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東京科学大学工学院の編入試験対策|倍率・出願資格・科目・対策ガイド

東京科学大学工学院の編入試験対策|倍率・出願資格・科目・対策ガイド

編入総研 編集部 / 更新日: 2026-08-05

結論:東京科学大学工学院の編入試験はこんな試験

東京科学大学工学院の編入試験でまず押さえておきたいのは、出願できるのが高等専門学校・短期大学の卒業(見込み)者に限られるという点です。四年制大学に在学中の学生を対象とした区分は設けられていません。試験は2日間で、1日目に数学・物理・化学の筆記試験(学力検査)、2日目に面接が行われ、英語は2027年度入試から筆記試験ではなくTOEIC・TOEFLなど外部試験のスコアで評価される方式に変わりました。もう1つ知っておくべきなのが募集人員の数え方で、募集要項に載っている「20人」は工学院単独の枠ではなく、工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の4学院を合わせた人数です。大学が公表する入試実施結果によると、工学院の合格者は3年連続で12名、実質倍率は3.2倍(2024年度入学)→2.3倍→2.1倍(2026年度入学)と推移しています。この記事では、2027年度(2027年4月入学)の募集要項と過去3年分の入試実施結果、そして東京科学大学工学院に関連する面接の報告をもとに、出願資格の注意点から倍率、試験科目、対策の進め方までを整理しました。

試験概要(最新要項データ)

2027年度(令和9年度) 2026年4月13日公表の「学士課程編入学募集要項」にもとづくデータです。この節は毎年の要項公表に合わせて更新されます(更新日: 2026-08-05)。

20名募集人員(4学院合算)
8/26・8/27試験日
7/8〜7/10出願期間
高専・短大卒業見込みのみ出願資格
試験日程1日目 2026年8月26日(水): 数学・物理・化学の筆記試験
2日目 2026年8月27日(木): 面接
出願期間2026年7月8日(水)〜10日(金)必着(Web登録は7月6日(月)9時から可能)
入学検定料30,000円(支払受付: 2026年7月1日〜10日)
募集人員工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の4学院合わせて20名(内訳非公表)
出願資格高等専門学校を卒業した者又は2027年3月卒業見込みの者/日本の短期大学を卒業した者又は2027年3月卒業見込みの者(この2区分のみ)
選抜方法調査書、学力検査、面接及び英語外部試験のスコアによって実施。面接は個人面接で、志望する系における専門的な知識を問うことがあると明記されています
英語の扱い学力検査は行わず、TOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)の外部試験スコアを提出。2025年4月1日以降に受験したスコアに限る
合格発表2026年9月8日(火)12時頃、受験生サイトにPDF形式で掲載
入学時費用(予定)入学料 282,000円/授業料前期分 317,700円(年額635,400円)

出願資格の詳細、提出書類、選抜方法の最新情報は、必ず東京科学大学が公表する最新の募集要項(大学公式サイト admissions.isct.ac.jp で「東京科学大学 学士課程編入学 募集要項」と検索)で確認してください。本記事は学習計画づくりのための参考情報です。

まず確認したい出願資格の注意点

東京科学大学工学院の一般入試に出願できるのは、次の2区分の者だけです。

  • 高等専門学校を卒業した者、または2027年3月卒業見込みの者
  • 日本の短期大学を卒業した者、または2027年3月卒業見込みの者

神戸大学や多くの国立大学の編入試験にみられる「大学に2年以上在学した者」「学士の学位を持つ者」といった区分は、東京科学大学の一般入試には設けられていません。つまり四年制大学に在学中の学生は出願対象外です。志望校の候補として検討している場合は、まず自分の在籍区分がこの2つのいずれかに当てはまるかを最初に確認してください。当てはまらない場合、要項の記載や出願資格審査の仕組みが変わる可能性もあるため、疑問点は大学の入試課に直接問い合わせるのが確実です。

英語については、2027年度入試からTOEIC Listening & Reading TestまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)のスコア提出が必須です。スコアは2025年4月1日以降に受験したものに限られ、Web出願サイトにデジタル公式認定証またはオンラインスコアレポートをアップロードする形式です(TOEIC-IP・TOEFL-ITPなど団体受験制度のスコアは対象外)。出願は2026年7月上旬のため、逆算すると出願年の春までにスコアを確保しておく必要があります。

募集人員の仕組み:工学院を含む4学院合算20名

募集要項の「募集人員」の表には、工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院のいずれの行にも「20人」という数字が並びますが、これは4学院それぞれに20名ずつという意味ではありません。募集要項の注記には次のように明記されています。

「工学院、物質理工学院、情報理工学院、環境・社会理工学院の4学院で合わせて20人を募集します。」(2027年度学士課程編入学募集要項より)

つまり、工学院の5つの系(下の一覧参照)と、物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の各系を志望する受験者全員で、合計20名の枠を争う仕組みです。募集人員の学院別・系別の内訳は公表されていないため、「工学院の枠は何名」とあらかじめ決まった数字は存在しません(試験後に公表される実施結果では、工学院の合格者は3年とも12名でした。後述の「難易度・倍率」参照)。志望する系を選ぶ際は、募集人員の多寡ではなく、学びたい分野そのもので選ぶ必要がある点を理解しておいてください。なお、生命理工学院だけは別枠で、一般入試と特別入試を合わせて10名という独立した募集人員が設定されています。

工学院の5系(コース)一覧

機械系
システム制御系
電気電子系
情報通信系
経営工学系

工学院の5系はいずれも3年次相当編入学です(系=学院の下に置かれる専攻分野の単位。出願時にどの系を志望するかを選びます)。参考までに、同じ20名の枠を分け合う他の3学院は、物質理工学院が材料系・応用化学系(いずれも3年次相当)、情報理工学院が数理・計算科学系(2年次相当)・情報工学系(3年次相当)、環境・社会理工学院が建築学系(2年次相当)・土木・環境工学系(3年次相当)・融合理工学系(3年次相当)という構成です。

出願手続きの実務(チェックリスト)

出願期間は2026年7月8日〜10日の3日間と短く、英語外部試験のスコアなど準備に時間がかかるものが複数あります。要項データから「いつまでに何を用意するか」を逆算すると次のようになります。

  • 2025年4月以降(出願前年〜): TOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)を受験する。2025年4月1日より前のスコアは使えません。出願(2026年7月)までにデジタル公式認定証・オンラインスコアレポートを取得できるタイミングで受験計画を立ててください。
  • 出願3〜4か月前(2026年3〜4月頃): 出身校(高専・短期大学)の卒業見込み・成績状況を確認する。調査書は出身学校長が作成・厳封したものが必要なため、発行を早めに依頼しておきます。
  • 出願1か月前(2026年6月): Web出願サイト「The Admissions Office」への登録準備、顔写真データ(出願前3か月以内撮影・カラー・上半身・無背景)の用意、入学検定料30,000円の支払い方法を確認する。
  • 出願期間(2026年7月8日〜10日): Web登録・検定料支払い・志願票等の郵送(書留・速達)まで、すべての手続を期間内に完了させる。大岡山キャンパス入試課への持参出願は認められていません。
  • 試験直前(2026年8月): 受験票はWeb出願サイトからダウンロード・印刷し、当日必ず持参します。1日目は9時10分までに集合、2日目は志望する系が指定する時刻までに集合するため、時間に余裕を持って行動してください。

出願書類の正式なリストと様式は年度ごとに変わる可能性があります。必ず東京科学大学が公表する最新の募集要項で確認してください。

難易度・倍率(大学公表データ)

東京科学大学は毎年「学士課程(理工学系)編入学等実施結果」を受験生サイトに掲載しており、そこには編入学試験(一般入試)の学院別・系別の志願者数・受験者数・合格者数・入学手続者数が載っています。工学院の数値を年度別に抜き出すと次のとおりです。

入学年度志願者受験者合格者入学手続者実質倍率
2024年度473812123.2倍
2025年度372812122.3倍
2026年度292512122.1倍
3年合計1139136362.5倍

出典: 東京科学大学「学士課程編入学等実施結果」令和6年度・令和7年度・令和8年度(編入学試験(一般入試)の表)。工学院5系の数値を編入総研編集部が合計しました。年度は入学年度で表記しています(令和8年度=2026年4月入学)。実質倍率は「受験者数÷合格者数」で計算し、小数第2位を四捨五入しました。

まず目を引くのが、合格者数が3年とも12名でまったく動いていないことです。志願者は47名→37名→29名と3年間で4割近く減っていますが、大学が採る人数は一定でした。その結果、実質倍率は3.2倍→2.3倍→2.1倍と下がっています。つまり倍率の低下は選抜が甘くなったというより、志願者数そのものが減っていることを反映した動きだと読むのが自然です。3年とも合格者は全員が入学手続きをしており、辞退による欠員は出ていません。

系別の実績(3年合計)

工学院は5つの系から出願先を選びます。年ごとの人数が少なく単年度では振れが大きいため、3年分を合計した数値で比較します。

志願者受験者合格者実質倍率
機械系3934132.6倍
システム制御系201672.3倍
電気電子系3528112.5倍
情報通信系13933.0倍
経営工学系6422.0倍
工学院計11391362.5倍

2024〜2026年度入学の3年分を合計した数値です(出典は上の表と同じ)。

志願者の多くは機械系と電気電子系に集まっており、この2系だけで工学院全体の志願者の約65%を占めます。一方で合格者数もこの2系が多いため、3年合計の実質倍率は2.3〜3.0倍の範囲におさまり、系による極端な有利・不利は見られません。もっとも倍率が高いのは情報通信系(3.0倍)ですが、3年間の合格者が3名という規模なので、この差を「情報通信系は不利」と読むのは行きすぎです。系は倍率で選ぶのではなく、学びたい分野と面接で語れる志望理由で選ぶのが妥当です。

母数がきわめて小さい点に注意してください。工学院全体でも年間の受験者は25〜38名、系単位では年間0〜16名です。この規模では受験者や合格者が1〜2名増減しただけで倍率が大きく動きます(たとえば2026年度の合格者が12名から10名になるだけで2.1倍が2.5倍になります)。単年度・系単位の倍率を「今年はこのくらいで受かる」という基準として読むのではなく、3年程度の幅で傾向をとらえるのが安全です。

4学院合算で見た枠の実態

工学院の枠は、物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院とあわせた4学院合同20名の中に含まれます。実際に争われている枠の全体像は次のとおりです。

入学年度志願者受験者合格者実質倍率うち工学院の合格者
2024年度7863183.5倍12名
2025年度6145212.1倍12名
2026年度4841212.0倍12名

工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院の4学院の系別数値を、編入総研編集部が合計したものです(出典は上の表と同じ)。大学が公表する実施結果の「合計」欄は、この4学院に理学院・生命理工学院を加えた理工学系6学院全体の数値であり、20名の枠を共有する4学院の合計とは一致しません。

4学院合計の合格者は18〜21名で、募集人員20名とほぼ一致しています。そのうち工学院が毎年12名を占めており、4学院合算枠のおよそ6割は工学院の合格者です。工学院は4学院のなかで系の数がもっとも多く志願者数も最大であるため、「20名の枠を他学院と奪い合う」という不安は、実際の数字を見る限り工学院志望者にとってはやや過剰な心配だと言えます。とはいえ内訳が事前に公表されているわけではないため、毎年12名が保証されているわけではない点には注意してください。

なお、2027年度入試(2026年8月実施・今回の受験生が対象)の志願者数・合格者数は、募集要項に「本学の受験生サイトに、志願者数、合格者数等の資料を2027年4月以降掲載予定です」と記載があるとおり、2027年4月以降の公表予定です。本記事は公表され次第更新します。

数字の面から難易度をとらえるうえでは以上のとおりですが、出願資格が高専・短大卒業(見込み)者に限定されていること、学力検査3科目に加えて面接も課されることから、倍率の数字以上に、腰を据えた対策が必要な試験だと捉えてください。

試験科目と対策の組み立て方

1日目(8月26日)に数学・物理・化学の筆記試験、2日目(8月27日)に面接が行われます。募集要項に記載された各科目の内容にもとづいて、対策の考え方を整理します(著作権の観点から、過去問の設問そのものは記載していません)。

数学(9:30〜11:30・120分)

出題範囲は微分積分学・線形代数学です。高専・短期大学の理系カリキュラムで学ぶ標準的な範囲であり、多変数関数の微分積分、行列・行列式・固有値といった線形代数の基礎計算を、時間内に正確に処理する力が求められます。3科目の中でもっとも試験時間が長い(120分)科目なので、計算量の多い問題にも粘り強く取り組めるよう、標準的な問題集で反復演習をしておくことが土台になります。

物理(13:00〜14:30・90分)

出題範囲は力学・電磁気学・熱力学又は波動です。力学と電磁気学は必須範囲として押さえたうえで、熱力学と波動のどちらが出題されても対応できるよう、両方の基礎(熱力学第一法則・気体の状態変化、波の干渉・回折など)を一通り学習しておくと安心です。数学と同じく、公式の暗記だけでなく、途中式を含めて正確に解ききる練習を重ねます。

化学(15:00〜16:30・90分)

出題範囲は物理化学・無機・分析化学・有機化学の3分野です。1日の最後の科目のため、体力配分も対策に含めておく必要があります。物理化学(熱力学・反応速度論など)は数学・物理の知識ともつながる分野なので、数学・物理の学習と並行して進めると効率的です。無機・分析化学・有機化学は暗記事項が多いため、直前期にまとめて詰め込むのではなく、早い段階から少しずつ知識を積み上げていく学習計画が向いています。

英語(外部試験スコアへ2027年度から変更)

もっとも大きな制度変更が英語です。募集要項の記載によれば、2027年度入試の「英語」は学力検査(筆記試験)として実施されず、TOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)の外部試験スコアによって評価されます。過去の面接報告(2024年度・2026年度実施分など)では、数学・物理・化学と同じ日程で英語の筆記試験(長文読解2題程度)が課されていたことが確認できますが、2027年度入試ではこの筆記試験は実施されません。対策としては、専門3科目の対策と並行して、2025年4月1日以降の受験分でTOEIC・TOEFLのスコアを早めに確保しておくことが、出願そのものを成立させるために必須の準備になります。

面接(口頭試問)の準備の考え方

まず押さえるべきは、募集要項に書かれている面接の定義です。2027年度の募集要項は、面接について次のように記しています。

「個人面接により行い、志望する系における専門的な知識を問うことがあります。」(2027年度学士課程編入学募集要項より)

つまり専門知識を問われる可能性は、大学自身が公式に明示しています。志望する系の基礎的な専門事項は、答えられる状態にしておくのが前提です。そのうえで、実際の面接がどう進んだかを知る手がかりとして、全国の高専生向け編入試験情報サイトに寄せられた受験者の報告を、編入総研のナレッジベースで系ごとに整理しました(オンライン編入学院に寄せられた体験談・試験直後アンケートとは別の情報源です)。これらは過去の個別の受験者による報告であり、上記の募集要項の記載を打ち消すものではありません。年度・試験官・志望する系によって内容は変わるため、あくまで雰囲気をつかむための参考情報としてご覧ください。

機械系(2018〜2024年度の報告より)

試験官3名程度による7〜10分ほどの個別面接で、専門知識を問う設問はなかったという報告が2018年度・2020年度・2024年度に見られます。質問の中心は卒業研究の内容とその応用先、高専での課外活動(ロボコンなど)、志望動機です。回答に対して「具体的にどのような場面に役立つか」といった深掘り質問が入る傾向があり、雰囲気は落ち着いている・圧迫感はないという報告が多くを占めます。

システム制御系(2026年度の報告より)

志望理由などの一般的な質問から始まり、専門的・科学的な内容まで踏み込む形式で、他大学(長岡技術科学大学・東京都立大学など)と比較して面接時間が長い傾向があるとの報告があります。「なぜシステム制御系を選んだか(他系との比較を含む)」といった、系を選んだ理由を掘り下げる質問が特徴的です。

電気電子系(2022年度の報告より)

専門知識を問う設問はなく、面接形式のみで選考が行われたという報告です。卒業研究についての深掘り質問が5〜6問ほど中心となり、志望理由・将来のキャリアプランについても確認されています。

情報通信系(2025年度の報告より)

志望理由、卒業研究、部活動(ロボコンなど)、大学院進学の意向、興味のある研究分野まで、十数項目にわたる幅広い質問がなされたとの報告があります。学力確認を目的とした専門問題は報告されていない一方、試験官がメモを取る様子が見られ、面接に点数が設けられている可能性が指摘されています。

経営工学系(2023年度の報告より)

専門知識を問う設問はなく、志望動機・専攻変更の経緯(高専・短大での専攻から経営工学系に進む理由)・大学進学後のプラン(大学院進学の予定など)が中心という報告です。面接官が筆記試験の成績表を手元に見ながら質問する点が特徴的で、回答が長くなった場面では簡潔に答えるよう指示されたケースもあったとのことです。

上記はいずれも個別の受験者による報告であり、年度・試験官・志望する系によって内容は変わります。報告の多くで中心になっているのは、卒業研究や志望理由を自分の言葉で具体的に説明できるかという点です。ただし募集要項が「志望する系における専門的な知識を問うことがあります」と明記している以上、専門知識を問われない前提で準備するのは避け、志望系の基礎的な専門事項も答えられるようにしたうえで、志望系を選んだ理由と卒業研究の内容を整理しておくことをおすすめします。

合格までのロードマップ(時期別)

出願資格・試験日程から逆算すると、次のようなスケジュールが現実的です。数学・物理・化学の3科目対策と英語外部試験のスコア確保を並行して進める必要がある点が、この試験の対策計画のポイントです。

  • 出願前年の4月〜:英語スコアの確保

    TOEIC L&RまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)を受験し、出願に使えるスコアを確保します。2025年4月1日より前のスコアは対象外のため、この時期以降の受験分から計画を立てます。専門3科目の対策が本格化する前に、英語の目処をつけておくと後半の学習に集中しやすくなります。

  • 試験1年〜半年前:数学・物理・化学の基礎固め

    出題範囲(数学: 微分積分学・線形代数学/物理: 力学・電磁気学・熱力学又は波動/化学: 物理化学・無機・分析化学・有機化学)にもとづき、高専・短大の標準的な教材で基礎から標準レベルまでの問題演習を積み重ねます。3科目とも1科目でも未受験だと不合格になるため、苦手科目を作らない学習配分を意識してください。

  • 3か月前〜:過去問演習と出願書類の準備

    大学は過去3年分の過去問を配付していますが、メールでの請求はできません。入試課の窓口で直接受け取るか、角形2号の返信用封筒(宛名を記入し切手を貼ったもの)を同封して郵送で請求する必要があります。取り寄せに日数がかかるため、この時期までに手配を済ませてください(請求方法の詳細は大学公式サイトの入試FAQで確認できます)。入手できる年度分は必ず解き、時間配分(数学120分・物理90分・化学90分)に慣れておきます。同時に、調査書などの出願書類は出身学校での発行に時間がかかるため、出願期間(7月上旬)に間に合うよう早めに依頼します。

  • 直前期(7月〜8月): 出願と最終調整

    7月8日〜10日の出願期間に、Web登録・検定料支払い・書類郵送のすべてを完了させます。8月は筆記試験の総復習に加えて、志望する系を選んだ理由・卒業研究の内容を自分の言葉で説明できるよう、面接対策も並行して進めます。面接では志望する系の専門的な知識を問われることがあるため、志望系の基礎的な専門事項も口頭で答えられるよう確認しておきましょう。

試験当日のチェックリスト

  • 集合時刻: 1日目(8月26日)は9時10分までに集合。2日目(8月27日)は志望する系が指定する時刻までに集合します(面接開始時刻は系により異なる場合があります)。
  • 持ち物: Web出願サイトからダウンロード・印刷した受験票は必須です。
  • 科目の抜け漏れ厳禁: 学力検査で実施される科目を1つでも受験しなかった場合は不合格になります。3科目すべてを最後まで受験してください。
  • 会場: 東京科学大学大岡山キャンパスで実施されます(詳細は大学から後日通知)。

よくある質問

東京科学大学工学院の編入試験の倍率はどのくらいですか?

大学公表の「学士課程編入学等実施結果」によると、工学院の実質倍率(受験者数÷合格者数)は3.2倍(2024年度入学)→2.3倍(2025年度)→2.1倍(2026年度)と推移しています。3年間の合計では志願者113名・受験者91名・合格者36名で、通算の実質倍率は約2.5倍です。合格者数は3年とも12名で一定であり、倍率の低下は志願者数が47名→37名→29名と減ったことを反映した動きです。系別の3年合計では機械系2.6倍・システム制御系2.3倍・電気電子系2.5倍・情報通信系3.0倍・経営工学系2.0倍で、系による極端な有利不利は見られません。定員20名を共有する4学院合計では実質倍率は3.5倍(2024年度)→2.1倍(2025年度)→2.0倍(2026年度)でした。母数が小さく1〜2名の増減で倍率が動くため、単年度の数字だけで判断しないでください。なお2027年度入試(今回実施分)の志願者数・合格者数は2027年4月以降に公表される予定です。

四年制大学に在学中でも東京科学大学工学院の編入試験に出願できますか?

2027年度の募集要項では、出願資格は「高等専門学校を卒業した者又は2027年3月卒業見込みの者」と「日本の短期大学を卒業した者又は2027年3月卒業見込みの者」の2区分のみです。多くの国立大学の編入試験にある「大学に2年以上在学した者」「学士の学位を持つ者」という区分は設けられていないため、四年制大学に在学中の学生は一般入試には出願できません。自分の在籍区分が対象になるか、必ず募集要項の原文で確認してください。

工学院の募集人員は20名なのですか?

募集要項の表には工学院・物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院に「20人」と記載されていますが、これは4学院を合わせた人数です。募集要項の注記にも「工学院、物質理工学院、情報理工学院、環境・社会理工学院の4学院で合わせて20人を募集します」と明記されています。工学院だけで20名の枠が確保されているわけではなく、学院・系ごとの内訳は公表されていません。

英語の試験はありますか?

2027年度入試から、英語は学力検査(筆記試験)ではなく、TOEIC Listening & Reading TestまたはTOEFL iBT(Home Edition含む)の外部試験スコアで評価される方式になりました。2025年4月1日以降に受験したスコアを、Web出願サイトからデジタル公式認定証としてアップロードします。過去には英語の筆記試験(長文読解2題程度)が数学・物理・化学と同じ日程で課されていましたが、2027年度入試ではこの筆記試験は実施されません。

試験科目と試験内容を教えてください。

8月26日に数学(微分積分学・線形代数学、120分)、物理(力学・電磁気学・熱力学又は波動、90分)、化学(物理化学・無機・分析化学・有機化学、90分)の筆記試験が行われ、8月27日に面接が実施されます。学力検査で実施科目を1つでも受験しなかった場合は不合格となるため、3科目とも必ず受験する必要があります。

面接ではどんなことを聞かれますか?

募集要項には「個人面接により行い、志望する系における専門的な知識を問うことがあります」と明記されているため、志望する系の基礎的な専門事項は答えられる状態にしておく必要があります。実際の様子として、全国の高専生向け編入試験情報サイトに集まった受験者の報告を編入総研で整理したところ、志望理由・卒業研究の内容・部活動やロボコンなどの課外活動・希望する研究室・大学院進学の意向が質問の中心で、機械系・経営工学系・電気電子系では専門知識を問う設問はなかったという報告が見られます。一方、システム制御系では専門的・科学的な内容まで踏み込んだ質問があり、他大学に比べて面接時間が長い傾向があるとの報告もあります。過去の報告は募集要項の記載を打ち消すものではないため、専門事項の準備をしたうえで、卒業研究の内容を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

対策はいつから始めるべきですか?

試験は例年8月下旬、出願は7月上旬という日程です。英語外部試験のスコアは2025年4月1日以降に受験したものに限られるため、出願年の春までにスコアを確保しておく必要があります。数学・物理・化学の3科目を2日間で受験する筆記試験の対策と、英語スコアの確保を並行して進める必要があるため、半年〜1年程度の準備期間を確保するのが現実的です。

編入後の単位認定や卒業までの期間はどうなりますか?

編入学後は、出身校(高専・短期大学)での学修を本学の授業科目の履修とみなして単位認定が行われます。工学院の5系(機械系・システム制御系・電気電子系・情報通信系・経営工学系)はいずれも3年次相当編入学で、卒業要件として2年以上の在学が必要です。ただし、これまで学んだ分野と大きく異なる系に編入した場合は認定される単位が少なくなり、2年間では卒業できない場合があるため、募集要項の記載を確認してください。

まとめ

東京科学大学工学院の編入試験は、出願できるのが高専・短大卒業(見込み)者に限られるという出願資格の条件を最初にクリアしたうえで、数学・物理・化学の筆記試験と面接に臨む試験です。募集人員「20名」は工学院単独ではなく物質理工学院・情報理工学院・環境・社会理工学院との合算であること、2027年度入試から英語が外部試験スコア評価に変わったことは、対策計画を立てるうえで見落とせないポイントです。大学が実施状況の数値をまだ公表していない以上、倍率にとらわれるより、出願資格・試験科目・面接の傾向という「決まっている情報」から対策を組み立てるのが合理的です。まずは自分の出願資格を確認し、英語外部試験の受験計画から今日はじめてください。

この記事について

監修: オンライン編入学院(株式会社BearBee)

本記事は、2年連続合格者数No.1※の大学編入予備校オンライン編入学院が監修しています。試験概要は大学が公表する募集要項をもとに毎年度確認し、面接の傾向は編入総研が集計した各種報告にもとづいています。

※調査対象期間:2024/4〜2026/3 TPCマーケティングリサーチ(株)調べ

最終更新: 2026年8月5日

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