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1からの会計は数字を読む本|簿記の練習書と取り違えないために

会計と聞いて計算を思い浮かべ、簿記の問題集を買ってしまう受験生がいます。しかし編入試験で問われるのは、多くの場合、会計数字が何を意味するかを説明できるかどうかです。

本書は、その「数字を読む」側に振り切った入門書です。この記事では、簿記の練習書との違いと、編入対策での使いどころを整理します。

第2版
著者谷武幸・桜井久勝 編著(北川教央)
出版社株式会社碩学舎(発売元:中央経済グループパブリッシング)
発行2021年3月1日(第2版第1刷。初版2009年9月30日)
ページ数254ページ
ISBN978-4-502-37151-6
定価2,400円+税

この本の位置づけ

序文に、本書の狙いが明記されています。会計は計算ばかりで算数が苦手には合わない、営業職につきたいから会計は不要だ、というイメージは誤解であり、会計は経済社会を生きるうえで不可欠な知識だ、という立場です。

そのうえで、本書は主に、会社の会計数字から何が分かるのか、どのように読み取ったらよいのかを初学者が学ぶことを目標にしていると書かれています。予備知識は不要です。そして重要な点として、会計数字を読むことに重点を置いているため、会計の計算的側面、つまりさまざまな約束事や計算の仕組みについては、数字を読むのに必要な範囲の説明に限定したと明記されています。

つまり、簿記の仕訳を練習する本ではありません。ここを取り違えると、必要な対策から外れます。

編入試験で会計学が出る大学では、財務諸表の読み方や、利益の意味、原価の考え方を説明させる出題が多くあります。本書はその準備として機能します。志望校の出題傾向は、この記事の「ターゲット大学と対策できるテーマ」で確かめてください。

いつどのタイミングの編入受験生におすすめか

会計にまったく触れたことがない状態から始める1冊目です。予備知識が不要な作りなので、経済学部や経営学部を志望する受験生が、専門科目の一つとして会計を押さえる用途に向きます。

編入試験の準備では、専門科目の対策の初期に置きます。会計は用語の意味が分からないと何も進まない分野なので、早めに用語を通しておくと後半が楽になります。

志望校で簿記の処理そのものが問われる場合は、本書とは別に簿記の問題集が必要です。過去問で先に確かめてください。

会計学が出る大学では、簿記の処理を問うのか、数字の読み方を問うのかで対策が変わります。志望校の過去問と現在の状況をうかがったうえで整理します。

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ターゲット大学と対策できるテーマ

過去問の出題傾向を分析し、本書の内容が実際の出題範囲と重なる大学・学部を抽出しました。「頻出テーマ」はその学部の過去問で繰り返し問われている論点のうち、本書で扱っているものです。

神戸大学経営学部

経営学

頻出テーマ時価評価、原価配分、貸倒引当金、貸付金、耐用年数、収益認識

本書の該当ページ時価評価(p.100)、原価配分(p.65)、貸倒引当金(p.144)、貸付金(p.50)

法政大学経営学部

経営学

頻出テーマ原価管理、安全余裕率、管理会計、営業利益、原価計算、会計処理

本書の該当ページ原価管理(p.183)、安全余裕率(p.172)、管理会計(p.178)、営業利益(p.125)

同志社大学商学部

経営学その他

頻出テーマ対応原則、会計情報、貸付金、貸倒引当金、会計処理、有形固定資産

本書の該当ページ対応原則(p.124)、会計情報(p.1)、貸付金(p.50)、貸倒引当金(p.144)

国士舘大学経営学部

経営学

頻出テーマ会計期間、当座比率、貸付金、管理会計、営業利益、事業活動

本書の該当ページ会計期間(p.122)、当座比率(p.156)、貸付金(p.50)、管理会計(p.178)

近畿大学経営学部

経営学

頻出テーマ会計、管理会計、定額法、貸借対照表、固定資産、流動資産

本書の該当ページ会計(p.2)、管理会計(p.178)、定額法(p.79)、貸借対照表(p.44)

龍谷大学経営学部

英語経営学

頻出テーマ会計情報、自己資本比率、会計処理、原価計算、貸借対照表

本書の該当ページ会計情報(p.1)、自己資本比率(p.157)、会計処理(p.67)、原価計算(p.196)

関西大学商学部

経営学

頻出テーマ収益認識、管理会計、原価計算、引当金、減価償却

本書の該当ページ収益認識(p.139)、管理会計(p.178)、原価計算(p.196)、引当金(p.111)

※志望校の最新の募集要項と過去問は必ずご自身でご確認ください。

この本の使い方

各章で出てくる用語を、自分の言葉で説明できるかを確かめながら進めてください。会計は用語の定義がそのまま答案になります。

財務諸表の例が出てきたら、数字を追うだけでなく、その数字から何が言えるのかを一文で書いてください。編入試験の記述式では、この「何が言えるか」が問われます。

身近な企業の決算資料を1社分だけでも見てみると、本書の説明が具体的になります。志望理由書や面接で企業に触れる場合の材料にもなります。

この記事の「本書の該当ページ」で、志望校の頻出テーマの掲載ページを確かめられます。

注意点

簿記の練習書ではありません。仕訳や決算整理の処理を問う大学では、別の教材が必要です。

また、入門書なので、会計基準の細部までは扱いません。制度の詳細が問われる大学では、より専門的な教科書へ進んでください。

最後に、会計学が志望校の出題科目に入っているかを先に確かめてください。経営学部でも、会計を選択科目に置く大学と、まったく課さない大学があります。

動画でも解説しています

【大学編入】同志社大学 商学部 商学総合コース・神戸大学 経営学部 経営学科 編入合格者インタビュー|参考書の使い方まで詳しく解説

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※調査方法: 企業担当者へのヒアリング、企業発表情報、デスクリサーチ/調査対象: 大学編入試験対策の予備校・個別指導塾(医学部・看護学部系除く)/調査項目: 2025年度と2026年度の大学編入試験合格者数

オンライン編入学院 公式サイト

オンライン編入学院は、会計の用語を自分の言葉で説明できるようにするところから指導しています。合格状況は年度ごとに公開しています。最新の状況は合格者速報でご確認ください。

入門を終えたあと、理論に進むのか演習に進むのかは志望校の出題で決まります。現在の状況をうかがって、次の1冊を一緒に決めます。

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