リードα 化学基礎+化学は編入に使えるか|解答編とセットで要る学校採用品
編入試験で化学が出る大学を受けるとき、大学レベルの教科書に入る前に、高校化学の土台が抜けていることに気づく受験生がいます。反応式は書けるが物質量の計算で止まる、無機の暗記が定着しない、といった状態です。
この本は、学校で配られる問題集として広く使われている1冊です。この記事では、編入対策で使うときの進め方と、そもそも手に入るのかという前提から整理します。
この本の位置づけ
本書の特色は冒頭に明記されています。「日常学習から受験準備まで、幅広く使える問題集」で、教科書の進度に応じて学習が進められるよう構成され、基礎的な知識を身につける問題から扱っています。加えて、入試問題を検討したうえで応用力を養う問題も収録されています。
構成は、化学基礎の内容を2編6章、化学の内容を5編17章に分け、各章をリードA・リードB・リードC・リードDの4段階で組んでいます。リードAは要項にあたり、理解しなければならない内容と注意しなければならない内容を、表や図で整理してあります。つまり、要項を読んでから段階的に問題へ進む作りです。
編入受験生にとっての位置づけは、大学レベルの化学に入る前の土台づくりです。編入試験の化学は、大学の教科書レベルの出題と、高校化学の延長にある出題の両方があります。後者の比重が大きい大学、あるいは高校化学から離れて時間が経っている受験生にとって、この段階の問題集を1冊通す価値があります。
ただし、大切な前提が一つあります。本書は学校採用品で、書店には並びません。在学中に配られていれば手元にありますが、持っていない人が新たに買うのは簡単ではありません。その場合は、書店で買える同じ役割の問題集に置き換えてください。役割さえ合っていれば、本の名前が違っても構いません。
いつどのタイミングの編入受験生におすすめか
化学を専門科目で使う受験生が、大学レベルの教科書に入る前に置く1冊です。高校化学の記憶が薄い状態で大学の教科書を読むと、教科書側が前提にしている知識でつまずきます。
入るべきかどうかは、志望校の過去問を1年分見れば判断できます。高校化学の延長で解ける問題が並ぶなら、この段階の問題集を先に固めるほうが得点は伸びます。大学の教科書レベルの出題が中心なら、基礎の確認は必要な単元に絞り、早めに大学レベルへ移ってください。
時期としては、対策の初期です。基礎の穴埋めは後半に回すほど効率が落ちます。専門科目の演習と英語に時間を取られる後半に、化学基礎からやり直すのは現実的ではありません。
高校化学のどこまで戻るべきかは、志望校の出題水準で変わります。全範囲をやり直す時間はたいてい残っていません。志望校の過去問と現在の状況をうかがったうえで、戻る範囲を絞ります。
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ターゲット大学と対策できるテーマ
過去問の出題傾向を分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。
高知大学医学部
数学
頻出テーマ完全燃焼、純物質、相対質量、飽和溶液、水酸化ナトリウム水溶液、同素体
本書の該当ページ完全燃焼(p.239)、純物質(p.11)、相対質量(p.51)、飽和溶液(p.137)
香川大学医学部
物理
頻出テーマ混合溶液、過マンガン酸カリウム、完全燃焼、弱塩基、電離定数、ニトリル
本書の該当ページ混合溶液(p.76)、過マンガン酸カリウム(p.88)、完全燃焼(p.239)、弱塩基(p.64)
英語
頻出テーマ過マンガン酸カリウム、アクリロニトリル、結晶格子、同素体、ニトリル、アルカリ金属
本書の該当ページ過マンガン酸カリウム(p.88)、アクリロニトリル(p.300)、結晶格子(p.106)、同素体(p.9)
東京農工大学工学部
数学
頻出テーマナイロン6、アンモニア水、弱塩基、アルカリ金属、ニトリル、結晶構造
本書の該当ページナイロン6(p.300)、アンモニア水(p.227)、弱塩基(p.64)、アルカリ金属(p.217)
京都工芸繊維大学工芸科学部
化学生物
頻出テーマ電離定数、結晶構造、極性分子、サリチル酸、電離度、塩化ナトリウム
本書の該当ページ電離定数(p.193)、結晶構造(p.105)、極性分子(p.41)、サリチル酸(p.267)
化学数学生物
頻出テーマ過マンガン酸カリウム、生成速度、同素体、電離定数、ニトリル、結晶構造
本書の該当ページ過マンガン酸カリウム(p.88)、生成速度(p.174)、同素体(p.9)、電離定数(p.193)
お茶の水女子大学理学部
化学数学
頻出テーマ過マンガン酸カリウム、結晶格子、アルカリ金属、結晶構造、燃焼エンタルピー、過酸化水素
本書の該当ページ過マンガン酸カリウム(p.88)、結晶格子(p.106)、アルカリ金属(p.217)、結晶構造(p.105)
愛媛大学医学部
物理化学
頻出テーマ水蒸気圧、混合溶液、相対質量、アルカリ金属、酸と塩基、サリチル酸
本書の該当ページ水蒸気圧(p.129)、混合溶液(p.76)、相対質量(p.51)、アルカリ金属(p.217)
滋賀医科大学医学部
物理化学
頻出テーマ混合溶液、過マンガン酸カリウム、完全燃焼、電離定数、縮合重合、過酸化水素
本書の該当ページ混合溶液(p.76)、過マンガン酸カリウム(p.88)、完全燃焼(p.239)、電離定数(p.193)
生物化学
頻出テーマ炭素数、弱塩基、電離定数、フタル酸、過酸化水素、極性分子
本書の該当ページ炭素数(p.251)、弱塩基(p.64)、電離定数(p.193)、フタル酸(p.267)
化学
頻出テーマ完全燃焼、相対質量、エタン、縮合重合、結晶構造、高分子化合物
本書の該当ページ完全燃焼(p.239)、相対質量(p.51)、エタン(p.244)、縮合重合(p.300)
名古屋工業大学工学部
化学
頻出テーマ過マンガン酸カリウム、完全燃焼、分子結晶、希硫酸、トルエン、電離度
本書の該当ページ過マンガン酸カリウム(p.88)、完全燃焼(p.239)、分子結晶(p.30)、希硫酸(p.166)
※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。
この本の使い方
各章はリードAの要項から始まります。まずここを読み、そのうえでリードB以降の問題に進んでください。要項を飛ばして問題から入ると、間違えたときに戻る場所が分からなくなります。
解答編は必ずセットで使ってください。本書の解答は別冊になっており、解説はそちらに収録されています。解答編がない状態では、間違えた理由を確かめられません。学校で配られた人は、本編と解答編の両方が手元にあるかを最初に確かめてください。
全問を解く必要はありません。志望校の過去問で問われている単元から先に取りかかり、出題されない単元は後回しにしてください。この記事の「ターゲット大学と対策できるテーマ」で、志望校の頻出テーマと本書の対応を確かめられます。
1周したら、大学レベルの教科書や演習書に移ります。この本は土台をつくる本であり、編入試験の答案を書く練習にはなりません。過去問に移る時期をあらかじめ決めておいてください。
注意点
最大の注意点は入手性です。学校採用品なので、書店では扱いがありません。持っていない人は、書店で買える同種の問題集を代わりに使ってください。同じ役割を果たす本は複数あります。
内容面では、高校化学の範囲にとどまる点に注意してください。編入試験で大学レベルの物理化学や有機化学が出る大学では、この本だけでは届きません。土台をつくったら、必ず大学レベルの教材に移ってください。
また、解答編が別冊であることは、裏を返せば片方だけでは機能しないということです。中古で本編だけを入手しても、解説が読めないため学習効果は大きく下がります。
動画でも解説しています
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2年連続 合格者数No.1
大学編入試験
合格者数 No.1
※調査対象期間 2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ
※調査方法: 企業担当者へのヒアリング、企業発表情報、デスクリサーチ/調査対象: 大学編入試験対策の予備校・個別指導塾(医学部・看護学部系除く)/調査項目: 2025年度と2026年度の大学編入試験合格者数
オンライン編入学院 公式サイト
オンライン編入学院は、高校範囲のどこまで戻るかの判断から、専門科目の進め方まで指導しています。2027年度入学の合格には岡山大学理学部化学科が含まれます。年度ごとの一覧は合格者速報にまとめています。
基礎を1周したあと、大学レベルの教科書に移るのか、演習量を積むのかは、志望校の出題で決まります。現在の状況をうかがって、次に開く1冊を一緒に決めます。
ボタンを押すとオンライン編入学院の公式LINEが開きます。相談は無料で、志望校がまだ固まっていない段階でも大丈夫です。





