです。福祉系は実習が多く、実習費が別途かかる大学もあるため、この方針は実質的な負担差になります。もう1つは、住民税非課税世帯・これに準ずる世帯および多子世帯の学生の成績優秀者を対象に、入学料・授業料の減額または免除の制度があることです。該当する可能性がある場合は入学手続時に相談するよう案内されています。

なお、上記の納付金のほかにテキスト代・実習衣代・学生保険料・学外実習の交通費などが必要になり、学外実習にあたって実施する各種検査の結果によっては予防接種費用が自己負担になる場合があると案内されています。

入学後|卒業要件と単位認定

編入学後の卒業要件は、募集要項に次のとおり示されています。

  • 本学に3年以上在学すること
  • 編入学後に認定される既修得単位と、本学で修得した単位を合わせて卒業に必要な単位数以上を修得すること

参考として要項に載っている、社会福祉学科2年次編入学の卒業に必要な単位数は合計126単位(必修75単位・選択51単位)です。内訳は象徴科目・人間総合教育科目・連携実践教育科目・専門創造教育科目・卒業研究に分かれています。要項には「編入学生の卒業に必要な単位数は一部変更される場合があります。入学後必ず確認してください」との注記があります。

単位認定については、他大学等で取得した単位の認定は入学後の申請により、大学の定める規定にもとづいて行うと説明されています。出願時点で「何単位認定されるか」は確定しません。そして要項には重要な注意書きがあります。「編入学時の既修得単位の認定状況によっては3年間で卒業できない場合もあります」。

ここは進路計画に直接影響します。2年次編入で最短3年、ただし単位認定の結果によっては4年になる可能性がある、という前提で資金計画・就職活動の時期を考えておくのが安全です。出願段階でできる備えは、出身校のシラバスや成績証明書を保管し、どの科目がどの分野に対応するかを自分で整理しておくことです。認定審査は入学後ですが、材料をそろえておけば手続きが滞りません。

併願戦略と受験ルートの選び方

学内では同じ日に複数の選抜が動く

2027年度の日程を見ると、2026年11月23日(月・祝)には、編入学試験のほかに学校推薦型選抜・特別選抜(社会人)・特別選抜(帰国生徒)も実施されます。試験日が同一なので、これらを同じ日に併願して受験することはできません。社会福祉学科の募集人員は、学校推薦型選抜26名、特別選抜(社会人)4名、編入学3名です。

社会人は2つのルートを比較できる

社会人経験のある方が社会福祉学科を目指す場合、編入学(2年次・在学3年以上)と特別選抜(社会人)(1年次・修業年限4年間)という2つの入口があります。試験科目はどちらも小論文40点+面接60点で、出願期間も2026年10月14日〜10月23日で共通、試験日も同じ11月23日です。違いは出願資格と入学年次です。

比較項目編入学試験特別選抜(社会人)
入学年次2年次1年次
在学期間3年以上4年間(昼間)
募集人員3名4名
主な出願資格大学・短大卒業(見込)、大学1年以上在籍かつ31単位以上、高専卒業(見込)、専修学校専門課程修了(見込)など年齢・神奈川県内での在住または雇用の期間・社会人経験などの条件があり、区分ごとに要件が異なる

特別選抜(社会人)の出願資格には、2027年4月1日時点で満23歳に達していることや、神奈川県内での継続在住・県内企業等での通算3年以上の雇用期間など、区分ごとに細かい条件が設定されています。詳細は必ず募集要項の該当条文を確認してください。

大学・短大を卒業していたり、大学で31単位以上を修得済みであれば、1年分の学費と時間を節約できる編入学のほうが有利です。逆に高校卒業後すぐに就職した方など、編入学の出願資格に当てはまらない場合は、特別選抜(社会人)が入口になります。自分がどちらの資格を満たすかを先に確認してください。

学外との併願は「編入年次」で組む

他大学の福祉系学部と併願する場合、最大の論点は年次です。この大学は2年次編入なので、3年次編入を実施している大学と併願すると、合格したときに卒業年が1年ずれます。併願先を選ぶときは、次の順で整理すると迷いません。

  1. 卒業時期を優先するなら、3年次編入を実施する福祉系学部を主軸にし、この大学は「カリキュラムを最初から積み上げたい場合の選択肢」と位置づける
  2. 資格取得の確実さを優先するなら、各大学で編入学生が取得できる資格の範囲を必ず要項で確認する。福祉系は編入学生に取得できない資格がある大学が珍しくない
  3. 公立大学の学費を優先するなら、入学料の県内・県外差の条件も併せて比較する

同じ福祉・人間系の編入試験としては、山梨県立大学人間福祉学部岩手県立大学社会福祉学部といった公立大学、法政大学現代福祉学部同志社大学社会学部社会福祉学科などの私立大学が候補になります。神奈川県内で通学圏を広げたい場合は神奈川大学人間科学部も比較対象です。

対策ロードマップ

試験日から逆算すると、準備期間は半年前後を見込むのが現実的です。小論文の英文読解と面接の作り込みを、並行して進めるのが基本形になります。

  • 6か月前(5月ごろ)

    大学サイトで公開されている小論文の問題・出題意図・模範解答を入手し、実際に90分で解いてみる。ここで英語の読解にどれだけ時間がかかるかを測るのが目的です。時間内に読み切れなければ、英文読解の底上げを最優先の課題に設定します。並行して、社会福祉士の役割や活動領域の概略をつかんでおきます。

  • 5〜4か月前(6〜7月)

    社会・医療・福祉に関わる英文記事を定期的に読む習慣をつくる。週2本、時間を計って読み、要旨を日本語60字でまとめる練習まで一続きで行います。同時に、自分の関心テーマを1つ決め、関連する新書や白書の該当章を読み進めます。

  • 3か月前(8月)

    800字の論述練習を開始。「現状の整理→専門職としての課題設定→具体的な関わり方→限界と補い方」の型で、月に4本を目安に書きます。必ず添削を受け、本文の内容を踏まえているかを確認します。日本の学校教育法にもとづかない学校の出身者は、この時期までに大学への相談期限(8月7日)を済ませておく必要があります。

  • 2か月前(9月)

    出願書類の手配月。証明書は厳封・所定様式・発行から3か月以内といった条件があるため、この時期に出身校へ依頼します。並行して志願理由書の下書きを作成し、面接で話す内容と一致させます。

  • 1か月前(10月)

    10月14日〜23日の出願を完了させる。郵便局窓口からの速達・簡易書留のみという条件に注意。出願後は面接練習に比重を移し、想定質問への回答を10分の枠に収める練習を繰り返します。

  • 直前期(11月)

    本番と同じ90分で小論文を通しで解く。時間配分を体に入れることが目的です。面接は第三者に模擬面接を依頼し、志望理由・2年次編入を選ぶ理由・卒業後の進路の3点を、詰まらずに話せる状態に仕上げます。

直前期のチェックリスト

  • 90分で小論文を通しで解き、800字の論述を書き切れる時間配分を確定させた
  • 大学が公開している出題意図・模範解答と自分の答案を照合し、ズレの傾向を把握した
  • 自分の関心テーマについて、制度名ではなく専門職としての関わり方を語れる状態にした
  • 志願理由書に書いた内容を暗記ではなく自分の言葉で説明できる
  • 「なぜ社会福祉か」「なぜこの大学か」「なぜ2年次編入か」「卒業後どう働くか」の4点に、10分で収まる長さで答えられる
  • 受験票をA4白紙に印刷し、持ち物・交通経路・所要時間を確認した(集合は午前9時00分、受付開始8時30分)
  • 合格発表日(2026年12月8日 午前10時)と入学手続期間(12月9日〜12月16日・消印有効)を手帳に記入した
  • 入学料の県内・県外の区分と、減免制度の対象になるかを確認した
  • 介護福祉士の受験資格は取得できないこと、精神保健福祉士は入学後の選考が必要なことを理解したうえで進学を決めた

よくある質問

神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部の編入試験は何年次に編入できますか?

2027年度入学者選抜では、社会福祉学科の2年次編入だけが実施されます。3年次編入は行われていません。看護学科・栄養学科・リハビリテーション学科は編入学試験の実施学科に含まれていません。2年次への編入なので、卒業までに本学へ3年以上在学することが必要です。短期大学や専門学校を修了してから編入する場合は、前の学校での2年間と合わせて合計5年で学士取得というスケジュールになります。

神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部の編入試験の倍率は?

大学が公表している編入学選抜状況によると、2026年度入学者選抜は受験者7名・合格者3名で倍率2.3倍でした。倍率は受験者数÷合格者数で算出されています。過去の公表資料では2024年度入学者選抜が受験者3名・合格者1名で3.0倍、2021年度入学者選抜が受験者4名・合格者3名で1.3倍です。募集人員は3名ですが、募集人員どおりに合格者が出るとは限らず、2024年度は合格者が1名でした。

編入学すると介護福祉士や精神保健福祉士の資格は取れますか?

募集要項には、編入学者は介護福祉士国家試験受験資格を取得することができないと明記されています。介護福祉士コースの科目は1年次から始まるためです。精神保健福祉士国家試験受験資格の履修課程については、入学後に大学が実施する選考に合格する必要があると記載されています。社会福祉士国家試験受験資格は社会福祉学科の全学生が対象です。資格取得を目的に編入する場合は、出願前に大学へ直接確認することをおすすめします。

編入学試験の小論文はどんな問題が出ますか?

募集要項では、英文読解と、その英文を参考にした日本語による小論文の記述により、論理的思考力・創造力・表現力を評価すると説明されています。試験時間は90分、配点は40点です。大学は2026年度入学者選抜の問題と出題意図・模範解答を公式サイトで公開しており、英文1本に対して、空所補充の記号選択、下線部の内容を日本語60字以内で説明する設問、内容一致の選択問題、本文を踏まえて自分の考えを日本語800字以内で述べる設問という構成でした。

出願資格にある31単位は誰に必要な要件ですか?

31単位は、出願資格のうち大学に1年以上在籍している人が使う区分にだけかかる要件です。2027年3月31日時点で大学に1年以上在籍(休学期間を除く)し、かつ31単位以上を修得しているか修得見込みであることが条件になります。大学・短期大学の卒業(見込み)、高等専門学校の卒業(見込み)、専修学校専門課程の修了(見込み)、高等学校専攻科の修了(見込み)で出願する場合は、それぞれの区分の条件を満たせばよく、31単位という数字は課されません。

神奈川県外に住んでいると入学料は高くなりますか?

大学が公表する納付金の表では、入学料は神奈川県内在住者が141,000円、神奈川県外在住者が282,000円で、2倍の差があります。ここでの県内在住とは、入学者本人が合格発表の日の1年前の日から引き続き神奈川県内に住所を有する(住民票がある)人を指すと説明されています。合格が決まってから転居しても対象にはなりません。授業料は年額535,800円で、入学料・授業料には減免制度もあります。

編入試験の対策はいつから始めるべきですか?

出願は10月中旬、試験は11月下旬なので、遅くとも半年前にあたる5月ごろには着手したい試験です。小論文に英文読解が含まれるため、英語の基礎に不安がある場合はさらに早い時期から読解の練習を積む必要があります。配点は面接のほうが高く設定されているので、志望理由と将来の進路を言語化する作業も同時に進めてください。証明書類は厳封や所定様式の指定があり、出願期間の2〜4週間前には出身校へ依頼しておくと安全です。

まとめ

神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部の編入学試験は、社会福祉学科の2年次に3名を募る、小論文40点+面接60点の選抜です。要点を4つに絞ると次のようになります。

  • 2年次編入である。短大・専門学校からの編入では合計5年かかる一方、大学1年生であれば学年を落とさずに移れる
  • 小論文には英文読解がある。しかも大学が問題・出題意図・模範解答を公開しているので、対策の的が明確に絞れる
  • 配点は面接のほうが高い。志願理由書は面接の参考資料になるため、書類と面接を一体で作り込む
  • 介護福祉士の受験資格は取得できず、精神保健福祉士は入学後の選考が必要。資格を目的にするなら出願前に大学へ確認する

2027年度の出願は2026年10月14日から。証明書の手配と英文読解の底上げには時間がかかるので、いま着手すれば十分に間に合います。まずは大学が公開している小論文を90分で解いてみて、自分の現在地を測るところから始めてください。日程・科目・出願資格は毎年変わる可能性があるため、出願前には必ず大学が公表する最新の募集要項を確認しましょう。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要・出願資格・日程・学費は、神奈川県立保健福祉大学が公表する2027(令和9)年度学生募集要項および入試情報ページを原本にあたって確認し、毎年度更新しています。倍率は大学が公表する編入学選抜状況にもとづく数値です。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ|最終更新: 2026年8月6日

関連記事

医療福祉系の一覧へ戻る

LINEで無料相談を予約