大阪経済大学人間科学部の編入試験|論文1科目・英語資格が出願条件
大阪経済大学人間科学部(人間科学科)の編入学試験は、3年次編入・募集人員は若干名、当日の試験は論文1科目だけ(100点・60分)という、とてもシンプルな形をしています。面接も口頭試問も英語の筆記もありません。
そのぶん、本当の第一関門は出願条件のほうにあります。学歴の条件を満たしているだけでは出願できず、実用英語技能検定準2級以上・TOEIC Listening & Reading Test 400点以上・TOEIC Bridge Listening & Reading Tests 73点以上のいずれかを、期限内に取得している必要があります。この記事は、大学が公表している入試ガイド・募集要項・入試結果をもとに、出願条件から合格後の単位認定までを順に整理したものです。
まず押さえる5つの事実
細かい話に入る前に、大阪経済大学人間科学部の編入試験の輪郭を先にまとめます。すべて大学が公表している資料で確認できる内容です。
- 編入できるのは3年次だけです。募集要項の「編入年次」には、入学者は本学3年次に編入することになると書かれています。2年次編入の制度はありません。
- 人間科学部の募集単位は人間科学科の1学科です。入試ガイドの募集学科の表には、経済学科・第1部経営学科・ビジネス法学科・情報社会学科・人間科学科・第2部経営学科(夜間)の6つが並び、人間科学部からは人間科学科だけが載っています。募集人員はいずれも若干名です。
- 当日の試験は論文1科目、100点・60分です。問題は学部ごとに作られます(各学部出題)。第2部経営学科だけは書類審査20点+口頭試問80点という別方式で、人間科学科とは選考の中身が違います。
- 英語外部試験のスコアが出願資格に組み込まれています。学歴の条件(1)〜(5)のいずれかに加えて、英検・TOEIC・TOEIC Bridgeのいずれかの基準を満たす必要があり、スコア証明書も出願書類として提出します。
- 出願は郵送のみ、締切日必着です。加えて、郵送とは別にUCAROの会員登録が必要になります。合否照会や入学手続の案内はUCARO上で行われます。
2027年度の日程と試験の基本情報
2027年度(2027年4月入学)
| 募集学部・学科 | 人間科学部 人間科学科(若干名) |
|---|---|
| 編入年次 | 3年次 |
| 出願期間 | 2026年10月5日(月)〜10月14日(水) 締切日必着 |
| 試験日 | 2026年10月23日(金) |
| 合格発表 | 2026年11月2日(月) |
| 入学手続 | 入学金(一次): 2026年11月2日(月)〜11月24日(火) 入学金(二次)・学費・諸会費: 2026年11月2日(月)〜11月30日(月) |
| 選考方法・配点 | 論文(各学部出題) 100点・60分 |
| 試験地 | 大阪(本学 大隅キャンパス) |
| 検定料 | 35,000円(納付後の返還なし) |
| 出願方法 | 郵送のみ(締切日必着)。別途UCAROの会員登録が必要 |
出典: 大阪経済大学 入試情報サイト「編入学試験」ページ、および同サイト掲載の入試ガイド「編入学試験」ページ(2026年8月6日確認)。日程は入試カレンダーとも一致しています。選考方法・配点・試験時間は入試ガイドの記載によります。
試験日は10月下旬。準備の起点はその1年前
編入試験の日程は大学ごとにばらばらで、6月に行う大学もあれば、年明けに行う大学もあります。大阪経済大学は10月下旬です。出願が10月上旬に締め切られるため、実質的な準備の締め切りは9月末だと考えておくのが安全です。
ここで見落としがちなのが、英語外部試験のスコアは出願の時点で手元になければならないという点です。英検やTOEICは申込みから受験、結果の発行までにそれなりの時間がかかります。10月上旬の出願に間に合わせるには、遅くとも夏前には受験を済ませておきたいところです。「試験日が10月だから夏から準備すればいい」と考えると、英語の条件で出願できずに1年待つことになります。
大学のなかでの併願はできない
募集している6学科はすべて同じ試験日です。2026年度の募集要項では、第2部経営学科を除く全学部・学科の論文がいずれも10時30分から11時30分に実施されており、時間割も共通でした。つまり「人間科学科と情報社会学科の両方を受けて、受かったほうに進む」といった学内併願は事実上できません。出願の時点で1学科に決める必要があると考えて、志望理由を固めておいてください。
科目と日程が分かっても、いまの学習量で間に合うか、何を先にやるかは人によって変わります。併願先との重なりも、組み合わせ次第で負担が大きく変わります。
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出願資格|英語の条件が実質の第一関門
大阪経済大学人間科学部の編入試験でいちばん重要なのは、試験対策より前に出願資格を満たせるかどうかです。条件は「学歴の条件」と「英語の条件」の2階建てになっていて、両方を満たさなければ出願できません。
学歴の条件(1)〜(5)
次の(1)〜(5)のいずれかに当てはまることが必要です(2027年度の記載にもとづきます)。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| (1) | 日本の大学を卒業した者、および2027年3月卒業見込みの者。または本学以外の日本の大学に2年以上在籍(休学期間を除く)し、当該学部・学科において60単位以上修得した者、および2027年3月修得見込みの者 |
| (2) | 日本の短期大学を卒業した者、および2027年3月卒業見込みの者 |
| (3) | 日本の高等専門学校を卒業した者、および2027年3月卒業見込みの者 |
| (4) | 日本の高等学校、中等教育学校の後期課程および特別支援学校の専攻科の課程(修業年限が2年以上であること、その他の文部科学省の基準を満たす者に限る)を修了した者、および2027年3月修了見込みの者 |
| (5) | 日本の専修学校の専門課程(修業年限が2年以上で、その他文部科学大臣の定める基準を満たすもの)を修了した者、および2027年3月修了見込みの者 |
60単位という条件は、(1)のうち「大学に2年以上在籍」というルートにだけかかります。ここを学部全体の要件だと読み違える人が多いのですが、短期大学・高等専門学校の卒業(見込)者、高等学校等の専攻科・専修学校専門課程の修了(見込)者は、卒業・修了そのものが出願資格であり、60単位の条件はかかりません。大学をすでに卒業した人も同様です。
もうひとつ、条文をそのまま読むと分かる細かい点があります。(1)の在籍ルートは「本学以外の日本の大学に2年以上在籍」と書かれています。大阪経済大学に在籍したまま学部を移りたい、という使い方は想定されていない書き方です。また「当該学部・学科において」60単位以上とあるため、複数の学校を渡り歩いて合算する形も想定されていません。自分の在籍歴が条文にきれいに当てはまるか自信がない場合は、出願前に大学へ確認してください。
英語の条件(a)〜(c)
学歴の条件に加えて、次のいずれかを満たしている必要があります。
| 区分 | 基準 | 注意点 |
|---|---|---|
| (a) | 実用英語技能検定 準2級以上 | 従来型、CBT、S-CBT(1day S-CBT)、S-Interview(2day S-Interview)のいずれでも可。英検IBA・英検プレテストは除く |
| (b) | TOEIC Listening & Reading Test 400点以上 | L&R IPテスト・IPオンラインテストは除く |
| (c) | TOEIC Bridge Listening & Reading Tests 73点以上 | ― |
有効期間の条件が付いています。2027年度入試では「英語外部試験の資格・スコアは、2024年4月以降に合格・取得したものを有効とします」とされています。2026年度入試では「2023年4月以降」でした。つまり毎年、試験のおよそ2年半前より新しいものだけが有効という運用になっています。高校時代に取った英検の級が残っていても、期間から外れていれば使えません。
除外条件にも注意してください。大学や勤務先で団体受験するTOEICのIPテストは対象外です。公開テストを個人で申し込む必要があります。英検も、学校で受ける英検IBAや英検プレテストは認められていません。「スコアは持っているつもりだったが、種類が違って出願できなかった」というのは、防げるのに起きてしまう失敗です。
出典: 大阪経済大学 入試ガイド「編入学試験」ページ(2027年度)および2026年度編入学試験募集要項「出願資格」。基準・有効期間は年度によって変わる可能性があるため、出願前に必ず最新の募集要項で確認してください。
出願手続きと必要書類
出願手続きは郵送のみで、締切日必着です。ウェブ上で完結する形式ではありません。加えて、郵送とは別にUCAROの会員登録が必要で、合否照会や入学手続の案内はUCARO上で行われます。この二本立ての構造を知らないと、書類を送っただけで安心してしまいます。
提出書類は出身校の区分で変わる
2026年度募集要項の出願手続の表をもとに、人間科学部(第2部を除く学部・学科)に出願する場合の書類を整理します。
| 書類 | 提出が必要な人 |
|---|---|
| 志願票・写真 | 全員(本学所定の用紙。写真は出願前3か月以内に撮影したもの) |
| 成績証明書 | 全員(出願前1年以内に発行されたもの) |
| 英語外部試験の合格・スコア証明書 | 全員(試験実施団体が発行したもの。コピー可) |
| 卒業(修了)証明書または卒業(修了)見込証明書 | 大学卒業(見込)者/短期大学卒業(見込)者/高等専門学校卒業(見込)者/高等学校等の専攻科修了(見込)者/専修学校専門課程修了(見込)者 |
| 在学(在籍)証明書 | 大学在学中または休学中の者/大学を中途退学した者 |
| 単位修得見込証明書 | 大学在学中または休学中の者で、出願時点で出願資格の単位数を満たしていることを成績証明書で確認できない場合 |
| 編入学資格証明書 | 専修学校専門課程修了(見込)者(本学所定の用紙) |
| 住民票の写し | 外国籍の方 |
ここで人間科学部の受験者にとって大事なのは2点です。ひとつは、英語のスコア証明書がどの区分でも必須だということ。もうひとつは、志望理由書は提出しないということです。志望理由書が必要なのは経営学部第2部の出願者だけで、第2部の選考が「書類審査20点(志望理由書による)+口頭試問80点」で構成されているためです。人間科学科の選考は論文100点のみなので、書類で加点される仕組みがありません。合否は論文の出来がほぼすべてを決めると考えて準備してください。
検定料の納付にも期限がある
検定料は35,000円で、いったん納付すると返還されません。2026年度の要項では、納付期間が出願期間と同じに設定され、期間内に大学の口座に着金していない場合は受理できないと明記されていました。振込は本学所定の振込依頼書を使って金融機関の窓口で行う形で、ゆうちょ銀行からの振込みはできません。やむを得ずATMやネットバンキングを使う場合は、振込依頼人名に志願票の整理番号と本人名を入力し、利用明細書のコピーを出願書類に同封するといった条件が付きます。
証明書の発行は、学校によっては1〜2週間かかります。出願期間が10日ほどしかないことを考えると、証明書の依頼は出願期間の2〜4週間前、つまり9月中旬までに済ませておくのが現実的です。
試験科目|論文60分で何が問われるか
人間科学科の選考は論文1科目(100点・60分)です。問題は学部ごとに作成されるため、経済学科や情報社会学科とは別の問題が配られます。
形式は課題文を読んで答える型
オンライン編入学院で人間科学部の過去の出題を分析したところ、まとまった長さの論説文(課題文)が示され、それを読んだうえで設問に答える形式が確認できています。用語の丸暗記を問うタイプではなく、文章を読み取る力と、読み取った内容を土台に自分の考えを筋道立てて書く力の両方が必要になります。
課題文のテーマは、現代社会をめぐる論題から選ばれています。テクノロジーと社会の関係、国際情勢と人権といった領域の文章が用いられており、心理学やスポーツ科学の専門知識を前提とした出題は確認できていません。人間科学部は「人間のこころ」「人間の身体」「人間が形作る社会」という3つのテーマで学ぶ学部ですが、入口の試験では専門科目の知識よりも、社会の出来事を自分の頭で考えて言葉にできるかが見られていると考えるのが自然です。
著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません。ここで示しているのは、出題の形式と扱われた分野の傾向までです。
60分という時間配分を甘く見ない
この試験でいちばん過小評価されやすいのが60分という制限時間です。課題文を読み、設問の要求を正確につかみ、構成を決めて、書き切る。この一連の作業を1時間で終える必要があります。書く量が多い年度であれば、考えている余裕はほとんどありません。
対策としては、次の時間配分を体に入れておくのが有効です。
- 0〜10分: 課題文を読む。線を引きながら、筆者の主張・その根拠・反論の位置を押さえます。全部を精読しようとせず、設問に関係する箇所を優先します。
- 10〜18分: 設問の要求を分解し、構成メモを作る。「説明せよ」なのか「あなたの考えを述べよ」なのかで、書くものはまったく変わります。ここを飛ばして書き始めると、途中で破綻します。
- 18〜52分: 書く。構成メモの順に、段落ごとの役割を決めて書き進めます。
- 52〜60分: 読み返す。誤字脱字、主語と述語のねじれ、設問に答え切れているかを確認します。
この配分どおりに書く練習を、本番と同じ60分で最低10回は積んでおいてください。時間内に書き切れないまま本番を迎えるのが、この形式でいちばん多い失敗です。
課題文のテーマに備える読書の仕方
テーマが現代社会の論題から選ばれる以上、日ごろの情報の取り方がそのまま得点力になります。とはいえ、やみくもにニュースを追っても書けるようにはなりません。次の手順に絞ると効率がよくなります。
- 週に2本、論説記事を選んで要約する。新聞の社説や解説記事を200字程度にまとめ、続けて「自分はこの主張のどこに賛成し、どこに留保をつけるか」を200字で書きます。要約と意見を分けて書く練習が、そのまま設問の型に対応します。
- テーマを広げすぎない。人間科学部で扱われうる領域は、テクノロジーと人間、国際社会と人権、格差や福祉、健康や地域社会といった範囲に集まります。この周辺で5〜6のテーマを決め、それぞれ賛否両論の材料を持っておくほうが、浅く広く知るより本番で使えます。
- 反対意見を必ずセットで持つ。論文で説得力が出るのは、自分の立場を述べたうえで、想定される反論に触れて答えられているときです。「なぜそう言えないのか」を1つ用意しておくだけで、文章の厚みが変わります。
- 書いたものは必ず他人に読んでもらう。論文は自分では欠点が見えません。学校の先生でも第三者でもよいので、「読んで意味が通るか」を確認してもらってください。
入試結果で見る難易度
大阪経済大学は、編入学試験の入試結果を学科別に公表しています。入試ガイドの「参考データ」と、入試情報サイトの入試結果PDFの両方で確認できます。
人間科学科の年度別実績
| 年度 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学手続者 |
|---|---|---|---|---|
| 2020年度 | 11 | 10 | 3 | 3 |
| 2021年度 | 14 | 14 | 8 | 8 |
| 2024年度 | 1 | 1 | 1 | ― |
| 2025年度 | 1 | 1 | 1 | 0 |
| 2026年度 | 1 | 1 | 1 | 1 |
出典: 2026年度・2025年度=大阪経済大学 入試ガイド「編入学試験」参考データおよび入試情報サイト掲載の各年度「入試結果」PDF、2024年度=同「2024年度 入試結果」PDF(編入学試験・秋季の欄)、2020年度・2021年度=同「入試結果-その他(社会人、編入学、国際留学生)」PDF。年度は入学年度で、たとえば2026年度は2025年10月に実施された試験の結果です。2024年度のPDFは志願者数・受験者数・合格者数の3列のみで、入学手続者の欄がありません。2022年度・2023年度は現在参照できる公表資料が確認できなかったため掲載していません。
この表から読み取れることを、正確に書きます。
- 直近3年は、いずれも志願者1名・合格者1名です。母数が1名なので、この数字から倍率を計算しても難易度の指標にはなりません。「1.0倍だから受かりやすい」と読むのは誤りです。
- 数年前は二桁の志願者がいました。2021年度は志願者14名に対して合格者8名(受験者数÷合格者数で1.8倍)、2020年度は受験者10名に対して合格者3名(同3.3倍)でした。年度によって受験者の集まり方が大きく変わる試験です。理由は大学から公表されていません。
- 倍率で語れない試験だからこそ、基準を満たしにいく発想が要ります。相手を出し抜くのではなく、論文で一定水準の答案を書き切れるかどうか。準備の方向はそちらに寄せてください。
大学全体で見た編入学試験
人間科学科だけを見ると母数が小さすぎるので、大学全体の編入学試験の実績も併せて見ておきます。こちらは受験者数が二桁あるため、選抜の厳しさの感覚がつかめます。
| 年度 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 受験者数÷合格者数 |
|---|---|---|---|---|
| 2020年度 | 85 | 80 | 30 | 2.7倍 |
| 2021年度 | 63 | 61 | 37 | 1.6倍 |
| 2024年度 | 27 | 27 | 15 | 1.8倍 |
| 2025年度 | 26 | 25 | 12 | 2.1倍 |
| 2026年度 | 16 | 16 | 8 | 2.0倍 |
大学全体の編入学試験の合計です。倍率は受験者数÷合格者数で計算しています。2020年度・2021年度は当時の第2部経営学科(イブニングスクール)を含む集計で、この区分は2022年度から募集が行われていません。2024年度は秋季の合計で、これとは別に第2部経営学科のみの春季(志願2名・受験2名・合格2名)がありました。2022年度・2023年度は現在参照できる公表資料が確認できなかったため掲載していません。
ここ数年は受験者のおよそ半数が合格している計算になります。ただし、これを「受ければ半分受かる」と読むのは早計です。2026年度の学科別の内訳を見ると、情報社会学科は志願者1名・受験者1名に対して合格者0名、2024年度の経済学科は志願者3名・受験者3名に対して合格者0名でした。募集人員が若干名であることは、逆に言えば「基準に達していなければ枠が余っていても通さない」という意味です。
参考|2026年度の学科別内訳
| 学科 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学手続者 |
|---|---|---|---|---|
| 経済学科 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 第1部 経営学科 | 5 | 5 | 2 | 0 |
| ビジネス法学科 | 1 | 1 | 1 | 1 |
| 情報社会学科 | 1 | 1 | 0 | 0 |
| 人間科学科 | 1 | 1 | 1 | 1 |
| 第2部 経営学科(夜間) | 8 | 8 | 4 | 3 |
| 合計 | 16 | 16 | 8 | 5 |
出典: 大阪経済大学「2026年度 入試結果」および入試ガイド「編入学試験」参考データ。
合格したあとに効いてくる3つのこと
編入は「受かって終わり」ではありません。3年次に入ってから卒業までは原則2年間しかないため、単位認定がどうなるかで在学中の負担がまったく変わります。大阪経済大学は、この部分を募集要項に明記している数少ない大学です。出願を決める前に読んでおく価値があります。
1. 単位認定は60単位が基本、条件しだいで約10単位が上乗せ
募集要項の「単位の認定」には、提出した成績証明書類等をもとに60単位を認定すると書かれています。さらに、修得単位数が60単位を超える場合は、出身校のカリキュラムや講義内容などにより約10単位程度を追加で認定することがあるとされています。ただし通信制大学からの編入学では本学の単位として認定できない場合があること、実際の認定単位数は学内の承認手続きを経て決まるため事前には回答されないことも、あわせて明記されています。
2. 合格後の「単位認定資料」の提出期限を落とさない
合格後には、それまでに在籍したすべての4年制大学・短期大学・専門学校などについての資料を提出する必要があります。求められるのは、単位修得済みまたは履修中の科目のシラバス(講義概要)、出願時に未提出だった成績証明書、履修中の科目がある場合の単位修得見込証明書などです。2026年度の要項では提出期限が翌年1月5日必着とされ、期限を過ぎた場合や未提出の場合は認定単位数が減ることがあるとはっきり書かれています。合格発表から2か月ほどしかないので、在籍校のシラバスは受験前から手元にそろえておくと安全です。
3. 成績開示制度がある
大阪経済大学は、受験者本人からの請求があれば科目別の得点と総点、および合格最低値または合格最低点を開示しています。2026年度の要項では申請期間が入学年度の4月上旬から下旬までで、申請には所定の申請書、受験票の原本(コピー不可)、返信用の切手、本人確認書類のコピーが必要とされていました。過年度分の開示は行われません。受験票は結果が出たあとも捨てずに保管しておいてください。万一うまくいかなかった場合、翌年の受験や併願校の選び直しを考えるうえで、自分の点数と合格最低点が分かる意味は大きいものがあります。
資格を目的にするなら出願前に必ず確認する
人間科学部は資格に関わる科目が充実している学部です。大学の学部紹介では、公認心理師(受験資格)、健康運動指導士(受験資格)、中学校・高等学校教諭一種免許状、養護教諭一種免許状、社会福祉主事任用資格、防災士、福祉住環境コーディネーターなどが挙げられています。この点に魅力を感じて編入を考える人は多いはずです。
ただし、募集要項には見逃せない注記が付いています。募集学部・学科の表の人間科学部の欄に印が付き、「公認心理師資格(受験資格)および教員免許状の取得を検討されている方は、必ず事前に学習支援課へお問い合わせください」と書かれています。
これは形式的な注意書きではありません。3年次編入では在学期間が原則2年間になるため、資格課程に必要な科目を残り2年ですべて履修できるかは、認定される単位の中身や履修の順序に左右されます。実習を伴う科目は履修時期が決まっていることが多く、順番が合わないと卒業までに間に合わないこともあります。資格の取得が編入の主目的なら、出願を決める前に大学へ直接確認してください。この記事を含め、大学以外の情報だけで判断してよい種類の話ではありません。
出典: 大阪経済大学 人間科学部の学部紹介ページ(取得可能な資格)および2026年度編入学試験募集要項「募集学部・学科・人員」の注記。取得できる資格の条件は入学年度や履修状況によって変わります。
学費と学びの中身
2027年度入学者の学費等納付金
大学が公表している2027年度入学者対象の学費等納付金のうち、人間科学部人間科学科の初年度分は次のとおりです。
| 種類 | 年額 | 春学期 | 秋学期 |
|---|---|---|---|
| 入学金 | 190,000円 | 190,000円 | ― |
| 授業料 | 810,000円 | 405,000円 | 405,000円 |
| 施設設備資金 | 200,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
| 教育充実費 | 15,000円 | 7,500円 | 7,500円 |
| 委託徴収金 | 13,000円 | 7,000円 | 6,000円 |
| 合計 | 1,228,000円 | 709,500円 | 518,500円 |
納付の流れは2段階です。まず入学金(一次)として100,000円を納め、続いて入学金(二次)90,000円+春学期分学費512,500円+委託徴収金7,000円=609,500円を納めます。編入学試験の場合、一次の締切が11月24日、二次の締切が11月30日と、それぞれ別に設定されています。期間内に納付が確認できない場合は入学を辞退したものとみなされます。
納付後に進学先を変える可能性があるなら、返還の条件も知っておいてください。所定の手続きを期限までに行った場合に返還されるのは入学金(一次)を除く納付金です。つまり最初の100,000円は戻りません。また、実習科目を履修する場合は実習費が別途必要になることがあると注記されています。実習型の授業が多い人間科学部では、この点も見込んでおくのが安全です。
出典: 大阪経済大学 入試ガイド「学費等納付金」(2027年度入学者対象)。3年次編入の場合、在学期間は原則2年間になるため、この表は4年間の総額ではなく初年度の金額です。編入学生に適用される金額と納付方法は、募集要項でも必ず確認してください。
編入後はどんな学びになるのか
人間科学部は、人間のこころ・人間の身体・人間が形作る社会という3つのテーマでコースが編成されています。大学の学部紹介によると、コースは次の3つで、その下に8つの領域が置かれています。
- 臨床心理学コース: 臨床心理学を中心に幅広い心理学の知見を学び、心理的な問題を予見・理解・解決する力を養います。ロールプレイ実習や学外施設実習があります。
- スポーツ科学コース: スポーツ・運動・トレーニングとそれらを通じたスポーツ科学の知識と技能を学びます。スポーツ指導実習やスポーツビジネス現地実習があります。
- 社会ライフデザインコース: 現代社会の多様な課題への対処法を学びます。地域防災実習などを通じて、防災・健康・医療の社会システムを扱います。
大学の説明では、学部生は2年次からいずれかのコースに所属して学習を進め、希望者がコースの受入可能人数を大幅に超えた場合は1年次の成績によって選抜される、とされています。3年次編入で入学した場合にコース所属がどう扱われるかについては、大学が公表している範囲では確認できませんでした。入りたいコースが決まっているなら、この点も出願前の問い合わせに含めておくことを強くおすすめします。コースによって履修する実習も、目指せる資格も変わるためです。
キャンパスは大阪市東淀川区の大隅キャンパスです。編入学試験の試験地も同じ大隅キャンパスなので、受験の日に通学環境を実際に確かめられます。阪急京都線の上新庄駅から徒歩約15分、大阪メトロ今里筋線の瑞光四丁目駅から徒歩約2分の場所にあります。
対策ロードマップ
試験日を10月下旬、出願を10月上旬として逆算します。すでに英語のスコアを持っているかどうかで、必要な期間が大きく変わります。
1年前〜9か月前: 英語の条件をつぶす
最優先は英検準2級以上またはTOEIC L&R 400点以上の取得です。この条件を満たしていない状態では、どれだけ論文を練習しても出願できません。TOEIC 400点は、リスニングとリーディングの基礎を固めれば十分に届く水準です。単語帳1冊と公式問題集を軸に、2〜3か月を集中して充てるのが現実的です。受験する試験の種類(公開テストであること)と、有効期間の条件を必ず確認してから申し込んでください。この時期に、志望するコースや資格について大学へ問い合わせておくのも有効です。
9か月前〜4か月前: 論文の土台をつくる
論文の型(問題提起→根拠→結論)を身につける時期です。週に2本、社説や解説記事の要約200字+自分の意見200字をセットで書き続けます。この段階では時間を計らず、構成の作り方と接続表現の使い方を安定させることに集中してください。並行して、テクノロジーと人間・国際社会と人権・格差や福祉・健康や地域社会といった領域から5〜6のテーマを決め、賛否の材料を集めていきます。
4か月前〜2か月前: 本番形式で書き切る練習
ここから60分の実戦形式に切り替えます。長めの論説文を1本用意し、要約と意見論述をセットで60分以内に完成させる。これを週1〜2回、最低10回は繰り返します。書いたものは必ず第三者に読んでもらい、「設問に答えられているか」「主語と述語がねじれていないか」の2点を指摘してもらってください。同時に、卒業(修了)証明書・成績証明書の発行方法と所要日数を在籍校に確認しておきます。
2か月前〜出願: 書類をそろえる
募集要項を資料請求で取り寄せ、自分の区分で必要な書類を1つずつ確認します。証明書の依頼は出願期間の2〜4週間前に出しておきます。英語のスコア証明書、写真(出願前3か月以内の撮影)、志願票の記入、検定料の振込までを、締切の数日前には終えられる計画にしてください。UCAROの会員登録も忘れずに済ませます。
出願後〜試験当日: 手を止めない
出願が終わってから試験日までは約10日です。この期間は新しいことに手を出さず、これまでに書いた答案を読み返して、自分がよく崩れる箇所(結論が弱い、根拠が抽象的、など)を確認します。前日は会場までの経路と持ち物を確認し、当日は試験会場が当日掲示されるため、時間に余裕を持って大隅キャンパスに着くようにしてください。
併願をどう組むか
大阪経済大学の編入は10月下旬に試験があり、合格発表が11月上旬です。この時期は、関西圏の私立大学の編入試験が集中する時期でもあります。併願を考えるときの視点を整理します。
- 学内併願はできません。6学科すべてが同一日程です。人間科学科で出願すると決めたら、その1本になります。
- 英語外部試験のスコアは他大学でも使えます。編入試験では英語外部スコアを出願資格や加点に使う大学が増えています。大阪経済大学のために取った英検・TOEICのスコアは、そのまま他大学の出願条件を満たす材料になります。1つのスコアで受験できる大学が増えるという意味で、英語の準備は併願戦略そのものです。
- 論文型の大学とは対策を共有できます。課題文を読んで論述する形式は、人間科学・心理学系の編入試験で広く採用されています。同じ形式の大学を組み合わせれば、対策の重複が最小限で済みます。逆に、専門科目の筆記がある大学を併願に入れる場合は、必要な学習量が大きく増えることを織り込んで計画してください。
- 合格発表と入学手続の日程を並べて確認する。大阪経済大学は合格発表が11月2日、入学金(一次)の締切が11月24日です。他大学の発表がそれより後になる場合、先に入学金(一次)100,000円を納めるかどうかの判断が必要になります。前述のとおり、この100,000円は入学を辞退しても返還されません。併願校の発表日を先に一覧にしてから、出願する組み合わせを決めてください。
出願までのチェックリスト
- 英語外部試験の条件を満たしているか。英検準2級以上/TOEIC L&R 400点以上/TOEIC Bridge L&R 73点以上のいずれか。取得時期が有効期間に入っているか。IPテスト・英検IBA・英検プレテストではないか。
- 自分の出願区分を特定したか。大学卒業(見込)/大学に2年以上在籍(60単位以上)/短期大学/高等専門学校/高等学校等の専攻科/専修学校専門課程のどれか。区分によって必要書類が変わります。
- 募集要項を取り寄せたか。出願には募集要項が必要です。入試情報サイトの資料請求から早めに手配してください。
- 証明書を依頼したか。出願期間(2026年10月5日〜10月14日)の2〜4週間前を目安に、在籍校・出身校へ依頼します。発行に1〜2週間かかることがあります。
- UCAROの会員登録を済ませたか。郵送での出願とは別に必要です。合否照会と入学手続の入口になります。
- 検定料35,000円の納付方法を確認したか。納付期間と本学所定の振込依頼書の扱い、ゆうちょ銀行からは振り込めない点に注意します。
- 資格を目的にする場合、大学へ問い合わせたか。公認心理師(受験資格)や教員免許状を考えているなら、要項の指示どおり事前に学習支援課へ確認します。
- 60分で論文を書き切る練習を積んだか。本番と同じ時間で、課題文の読解から書き上げまでを通す練習を10回以上。
- 併願校の発表日・手続締切を一覧にしたか。入学金(一次)100,000円の納付判断に直結します。
日程は2027年度(2027年4月入学)のものです。年度が変われば日程も変わります。次年度以降を目指す場合は、大学公式サイトの編入学試験のページで最新の日程を確認してください。
よくある質問
大阪経済大学人間科学部の編入試験の倍率はどのくらいですか?
大学が公表している入試結果によると、人間科学科の編入学試験は2024年度・2025年度・2026年度がいずれも志願者1名・受験者1名・合格者1名でした。母数が1名なので、この数字を倍率として難易度の目安に使うことはできません。もう少し前の年度では、2020年度が志願者11名・受験者10名・合格者3名、2021年度が志願者14名・受験者14名・合格者8名でした。大学全体の編入学試験の合計で見ると、2026年度は受験者16名に対して合格者8名(受験者数÷合格者数で2.0倍)、2025年度は受験者25名に対して合格者12名(同2.1倍)です。
出願に英語の資格は必ず必要ですか?
必要です。人間科学部の出願資格は、学歴の条件(1)〜(5)のいずれかを満たすことに加えて、実用英語技能検定準2級以上、TOEIC Listening & Reading Test 400点以上、TOEIC Bridge Listening & Reading Tests 73点以上のいずれかを取得していることが条件になっています。英語のスコア証明書は出願書類としても提出が必要で、これがないと出願そのものができません。2027年度入試では2024年4月以降に合格・取得したものが有効とされています。TOEICのIPテスト・IPオンラインテスト、英検IBA・英検プレテストは対象外です。
大阪経済大学人間科学部の編入試験の試験科目は何ですか?
論文1科目だけです。配点は100点、試験時間は60分で、問題は学部ごとに作成されます。面接や口頭試問、英語の筆記試験は課されません。ただし経営学部第2部(夜間)だけは論文ではなく書類審査20点+口頭試問80点という別の方式で、人間科学部とは選考方法が異なります。
出願資格の60単位は、どの区分の人にかかる条件ですか?
60単位が必要なのは、出願資格(1)のうち「大阪経済大学以外の日本の大学に2年以上在籍し、当該学部・学科において単位を修得した者」というルートだけです。大学をすでに卒業した人、短期大学・高等専門学校の卒業(見込)者、高等学校等の専攻科の修了(見込)者、専修学校専門課程の修了(見込)者は、卒業・修了そのものが出願資格になり、60単位という条件はかかりません。要項の条文まで下りて、自分がどの区分で出願するのかを確認してください。
編入すると単位はどれくらい認定されますか?
募集要項の「単位の認定」には、提出した成績証明書類等をもとに60単位を認定すると書かれています。修得単位数が60単位を超える場合は、出身校のカリキュラムや講義内容により約10単位程度が追加で認定されることがあります。ただし通信制大学からの編入学の場合は本学の単位として認定できないことがあり、実際の認定単位数は学内の承認手続きを経て決まるため入学前には回答されません。合格後には過去に在籍したすべての学校のシラバスなどを期限までに提出する必要があり、遅れると認定単位数が減ることがあると明記されています。
公認心理師や教員免許は編入からでも目指せますか?
募集要項の募集学部・学科の表には、人間科学部に注記が付いていて、公認心理師資格(受験資格)および教員免許状の取得を検討している人は必ず事前に学習支援課へ問い合わせるよう求められています。3年次編入では在学期間が原則2年間になるため、資格課程の科目をどこまで履修できるかは個人の履修状況によって変わります。資格の取得が編入の主目的なら、出願を決める前に大学へ直接確認してください。
2027年度の募集要項はどこで手に入りますか?
大阪経済大学の入試情報サイトにある編入学試験のページに、出願には募集要項が必要である旨と資料請求の案内が掲載されています。2026年8月時点で、2027年度の編入学試験募集要項は冊子として資料請求で取り寄せる形になっており、日程や選考方法の概要は入試ガイドの編入学試験のページで確認できます。また出願には郵送書類とは別にUCAROの会員登録が必要です。
まとめ
大阪経済大学人間科学部の編入試験は、3年次編入・募集人員は若干名・当日の試験は論文1科目(100点・60分)という構造です。面接も専門科目の筆記もないぶん、準備の優先順位ははっきりしています。
- 英語外部試験の条件を先に片づける。英検準2級以上かTOEIC L&R 400点以上。これがないと出願できません。有効期間と試験の種類の条件にも注意してください。
- 60分で書き切る力を身につける。課題文を読んで論述する形式で、テーマは現代社会をめぐる論題から選ばれています。時間配分の練習を本番形式で積むことが、そのまま合格可能性に直結します。
- 出願書類と日程を早めに固める。出願は郵送のみ・締切日必着で、UCAROの登録も別に必要です。証明書の手配は9月中旬までに。
- 資格が目的なら、出願前に大学へ確認する。公認心理師や教員免許を考えているなら、要項が事前の問い合わせを求めています。
倍率で語りにくい試験だからこそ、やるべきことは明確です。基準を満たし、論文で一定水準の答案を書き切る。この2つに準備を集中させてください。最新の日程・出願資格・選考方法は、必ず大阪経済大学が公表する募集要項で確認してから出願しましょう。
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この記事について
監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)。本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要・日程・出願資格・学費は大阪経済大学が公表する入試ガイド、編入学試験募集要項、入試結果、学部紹介ページをもとに確認しています。出題傾向はオンライン編入学院の過去問分析にもとづいています。
※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
最終更新: 2026年8月6日
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